不整脈の誘因となるものを避ける
 不整脈は日常生活におけるいろいろな嗜好品によって誘発されることがあります。コーヒーや紅茶に含まれるカフェインは不整脈を誘発することがあり、健常者でも期外収縮が出ることがあります。

またアルコールによっても不整脈が誘発される事があります。

タバコは不整脈の誘発因子であるばかりでなく、血管を収縮させ、血圧を上昇させる作用があり、循環器系に悪影響を及ぼす危険因子ですから是非やめるようにしましょう。

コーヒーやアルコールは主治医と相談して、決められた量を守りましょう。
過労やストレスをさける
 ストレスや過労は不整脈が発生する誘発因子になります。どの種類の不整脈も起こりやすいと言うことが言えます。

この上に飲酒やタバコの影響が加わると不整脈の発生する確率はもっと高くなります。出来るだけ余裕のある規則正しい生活をしましょう。
発作性上室性頻拍症ではカテーテル焼灼術(アブレーション)が非常に効果を上げている
 急に頻拍発作を起こす病気の原因の一つにバイパス経路といって、本来の電気信号の通り道(刺激伝導路)の他に生まれつき余分な経路を持っている人がいます。

この代表的なものがWPW症候群で、発作性上室性頻拍症や心房細動といった急に脈が速くなる不整脈をおこしてくることがあります。かつてはこの不整脈を治すために心臓手術まですることもありました。

近年太股の血管からカテーテルという管を心臓の内部に通して原因となっているバイパス経路を電気的に切る方法が確立されています。この方法により、90%以上の確率で治るようになりました。不整脈治療に詳しい循環器専門医のいる総合病院で行っています。
不整脈のお薬は主治医とよく相談して
 不整脈の治療をするに当たって医師は非常に神経を使います。果たして、不整脈の薬が必要であるかどうか慎重に考えるからです。というのは、まれに不整脈の薬のためにまた新たな不整脈が発生してくることがあるからです。

しかし、不整脈が生命の危険を伴うものである場合には、躊躇無く治療しなくてはいけません。主治医とよく相談して、定期的に心電図を取りながら経過を見てもらえば安全に治療できると思います。一般には、心臓に他の病気を合併している場合は十分気をつけて治療する必要があるのですが、不整脈以外他に何も病気がない場合は比較的安全な場合が多いと言われています。

いずれにしても必要な検査を十分に受けて、主治医とよく相談することが大切です。

参考・引用
患者指導ツールブック(日経メディカル)