星乃岡温泉 千湯館
(Hoshinooka Onsen Sentokan)



 松山で名湯と言うとどうしても目は道後方面に向いてしまうが、松山市中心部から南にある星乃岡温泉も地元および遠くから毎日多くの人を集めている。
 後醍醐天皇の時代にこの地「星の岡」で幕府との間で戦いがあったそうで、星乃岡の地名は古戦場として歴史上有名となり、この聖地に湧き出す温泉は日々好評で四国の新名所となっている。と入口に貼り出されたボードには解説が書かれてあった。

 星乃岡温泉・千湯館は、道路を挟んである代々の星乃岡温泉のデラックス版として後から出来たお風呂である。地下1000mから湧き出るアルカリ性温泉は美肌にいい泉質である。

 入口ロビーの券売機で大人700円の入浴券を買って受付に渡すとタオルを貸してくれる。ここは、浴室にシャンプー、石鹸も置いてあるので、手ぶらでいけるのが嬉しい。脱衣所で服を脱いで浴室に入ると中は湯気が充満していて一瞬先が見えない。いい雰囲気だ。そのうち目が慣れてくる。浴室中央には美容によいとされる備長炭の入った円筒形の浴槽がある。そのほか内湯には、大浴場、あぶく風呂、打たせ湯、水風呂もある。

 そして、内湯から露天風呂に向かう外湯への扉を開けると、目の前には山の木々が飛び込んでくる。センターにあるのは庭園露天風呂「月見の湯」。オゾンの多い緑の山すそで空を仰ぎながら入るお風呂は開放感とフレッシュ感で満たしてくれる。露天風呂の奥には山小屋風の造りのサウナがあり自然の風景に溶け込んでいる。
 サウナはそこそこの広さだ。2段掛けに配置されたスペースには10人くらいは座れる。隅にはテレビがあって、その反対側には外が見えるガラス窓がある。よくある外の見えないサウナでは、テレビのチャンネルが気に入らなくても仕方なくつきあわなくてはいけないが、ここは、ガラス窓越しに山の木立を楽しむことが出来る親切設計だ。
 サウナのすぐ横には屋外水風呂がある。内湯にあった水風呂に比べるとサイズは小さめで定員1名といったところだが、火照った体を急速クールダウンするにはこちらがお勧め。特に冬場は外気の冷たさが助長してくれる。さらにその横には縁台があるので、そこに座って何も考えずぼーっとするのもいい。
 サウナとは反対側の位置には歩行湯がある。ここの歩行湯は森林浴もできて二重の効果がありそうだ。

 館内には無料の休憩所、食堂もあり、1日滞在できる。宿泊用の部屋も10部屋あって1部屋1泊(22時からの利用)9500円から利用できる。

 元祖星乃岡温泉もいいがデラックス版の星乃岡温泉千湯館もかなりいい。
 入浴料700円がもう少し安いとありがたいが、脅威の58枚つづり回数券(2万円)を買うと1回あたり345円とかなりお得になる。
 この回数券、期間限定発売で、今なら購入者にはもれなく、缶ビール6缶とコシヒカリ2kgがついてくる(平成14年11月22日から12月25日まで)。


住所 入浴料 サウナ TV 営業時間 定休日
星岡町555  700円 7:00〜24:00 無休

取材:銭湯愛好会



 
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