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他の原子力発電所で発生したトラブルに関する伊方発電所の対応状況

(平成19年2月発生分)
原子炉停止操作中の東京電力兜沒第一原子力発電所4号機における
原子炉出力の変動について
発生年月日 平成19年2月11日
プラント名 東京電力兜沒第一原子力発電所4号機 (福島県双葉郡大熊町)(BWR)
トラブルの
概要と原因
1.事象の概要
 定期検査のため原子炉の停止操作を実施していた福島第一原子力発電所4号機で、発電機の停止に伴い発電機からプラントの機器へ供給する電源の隔離作業を行っていたところ、操作を誤ったため原子炉給水ポンプが停止し、原子炉水位が低下した。このため、原子炉水位の回復操作を実施したところ原子炉水位が上昇して、「原子炉水位高」の警報が発生し、主タービンが自動停止した。
 本事象において、事象発生前には約10パーセントであった原子炉出力が、一時的に約6パーセントから約23パーセントまで変動した。
 その後、原子炉水位が安定したため、引き続き原子炉の停止操作を継続し、原子炉は安全に停止した。
 なお、本事象による外部への放射性物質の影響はない。

2.調査結果
 発電機の隔離作業のため、6.9kV用受電しゃ断器の開放操作を行っていたところ、誤って6.9kV母線につながる負荷のしゃ断器の制御回路用電源スイッチを切としたため、中央操作室に電源の異常を示す警報が発生した。中央操作室からの指示により、当該スイッチを復旧し、警報はクリアされたが、制御回路用電源が切断されると電動駆動原子炉給水ポンプ(以下「原子炉給水ポンプ」という。)停止用の接点が投入される仕組となっていたため、電源復旧時に同ポンプが停止した。
 原子炉給水ポンプ(A)の再起動を行ったところ、流量調整弁が全開状態であったため過負荷トリップした。予備の原子炉給水ポンプ(B)が自動起動したが、同様の理由により過負荷トリップした。また、ポンプのトリップと起動に伴うボイドの発生とつぶれによって原子炉出力は変化した。
 その後、流量調整弁を調整し、原子炉給水ポンプ(A)を再起動したが、原子炉水位の上昇が早く、「原子炉水位高」の警報が発生し、主タービンがトリップするとともに、原子炉給水ポンプ(A)がトリップした。この時、ポンプのトリップに伴い、約6%まで落ちていた原子炉出力は、ポンプから送られた冷たい水の流入により、ボイドがつぶれる等したため、出力が約23%まで上昇した。その後、流量調整弁を絞って原子炉給水ポンプ(A)を立ち上げ、原子炉水位が安定し、引き続き原子炉の停止操作を完了した。

3.推定原因
 ① 電源盤内にしゃ断器の制御回路用としゃ断器自体を系統から開放するための2種類の制御電源スイッチが設置されていることが運転員に明確に示されておらず、操作すべきスイッチに識別できる表示がなかった。
 ② 原子炉給水ポンプ(A)及び(B)が過負荷トリップした原因は、再起動の際の流量調節弁が全開であったことから、モータに過電流が流れたためと推定されている。

4.対策
  • 当該電源盤内のしゃ断器の制御回路用としゃ断器自体を系統から開放するための2種類の制御電源スイッチについては、明確に識別できるようスイッチ名称を表示するとともに、電源盤の扉には、制御電源スイッチの配置を掲示する。
  • 当該電源の隔離作業の際に使用する手順書に「制御電源スイッチが2種類あるため注意する」旨を明記する。
  • 当該ポンプの制御回路については、制御電源スイッチの誤操作の影響により、ポンプが停止することのないような回路に変更する。
  • 原子炉給水ポンプの起動の際には、流量調整弁の開度を約80%に設定すること及び起動後は原子炉水位を連続監視の上、水位調整を行うことを手順書に明記する。
INES評価結果 レベル 0+
伊方発電所
の対応状況
 伊方発電所においては、しゃ断器の制御回路用と、しゃ断器自体を系統から開放するための2種類の制御電源スイッチは、1つの電源盤内に設置されておらず、また電源盤は明確に識別出来るため同様な事象が発生することはありません。


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