97年大晦日
窪川町(森ケ内林道)−春分峠−檮原町(久保谷林道)
ツーリングマップル95P ダートわずか6.9Km

25年近く前、まだ青年だったころ、一枚の辞令で一歳にならない長男と 妻をつれこの峠を越えた。当時の森ケ内林道は、原木の伐採を済ませたばかりで、山の 急斜面をうねって伸びる荒れた林道が、ひどく長く思えた。
伐採直後の斜面が峠付近から山のふもとまで綺麗に見渡せたし、落ちたら下まで 行くな、という風景だったから妻は相当な恐怖を感じていたみたい。
わざわざこの林道を選んで赴任したのは林道を走りたかったからではなく、 他のルートはすごく遠回りになるから。しかも当時の県道・国道は山間部は すべて一車線で、出会い頭の衝突や脱輪はしょっちゅうだし未舗装部分も 多くて、林道を走るのとぜんぜん差がなかったんですね。
ここ(檮原町松原)に赴任している間に学んだ教訓<<避けずに当たれ>> よけると谷底まで 落ちるから当たったほうがいい−−営林署のおっちゃん。
弁護しておきますがこの林道は当時 から一級林道で台風でくずれてもすぐ復旧工事してくれたのです。何ヶ月もほっておかれる そこらの林道と格がちがうのだ。

いまは植林も育ち、林道の世話もいきとどき超りっぱなダートに進化した。


出発点 0Km 56号から県道へ
須崎市から国道56を足摺岬方面へ走ると、鰹の一本釣りの久礼町。ここを抜け やけに綺麗になった久礼坂を登ると七子峠。峠の場所だけは昔と変わって いないが、久礼坂の旧道はもうほとんどなくなっている。峠から3Kmほどで 松葉川の標識がある。 ここから松葉川方面へ県道323を入って行く。

5.3Km 県道19号
のんびり一車線の323道を走っていくと突然二車線の舗装道路県道19と交差する。 標識は大野見だったり檮原だったり船戸だったりと、結構分裂しているが ここでは同義です。よーするにシマント川を上流へたんたんと。松葉川温泉の 標識を追う。

11.8Km 松葉川温泉入り口
県道19の二車線が一車線になってしばらく走ると松葉川温泉の看板がたくさんある橋が 見える。左折して橋を渡り温泉に向かって県道332をさかのぼる。

13.3Km 松葉川温泉分岐

どっちへいってもいいという分岐。たしか昔は右の町道の方が走りやすかった。 左のほうが近い。ここの温泉は結構古くからあるそうです。入ったことはないけど。

16.5Km 森が内 営林署の手前
林道入り口付近。手前に酒屋の廃屋がある。谷を渡れば温泉、まっすぐ進むと 森が内林道。すぐむこうに営林署の建物があり以前は営林署前に林道の 通行費の徴収の掲示があった。金額は忘れたがだれも払ってなかった。
営林署の前をまがると林道だが、まだ舗装。ここの渓谷はきれいです。 支線も何本かあるが、ほとんどがゲート付き。

20.7Km 橋を渡り対岸へ 谷をつきあたったところで右折する橋があり、すぐ登りにさしかかるけれど まだしつこく舗装。

20.9Km ダート始まり
道幅も広めでよく手入れされた森が内林道。ほかの高知の林道と かなり土質がちがって、浮き石や砂利がでない。
峠までのなかほどにかなりおいしそうな支線があるが、例によってチェーン。 使用中のようですから、突破しないように。
峠手前から
始めてこの林道にはいったときは下の谷まで一望できたのですが、いまは 杉も成長してハゲヤマの斜面は見なくてよくなりました。
向こうは土佐湾です。

25.5Km 春分峠
ここまでのダートはへたな舗装よりいいかも。 峠は風景はなにも見えない。春分峠の由来をしるした標識がある。尾根筋は ツガの大木が見える。
峠から下り始めるが、道幅は狭くなりいつも少し荒れている。 こっちの久保谷側は森が内より格下のようです。
もちろんOFFBIKEでは どうということはない荒れかたなのですが、デフのケースを割る乗用車を見かけるのも それだけ生活道路としてひんぱんに使用されているということかな。

25.9Km 中津川林道への分岐
峠を越えるとすぐ中津川林道の分岐です。中津川の「電脳 中津川小学校」に劣らず中津川林道の ファンも多い。けどこの日はタイヤ(バイク・車とも)の跡がなかった。ひょっと 崩れているのかもしれない、と思うほどまっさらだった。
大正町へ降りるこの林道は以前は大きな樹がうっそうとしていたが、 現在伐採直後の部分が多く、ハゲている。眺望はいい。
ゲートのない支線がいくつかあり、支線ではイノシシが多い。

本日は中津川へ おりる予定はないので直進です。



27.8Km はやくもダート終了 舗装道路に

30.8Km 林道終点
35.6Km 「福祉の森」
20年くらい前、近くの山頂に自衛隊機が墜落した際の捜索活動への 寄金をもとに、「福祉の森」を作ったそうだ。

このへんにたしか東津野方面へのショートカット(舗装だった)があったと思うのですが 確認を忘れていました。次の機会に。



この後デジカメ不調で写真データが壊れていました。布施が坂がきれいだったのに。
37.2Kmで国道439に合流・四万十川を遡る
鈴が森林道で帰るつもりが崩落で不通のため(;o;)、東津野村から旧布施が坂を降りて 国道56へ出ました。
津野山郷を出てからン十年のかたは標識のまえでは必ず停車して、確認しよう。 ふるさとが行方不明にならないように(@o@)。