あなたの肥満度は?

肥満度を測るには、BMI(Body Mass Index :体格指数)が最適です。 BMIとは、標準体重を求めるための方法の一つで、現在では最も優れた方法として、国際的に認められています。
                      BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

 BMIの標準値は22とされ、これは、いろいろな研究から、この値を示す人が最も病気になりにくいということが解ったからです。22より数字が大きい人は肥り気味で、少ない人はやせ気味であると言うことができます。

 下のBMIカウンターを使ってあなたのBMIを測定してみましょう。

使い方
あなたの体重(kg)と身長(cm)を入力して下さい。”Let's see”ボタンを押すとBMIとコメントが表示されます。”Reset”ボタンで消去されます。必ず半角数字で入力して下さい。
体重 (kg)
身長 (cm)
BMI
コメント

1)このプログラムは、現在の医学的知識を基に、コメント等独自の判断を加え作成しましたが、治療の指針になるものではありません。2)標準値を大きく外れている人は、合併症のある可能性があります。必ず、主治医と相談してダイエットを開始して下さい。3)あなたのデータが送信されることはありません。4)このプログラムはWeb上の作者不詳のJavaScriptを日本語対応させ、改変したもので、娯楽性の強いものです。5)BMIの数字は四捨五入されますので実際より1多く表示されることがあります。

 どうでしたか?あなたは少し肥り気味ではありませんでしたか?それではここで少し肥満について勉強してみましょう。

肥満について

肥満とは
 
肥満とはどういう状態をいうのでしょうか?単に体が肥っているとか、体重が多いという事だけで肥満という訳ではありません。肥満というのは、体の中の脂肪が過度に増えた状態のことを言います。従って、肥っているから必ず肥満であるというわけではないし、あまり肥っていない人でも、内臓に脂肪がたまりやすい人は肥満であることがあります。ですから、上のBMIの計算で標準より多く表示されても、必ずしも、みんながダイエットしなくてはいけないのではないのです。しかし、一般的には肥っている人、BMIの多い人の多くは肥満で、いろいろな病気の危険因子(リスクファクター)であるということが多いのは事実なのです。BMI26以上の人は肥満と考え、注意した方がよいと考えられています。

何故肥るのでしょうか?
 私たちは食べる事によって食事から活動に必要なエネルギーを得ています。本来であれば、得るエネルギーと活動に使うエネルギーはバランスがとれていなければならないのですが、現代社会では、ともすれば食事によって得られるエネルギーの方が多くなりがちです。この余ったエネルギーは脂肪として、皮下や内臓に蓄積され、これが体重増加となって肥満の原因になるのです。

肥満の合併症について
 肥満者は一般的に多くの病気を持っていることが多いと言われています。高血圧症、糖尿病、高脂血症(高コレステロール血症)、痛風、動脈硬化症、尿路結石症などです。従って、これらの病気から脳卒中や狭心症、心筋梗塞などの脳、心臓疾患をおこしてくることがよくあります。欧米では特に肥満、高血圧症、糖尿病、高脂血症の4つを併せ持つ病態を死の四重奏(deadly quartet)と呼んで恐れています。これらの4つの状態を持つ人は特に心筋梗塞などの心臓疾患で死亡する確率が高いのです。

リンゴ型(左)と洋なし型(右)

上半身肥満型と下半身肥満型
 肥満にも肥り方によって、2つのタイプがあり、両者で病気になる危険性が違うことが解っています。一つは男性に多い、上腕や肩に脂肪沈着が多い、上半身肥満型(リンゴ型)、もう一つは女性に多い、大腿部や臀部に脂肪が付きやすい、下半身肥満型(洋なし型)です。両者比べますと、上半身肥満型の方が、下半身肥満型に比べ、糖尿病、高脂血症、動脈硬化、痛風、尿路結石などの合併症が多いということが解っています。

皮下脂肪型肥満と内臓脂肪型肥満
 また、近年CT検査などで腹部を検査してみると、同程度の上半身肥満であっても、脂肪の分布が皮下に偏っているものと、内臓に多く分布しているものがあることが解ってきました。特に内臓に脂肪が偏っているものは内臓脂肪型肥満と呼ばれ、やはり、糖尿病、高脂血症、高血圧などを合併しやすく、リスクがあるということが解ってきました。力士などは、いくら肥っていても意外と内臓脂肪型の人は少ないと言われています。これは運動によって内臓の脂肪が分解されるからと考えられ、内臓脂肪型肥満の予防には、運動が重要な要素であるということが言えます。
 
 

積極的なダイエットの必要な人 ダイエットが健康上悪影響を及ぼす危険のある人
1)BMIが30以上ある人
2)上半身肥満型の人
3)持続的に体重が増加している人
4)肥満に関連する合併症を有する人
5)青壮年になってから肥満になった人
1)肥満でない若年女性
2)中等度以下の下半身肥満型の人
3)精神的に不安定な人
4)過激なダイエットをする人

