元の湯
(Motonoyu)



 開店の30分も前の15時30分に、元の湯前に着いてしまった。時間があったので建物の周りをぐるっと回ってみたが、やはり破風造りの銭湯は立派である。

 ところで、何故、銭湯がこのようなお寺のような建築様式「破風造り」なのだろうか。

 私は現在のところ、2つの説を聞いている。
 一つは、お寺と同じような建築様式にすると、銭湯に必要な大空間が容易に確保できるから、というものである。
 もう一つは、そもそも入浴という行為が、仏典の「沐浴功徳」の教えに従って、奈良〜平安時代にお寺において始まった、というものである。いずれにしても、銭湯と寺は切っても切れない間柄のようである。納得。

 この元の湯、開店の20分以上も前から、常連客が入口の前に集結する。本日は、我々以外に老女が5名、老男が1名。かくして元の湯は定時10分程前の15時50分には開店した。

 開店時点では、男湯では我々以外の客がこの老男1人だけだったので、その老男が浴室に入る前に、浴室の写真をしっかり撮らせてもらった。平成15年9月に早川氏によって作画されたという富士山の壁画は、少々ひび割れが発生し、なんとも痛々しい。

 脱衣室には、懐かしい「ぶら下がり健康器」が据え付けられてる。また、脱衣室には、石鹸の類の販売、飲み物の自販機、マッサージ椅子がある。ロッカーは50個程度である。

 浴室には、カランが約30箇所。なぜかカランの湯温が非常に高い。多めの水と混ぜ合わせて使う。湯量、圧力は十分である。
 浴槽は充実している。深風呂はちょっと深めの薬湯。本日は7種のハーブの薬湯。カモメール、ローズマリー、タイム、セージ、メリッサなどを使っているらしい。湯温は41℃。適温である。

 その他、長寿の湯が出ている場所には何か怪しげな緑の光が、と思いきや、照明器具はどこにも見当たらなかった。うーむ、これは本当に長寿の湯かも、、、。ありがたや、ありがたや。
 ミクロバイブラと座風呂は泡が出ていて気持ち良い。湯温は40℃。これも適温である。

 本日は暑い。風呂上りに汗をかきながらアイスクリームにかぶりつく。

 夏は風呂に限る。

(番台様、撮影へのご協力、誠にありがとうございました。)


住所 入浴料 サウナ TV 営業時間 定休日
武蔵野市境1-8-20 400円 × × 16:00〜24:00 水曜日

取材:銭湯愛好会東京支部
取材日:2004年7月24日(土)



 
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