(高松市鶴市町)
高松市内で一番ディープなさぬきうどんと言えばここ池上製麺所をおいてほかにない。 場所もさることながら、その店構えは、新参者にとってはハードルが高すぎる。とはいいながらも恐る恐るその入口から土間へ入ると愛嬌いっぱいの「瑠美子おばあちゃん」がアットホームに迎えてくれる。 よみうりテレビの人気番組「どっちの料理ショー」。あの関口宏と三宅裕司がやってるやつ。2002年11月第3週の放送は「サッポロラーメン対さぬきうどん」であった。強力なライバル、サッポロラーメンを負かしたのが特選素材、ここ池上製麺所の手打ち麺であった。 倉庫のような土間に足を踏み入れると、中は湯気で煙っていて先が見えない。一歩一歩足を進めるとルミおばあちゃんが一心不乱にうどんを打っている姿が見えてくる。 麺はテレビで全国が認めた超一流。 もともと製麺所なので生醤油もしくは釜玉のみ。麺をどんぶりにもらったらテーブルに置いてあるネギと醤油をかけて食べる。シンプルイズベスト。麺がすべてを左右するキングオブキングのメニューだ。 店内を見渡すといろんなモノを発見できる。例えば、昭和初期の足踏み式の麺を切る機械、おそらく値段もずっと据え置きのまま変わってなさそうなマジックで書かれた手書きメニュー、今では珍しくなった黒電話。そして飾らず奢らず、しっかりと主張する伝統のさぬきうどん。 さぬきうどん歴史の真髄がここにある。 うどんは1玉65円。3杯おかわりをしても200円でお釣りがくる。 営業時間は短い。店の開いてる時間は1日2時間余り。大量生産できるうどんではないので仕方ない。元旦を除いて年中無休。 70歳現役のルミおばちゃんのうどんを食べにいこう。 |
||
住所 | 営業時間 | 定休日 |
高松市鶴市町1009番地 | 10:50〜11:40 16:40〜17:00 |
元旦 |
取材: 銭湯愛好会