若葉温泉
(Wakaba onsen)



 拓南通り(小坂から立花に向かうせまい通り)を入ってサッポロラーメンから南へ折れてすぐのところに若葉温泉がある。
 城下町松山の下町情緒あふれる拓南通りにしっかりと根付いた銭湯が若葉温泉である。ところで若葉温泉はかなり近代的である。駐車場完備、ミストサウナ、ノーマルサウナ完備、うたせ湯、イベント湯、電気風呂、気泡湯等々、一通りの設備は全て揃っている。

 さあ、入ってみよう。若葉温泉と書かれたアーチをくぐり階段を登ると入り口である。番台で300円を支払って中に入る。

 脱衣所での一番の見所は鏡の上についてる照明器具である。バッキンガム宮殿風仕様のかさがチューリップみたいなやつである。鏡の前で衣服を脱いでいると王子さまになったような気分になれる。

 いい気分で服を脱いだところで湯船に向かう。手前に湯船が二つ、奥に気泡湯、電気風呂、イベント湯、水風呂がある。さらに一番奥にはサウナがあってその手前にミストがある。サウナは上下の階段になっていて6名の着席が可能。階段前には切り株の椅子が2つある。

 若葉温泉の常連らしきご長老は、いくら階段席が空いていても切り株に座る。ロダンの考える人のポーズでヒーターに向かっている。その振る舞い、しゃべりからして品と風格と備えた博学のご老人と見受けられる。彼は、サウナと水風呂の繰り返しでほかの湯船には目もくれない。夕方頃行くとこの大先輩と会うことが出来るので会ったら敬意を表しよう。面白い話もきっとしてくれるはずである。

 電気風呂で幼い兄弟が不思議がっていた。電気風呂の字がまだ読めない年である。浸かるとどうもピリピリするらしい。弟がまずびっくりしてお兄ちゃんを呼ぶ。そんなことはないだろうと弟に言い聞かせお兄ちゃんも電気風呂に入ったとたん飛び上がった。
 私は未だに電気風呂に入れない。この幼い兄弟のチャレンジ精神に感銘した。

 老若男女が息吹く場所、それが銭湯である。

 風呂上り、番台前にはコミュニティスペースがある。冷蔵庫には冷たい飲み物が冷やされちゃんと缶ビールも置いてあるので乾いた喉を潤そう。

 若葉温泉周辺には是非とも行きたいお店がいっぱいある。拓南通りをあなどってはいけない。若葉温泉前にはお好み焼きえくぼとカラオケ喫茶ポケットが。八百屋もある。
 また、拓南通りまで出るとホルモン料理「富久重」が迎えてくれる。なお、富久重の駐車場は若葉温泉の駐車場の道を挟んで反対側にあるので必ず車は移動させておきましょう。
 若葉温泉周辺にもすばらしいローカルバスコミュニティ(Local bath community)が形成されている。


住所 入浴料 サウナ TV 営業時間 定休日
中村4-9-36 300円 × 14:00〜22:30 6,16,26日

取材:銭湯愛好会



 
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