信州・北白樺高原 仏岩温泉



 車山高原、エコーバレー、ブランシュたかやまなどの比較的小粒なゲレンデがひしめく白樺高原エリア。仏岩温泉はブランシュたかやまスキー場から約7km、車で15分くらいのところにある。
 駐車場から建物を見ると、山肌に建つ秘湯といったイメージで、入る前から何となく気持ちが騒いでくるロケーションだ。しかし、1階のエントランスを入ると無人。1階はどうも冬期閉鎖のようで、暖房も効いていない。さすがは秘湯だ。靴を脱いで2階へ上がると腰が低く愛想の良いスタッフ(おじさん1人とおばさん2人)がいる。スキー場のチケットを持参すると、大人だけだが入浴料500円が400円になるという割引サービスがあるので利用しない手はないだろう。
  
 脱衣室は少々狭く、ロッカーもなし。その代わりに1階の靴脱ぎ場に貴重品ロッカーがある。100円投入タイプでその100円は戻ってこない。脱衣室には洗面器が3ヶ所ある。ドライヤーはなし(女湯はありらしい)だ。
 浴室に入る。正面に内湯の浴槽があり、その外側に露天風呂がある。露天風呂は岩がゴロゴロしており、「仏岩温泉」という名がぴったりの情景である。岩以外の部分はモルタルになっており、少々味気ないかもしれない。この日はどういうわけか水位が低く、皆寝転ぶように露天風呂につかっていた。まともに座っていようものなら、容赦なく降ってくる冷たい雪が肩や背中にあたり、悲鳴をあげなければならないが、それもまた一興である。女湯の水位は普通だったらしいが。
 内湯には洗い場が10ヶ所あるが、使用不能なカランがあり、水圧も十分ではない。サウナらしきブースはなぜか閉鎖されており、隣にある水風呂が寂しそうにしている。パンフレットには「サウナあり」となっているが、サウナと水風呂のコンビネーションが完全に不発になってしまっている。実に残念な話だ。シャンプーとボディーシャンプーは完備されている。内湯浴槽の水深も少々浅め。湯温はちょうど良い。
 休憩室は結構広く、ここでビールを飲んだり、うどん、そば、そうめんをいただけるようになっている。特産の長門牛乳やアイスクリームも販売されている。スキーシーズンは午後4時を過ぎると急激に混雑し始めるので、利用するなら早い時間がお勧めだ。
 ちなみに、この温泉は、カルシウム・ナトリウム・硫酸塩温泉で、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、痔、冷え症、疲労回復、病後回復期、健康増進、動脈硬化症、切きず、やけど、慢性皮膚病などに効くという。

■営業時間・定休日
4月1日〜7月31日:11:00〜20:00(水曜定休)
8月:10:00〜21:00(無休)
9月1日〜12月20日:11:00〜20:00(水曜定休)
12月21日〜3月31日:10:00〜21:00(無休)
  

住所 入浴料 サウナ TV 定休日 電話
長野県小県郡長門町大門 500円 × × 本文参照 0268-41-8200

   
取材: 銭湯愛好会大阪支部(2003年3月1日)

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