| ホテル業界用語解説 Vol.2 |
Extra Bed=「臨時」に用いるベッドの意
エキストラベッドは、マットレスごと二つ折りにされキャスター付きで移動しやすくなっています。イメージとすれば
病院のベッドの様なものです。
通常はツインルームをトリプル(3名)使用するときに使います。この場合ホテルは、ツイン料金に3,000〜
4,000円の追加料金を頂きます。
余談ですが、仲良し三人組がエキストラベッド使用のトリプルルームに泊まった場合、割り勘なんでしょうか?
寝心地は、どうしても普通のベッドにかないません。残念ながら・・・
ホテルには、その他にいろいろなベッドの種類があります。
シングルベッド 通常 幅95cm〜110cmのベッドをいいます。95cmのベッドはもうなくなりつつ
あります。
セミダブルベッド 幅120cmのベッドをいいます。現在シングルルームで最も標準的なベッドです。
ダブルベッド 幅140cm〜180cmのベッドをいいます。
最近では140cmのベッドをシングルルームで使うホテルが増えています。
私の働くホテルもこのベッドを使っています。
ちなみに160cmのベッドをクィーンサイズ 180cmをキングサイズと呼ん
でいます。
ハイダーベッド ソファーの座の部分にベッドが折り畳み収納されているもの。
ベビーベッド ベビーコットともいいます。サークル付きでこれも折り畳むことができます。
シングルベッドを2台くっつけているツインルームがありますが、これは「ハリウッド・スタイル」と呼ばれています。
ハリウッドの浮気なスターのようにくっついたり、離れたりが容易・・・ということから名付けられたと聞いています。
私の働くホテルのスイートルームもこのスタイルです。
ホテル(HOTEL)の語源は諸説あるが一般的にはホスピタリティ(hospitality)=「もてなし」といわれています。
以前読んだ本には、かつてフランスで大型で立派な建物(公共施設=例えば市庁舎)をオテル(hを発音しない)
と呼んでいて、これに影響を受けたアメリカで大型の宿泊施設がホテルと呼ばれるようになった とありました。
イン(INN)は、英国の伝統的な簡易宿泊施設。 日本でもビジネスホテルの名称としてよく使われるようになりま
した。 最も有名なのは、「東急イン」 「東横イン」ではないでしょうか。
といったわけで、本来ホテルとインは同じく宿泊施設を示すものの、イメージする内容が違うはずです。
ホテルマンの住む四国・高松にはなんと「○○イン」と名付けた宿泊施設が5軒もあります。
その内の2軒はなんと「ホテル○○イン」と名付けています。地方都市とはいえ、ちょっと恥ずかしいです。
ホテルは24時間365日年中無休です。従って総支配人の役割も代役が必要です。
ちなみに外国のホテルでは総支配人はホテル館内に住居が与えられ、家族共々住み込むことがあるとか。
たいへんですねー。
といったわけで、夜の総支配人役をつとめるのが、ナイトマネージャーです。
ナイトマネージャーに専属の人を置く場合もありますが、各部署の支配人クラスが交代でこれにあたるということ
も往々にしてあります。
ホテルの「事件」の大半は夜、発生します。そしてこれに対処するのがナイトマネージャーです。
私もナイトマネージャーとして「忌まわしい」経験を幾つかもっていますが、とてもこの場で語る事はできまん。
あーぁ 思い出が甦ってきた・・・・
ケータリング(catering)
ホテルでの宴会・料飲サービス全般をいう場合もありますが、よく使われるのは出張宴会サービスの場合です。
ホテルは、装置(箱もの)産業ともいわれ、有限の「時間と空間」の中で営業をするのが原則です。
しかしその殻を破るのが、ケータリングです。
ホテルの売上を伸ばしていくために、ホテルを出て料飲サービスを提供するわけです。
建物の新築披露宴、祝賀会、慰労会、展示会等々法人需要の他に、結納、法要、ホームパーティーなど
個人需要もあります。
要は、場所さえあれば、いつでも、どこでも、どんな形でもホテルのサービスは提供できます。
すこしホテルのCMのようになりましたが、ケータリングはまだまだ多くの人に知られていないホテル商品のひとつ
ではないでしょうか。
会場の設営から、料理飲料のサービス、そして後片付け(撤去・清掃)まで、すべてを請け負う場合もありますし、
料理を運ぶだけの場合もあります。 これは、ピザとかお寿司のような宅配感覚ですね。
ホテルの経営資源をフル活用する為に、ケータリングはますます重要になってきています。
配膳会とは配膳人を派遣する会社のこと。 そして配膳人とは宴会サービスの臨時スタッフのこと。
ホテルの宴会受注には波があります。宴会場がフル回転する日もありますし、寂しい1日もあります。
また宴会の規模の大小もあります。 これに係わる宴会サービスのスタッフを宴会の最大稼働時に合わせて
採用していますと、経営できないのはお分かりいただけるでしょうか。
そこで登場するのが配膳会です。 配膳会は数社のホテルと契約を結び、それぞれのホテルの要望に応じて
配膳人を派遣します。 ホテルにとっては必要な時に、必要な人員を確保できるわけです。
今はやりの人材派遣ですが、ホテル業界では早くから取り入れています。
