長年取材活動をしていてやっと巡り会うことができた。　銭湯の浴槽後ろに燦然と輝く、「富士山」。ここは高松市西宝町「西別府温泉」。 　道路沿いには看板はない。知るひとぞ知る銭湯。 　４時の一番風呂をめざしたが、写真を撮っているうちにおばあちゃんに先を越されてしまった。 　この銭湯は、のれんをくぐる前に必ず犬が二階から歓迎してくれる。　そして番台からの見晴らしのよさは抜群だ。浴槽内すべてを見渡すことができる。 　巡り会えた富士山はタイル横１７枚、縦１２枚の広さに描かれている。　季節は初夏だろう、残雪と新緑のコントラストがいい。　そして手前に水車小屋を配して、奥行きをかもし出している。 　浴槽内はいたってシンプル。最近改装したのだろうシャワーがついている。 　料金は３００円、外付けのサウナはあるが電気が通っていない。休みは２の付く日、営業時間は夕方４時から10時まで。 　ＪＲの列車の音を聞きながら富士山を眺める場所は高松ではここだけだ。

取材：銭湯愛好会

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