白泉湯
(Hakusenyu)



 三津地区を除けば、「白泉湯」は松山市内一番西にある銭湯ではなかろうか?

 市内から松山空港に抜ける道には、旧空港通りとその北に平行した旧道がある。この旧道は、生石小学校の前を通り、空港タクシーの事務所に行き着く。旧道沿いには、「ときわ湯」があったが、今ではその玄関に銭湯のなごりを残しているだけだ。

 今では松山空港まで新しい道が抜け、岩子山トンネル東、NTT研修所のある交差点を南に入ると、宮前川の橋手前に「白泉湯」がある。名前の由来は今回の取材では明らかにならなかったが、コンクリート造りの建物、向かって右が男湯である。数台の駐車場もある。

 入り口で気づいたことは、あたりの仕切りが低いことである。女湯の入り口付近のロッカーまで見わたすことができ、広々とした感じである。
 くつを脱いで、脱衣場に入ると浴槽が見わたせる。ここが浴室の中心だというところに大浴室、左奥に電気といっしょになったイベント湯、そして右手前に水風呂がある。
 3人ほど入れるサウナ入り口は浴室左にあり、脱衣場に後付した銭湯が多い中で、ここは浴室からサウナに入れるように改装している。12分時計も壁に存在感を与え配置している。
 浴室内はサッシに囲まれていて明るい。しかし照明の数から想像すると、脱衣場とも夜はうす暗い感じで、より趣を醸し出すにちがいない。

 脱衣場の天井には、これまたひかえ目ながら存在感のある扇風機が年中、入浴者を見つめている。
 そしてテーブル、灰皿、コミック誌など銭湯に必要なグッズがすべてそろっている。
 しかし冷蔵庫の飲み物は脱衣場から取り出すことはできない。番台のおばあちゃんに声を掛けて飲み物を頼まなければならない。湯銭を払うときに、何を飲むか決めておく必要がある。

 銭湯の入り口には、営業時間、定休日が書かれた味のある看板があるが、「白泉湯」の入り口付近には見当たらなかった。
 脱衣場の中に、祭り神輿かきての募集案内と一緒に並べられている。

 何も足さない、何も引かない、どこかのウイスキーの宣伝にあるような、一つ、一つに存在感のある銭湯だ。


住所 入浴料 サウナ TV 営業時間 定休日
南斎院町1154-1 300円 × 16:00〜22:00 6のつく日

取材:銭湯愛好会



 
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