配膳人には、ホテルマン以上のプロもいますし、フリーターのような人もいます。配膳会も人材の確保が
苦労のタネになっているようです。
この法律は、外国人客が安心して日本で宿泊場所を探せるように、一定の施設基準等を満たすホテル・旅館を
整備し、登録制度によりその情報を外国人客に提供をしていくことを目的としています。
法律の施設基準等を満たしたホテル・旅館は申請により、「政府登録ホテル・旅館」として運輸大臣からの
登録(お墨付き)を受けることができます。
さて、その施設基準とは・・・・・
国際観光ホテル整備法施行規則
(ホテルの基準)第4条第2項 ホテルの基準客室は、次に掲げる要件を備えていること。
イ.洋式の構造および設備をもって造られていること。
ハ.浴室又はシャワー室及び便所があること。
国際観光ホテル整備法施行規則に定める施設等に関する基準の解釈について(通達)
ホテル基準客室の、「洋式の構造および設備」とは机、テーブル、いす及び洋服を掛ける設備
(フック等を除く。)又はこれらに代わるものを備え、いす式生活と単層式ベッドによる睡眠に適する
ように造られた客室であること。なお、1人室にあっては、テーブルを省略することができる。
「浴室」とは、客が自由に冷水及び温水を浴槽内に入れて浴槽内の用水をその好む温度に調節でき
かつ、使用のたびに用水を取り替えることができるものであること。
皆さん、ご理解いただけたでしょうか? 日本の官僚はさすがだ。ここまで的確に規定できるとは。
リネンサプライを一言でいうと「洗濯付きのリネンレンタル」
リネンとは一般に布製品の総称。
大昔のホテルは館内に自営の洗濯工場をもって対応してましたが、現在ではリネンサプライ業者に外注するのが
一般的です。この場合、リネン類はすべて業者所有、ホテルは洗濯1回あたりの単価契約をして
供給を受けます。
客室のタオル、シーツ類もこのシステムです。
バスタオル、フェイスタオル、ハンドタオル、バスマット、シーツ、ピローカバー、浴衣等
これらの中で、タオル類は、本当によく無くなります、特に開業当初は。でも、困っているのは実はリネンサプライ
業者さんです。あんまりひどい場合は、1年分まとめてホテル側に請求してくる場合もあります。結局、ホテルも
困っています。
スチュワード(steward)
スッチーのことではありません。日本語でいうと「食器洗浄+食器管理」部門のことです。
とても大切で、大変なセクションです。 家庭でも、料理づくりは楽しいけど、後片付けはどうもという、奥様方は
多いですよね。(家事は女性の仕事といった性差別発言ではありません 念のため)
ホテルのコックさんも調理用具の洗浄・管理はしますが、食器は別というのが原則です。
スチュワードは、食器の洗浄・管理のプロスタッフです。特に和食器(陶器・漆器)や銀器類の洗浄・管理には
特別の専門知識が必要です。また、食器は基本的には消耗品、ブリッケージ(破損)は日常茶飯事です。
従って、品質管理、定数管理もスチュワードに欠かせない仕事です。
大型の都市ホテルでは、上記のようにスチュワード部門が明確になっていますが、中小規模のホテルでは
食器洗浄業務(+所定位置への片付け)=ディッシュウォシャー業務として外部委託しているケースが多いように
思います。残るは、「食器管理」。
「食器管理」は調理部門、サービス部門のどちらか担当すればよいか、今の私の悩みです。
お客様の「お呼び出し」のことです。 ホテルへ電話があり、ロビーやロビー・ラウンジでお待ち合わせのお客様を
呼び出すといったケースです。
ページングの方法はいろいろありますが、「ページングボード」という、プラカード(高校野球の開会式・入場行進で
おなじみ)に鈴をぶら下げたようなものに、呼び出す方の名前を書き、鈴を鳴らせながら(歩けば自然に鳴ります)
巡回するというのが、最も正しい方法です。
ページングで大切なことは・・・・・・ 確実にお客様を呼び出すこと
他のお客様の邪魔にならないよう配慮すること
呼び出すお客様の名前の公表は必要最小限に止めること
ページングはふつう、ベルボーイが担当します。 ベルボーイの語源はこのページングの「ベル=鈴」からきている
という説もあります。
ロビーや宴会場のホワイエ(前室)の一角にある、コート、手荷物などの一時預かり所。
クロークでは、ホテルの利用に関わりなく手荷物を預かってもらえるので、旅行したときなど駅前や観光地近くの
ホテルで、クロークをコインロッカー代わりに利用するのは、大変賢い方法だと思います。
アッ! これは、内緒です。
クローク業務で一番困るのは、コート、荷物の渡し間違いです。複数の荷物を次々と預かるときが最も危険です。
簡単なようで、気の抜けない仕事です。お客様が、クローク・タグ(引換札)を紛失されることもよくあります。
伊丹十三監督の「ミンボーの女」の中にも、迂闊に荷物を渡したばっかりにヤクザに絡まれるシーンがありました。
まあ、どんなに注意しても、悪意にはお手上げですけど。
預かり物つながりで、エントランスの傘立てについて一言。 傘の忘れ物は実に困りものです。キーが戻らないので
後が使えません。そのままにしておくと傘立てが忘れ物の傘で埋め尽くされます。結局、マスターキーであけて、
クロークで保管します。 しかしそれにも限度があります。 さてその後は・・・・