湯の平温泉



 「ウィングヒルズ白鳥リゾート」、「高鷲スノーパーク」、「ダイナランド」、「鷲ヶ岳」、「ホワイトビアたかす」など都会派日帰りタイプのビッグなゲレンデがひしめく白鳥エリア。ここで紹介する湯の平温泉は、これらスキー場の拠点となる東海北陸道・高鷲ICから車でわずか5分ほどの距離にある。
 

  湯の平温泉へ行ってまず印象に残るのが、その和風のたたずまいである。機能性を追求した上記各ゲレンデとは対照的な存在である。スキーで疲れた心と体を、心地よくほぐしてくれる仕掛けがここにはある。
 建物は純和風の木造建築。入口を入ると、左側に受付があり、愛想のいいおばさんがいる。なぜか受付横には牛乳が販売されている。入浴後にグイッといく人がいるのかもしれない。建物の中に入って驚かされるのは、縦横に掛かった丸太の梁と、その間から柔らかな光を放つ和紙でできた照明器具である。日本の古き良き時代の安らぎが表現されている。この仕掛けこそが、この温泉の真髄なのかもしれない。
 さて、入口から正面奥が、温泉の脱衣場である。50人分ほどのロッカーがあり、100円硬貨を投入する方式で、使用後は硬貨が返却される。脱衣室には洗面器3個とドライヤーが完備されている。中へ入って、内湯を通り過ぎ、露天風呂へ直行。露天風呂への入口が男湯からのものとは別にもう1ヶ所あったので、「もしや混浴?」と思いきや、残念ながらそうではなかった。露天風呂は少しぬるめの湯温で、長湯ができる。打たせ湯は2ヶ所あったが、湯は出ていなかった。石風呂と、木造の屋根がいい感じで調和している。ここもやはり和風のたたずまいである。一方、内湯は露天風呂よりも少し暖かめの湯温だ。洗い場は11箇所で、ボディーシャンプーとシャンプーが完備されている。
 さすがに人気のスキー場に取り囲まれているとあって、訪れた土曜日の夕方は駐車場が車であふれかえり、脱衣場も超満員。この温泉もスキー場と同様、人気スポットのようだ。
 ちなみに、この温泉はナトリウム炭酸水素塩・塩化物温泉で、神経痛、筋肉痛、五十肩、関節痛、うちみ、くじき、きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、冷え症、慢性婦人病、疲労回復などに効くという。
  

住所 入浴料 サウナ TV 定休日 電話
岐阜県郡上郡高鷲村大鷲 500円 × 木曜日(祝日除く)
12月31日、1月1日
0575-72-6455


取材: 銭湯愛好会大阪支部(2003年2月8日)

 戻る