ダイエット(減量治療)の必要性の基準は?
 肥満があるからと言ってすべての人がダイエットをする必要があるのではありません。むしろ、最近の若い女性のように、大した肥満でもないのに無理な減量をすると、筋肉や骨まで減少して、健康上重大な悪影響を及ぼす可能性があります。しかし,例えば、中年になってからどんどん肥ってきて、健診で、血圧やコレステロールが高めであった人はダイエットの必要があります。これらを表にまとめました。また、小児期より肥満がある人、長期間体重が安定している人などは強いて減量する必要がないとされています。

治療の指針は?
 肥満に対する治療が必要である人は、減量する必要があります。これには一般的に食事療法と運動療法があります。食事療法だけに頼ると、脂肪のほかに筋肉も減少してしまうことがあり、運動療法と併用するのがよいでしょう。減量する目標は必ずしも自分の身長に対する標準体重でなくてもかまいません。標準体重は身長(m)×身長(m)×22で求められますが、これはなかなか困難な場合が多く、大変な努力と根気を必要とします。しかし、多くの場合、現在の体重の5〜10%の減量で医学的治療効果があるとされています。例えば体重80kgの人は4〜8kgの減量をすればよいわけです。
 また、短期間に急激な減量も慎まなければいけません。週に0.5kg、月に1〜2kgの減量が理想的です。
  
食事療法のポイント
 食事療法の原則は摂取する食事のカロリーを減らすことですが、栄養不足にならないように、バランスよく食事をとることが必要です。よく同じものばかり食べてダイエットする人がいますが、これは危険です。生命維持に必要な栄養素が不足する可能性があるからです。脂肪分、糖質のとりすぎは厳禁ですが、タンパク質は生命の維持のためにある程度は必要で、糖質も脳神経系の活動や、脂肪を消費させるために一定量は必要です。また、ビタミン、ミネラル分や食物繊維の摂取も必要です。具体的には、主食はご飯を主体にし、副食は肉、魚、卵、豆腐、などのタンパク質と野菜類、海草類、キノコ類を組み合わせ、植物油、砂糖などを控えるという食事がよいでしょう。摂取カロリーは通常の男性なら1400〜1800キロカロリー、女性なら1200〜1600キロカロリーがよいでしょう。食事のカロリー計算には糖尿病食事療法のための食品交換表(文光堂)を書店で手に入れて流用することができます。

運動で使用するカロリーは案外多くないものです

運動療法のポイント
 ダイエットをするというと食事はさておいて、まずジョギングやエアロビクスなどの運動から始める人も少なくありません。しかし、運動そのもので消費するカロリーは、食事で得られるカロリーに比べて、非常に少ないのです。例えば、42kmのフルマラソンを走ったとしても、それで消費されるカロリーは2300キロカロリーにすぎず、これは健常男性が一日でとる食事のカロリーに相当し、それによって減少する脂肪量は320gにすぎません。体重を1kg減らそうと思えばこのフルマラソンを3回走る必要があります。また肥満者は膝や腰に体重の負担がかかることも多く、心臓の合併症がある人も過度の運動療法は慎まなければなりません。
 しかし、ダイエットを食事療法だけに頼っていると、脂肪分だけでなく全身の筋肉まで減少してしまいます。従って運動療法の併用は、直接的な体重減少効果は少ないものの、長期の体重維持や減量後のリバウンドの防止にも有用であると考えられます。

 実際の運動療法の例としては、膝や腰の悪い人や心血管系に合併症のある人は注意が必要で、医師と相談して行う必要がありますが、一般的にはよく歩くと言うことが大事です。できたら朝夕2回20分ずつ行い、合計1万歩位歩けば理想的です。1分間80mで少し速く歩きましょう。できれば週に3〜5回以上続けた法がよいでしょう。また腕立て伏せ、腹筋運動、階段昇降などの筋力運動も、筋肉の保持のため有用であると言われています。
 

ウェイトサイクリングとは
 
せっかく苦労してダイエットに成功しても、半年もたたないうちに基の体重に戻ってしまう人がいます。このようにして何度もダイエットと肥満を繰り返すことをウェイトサイクリング、または上がり下がりするヨーヨーにたとえて、ヨーヨー現象と呼びます。このように体重がいたずらに増減することは、健康上有害だとする学者もおり、慎むべき事であると考えられます。
 肥満気味だからと言ってすぐ食事療法、運動療法をする前に、何が自分の肥満の原因であるのか、自分のライフスタイルの見地から考えてみる必要があるのではないでしょうか。



参考文献、引用
診断と治療Vol.84
エーザイ(株)指導せん
イラストによる外来患者の指導