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悲しき自作オーディオ. なっなんと,タンゴのトランスが無くなっている!. 球,石を問わずオーディオ自作を一度でも志したことのある人なら必ずお世話になるタンゴトランスが廃業していたのだ.
さらに恐ろしいことに,あの三栄無線も閉店!
10年来の石アンプ自作派の私も結婚して以来3年近くも自作から遠ざかっている.秋葉原にも2年以上ご無沙汰だ.最近の自作といえばパワーアンプの基盤を電流帰還型に作り直した程度で,新規の部品購入などは久しく無かった.
そんな折り,昔からPoorな生活をしている友人のT氏がすこしrichになってきて,CDプレーヤーをグレードアップすると言い出した.
実はT氏,かつて私が自作したアンプを愛用してくれている.彼の甘酸っぱくもほろ苦い青春の思い出を込めて"るりちゃん1号"と名付けられたそのアンプは,低コストでどこまで音を出せるかという実験機であり,制作者として私はそのクオリティーに心残りなところが多数あった.
ついでだからアンプもグレードアップしよう.という私の申し出に,部品代を彼持ちでokだと快く返事をしてくれた.
別の私用で東京に行く機会もあるから部品の調達も簡単だ.シャシーと電源トランスは流用するとして,電源の電解コンデンサと基盤は全面取り替えだなぁ,とブツブツ考えながら設計と購入部品の検討を進めていた.そのために久しぶりにMJ誌を読んだり,自作関係のホームページなどを見たりして,上記の恐ろしい事実を発見してしまったのだ.
昔から自作オーディオはごく限られた狭い世界だと感じさせるところはあった.まわりでそんな趣味の人間がほとんどいないのだ.わずかに知っているその趣味の人たちでさえも,全員が私より年輩で,"かつては好きだった"というリタイア組ばかりだ.
こんな状況では全国かき集めても,商売として成り立つ業界とはいえないわけで,よく今まで良質な部品を供給してくれる店があったものだと不思議にさえ思う.
まして昨今のオーディオ事情である.今では自作はおろか市販オーディオでさえ一般のものではなくなってしまった.私が高校生だった頃は,男子たるもの単品オーディオを揃えることが当然の憧れであり,怪しい中古品などを組み合わせていろいろと楽しんでいたというのに,,,,,
これも時代の流れといってしまえばそれまでだが,なんとも悲しい話だ.そして私も古い時代の人間ということか.
余談であるが,パソコンも同じ運命をたどるであろう.現在は黎明期で,自作することも趣味と言うよりはコストパフォーマンスを上げるための当然の手段として広く受け入れられている.あと数年もすれば自作は一部の人間のコストを度外視した単なる趣味に過ぎなくなり,さらに10年も経てば,現在のミニコンポやCDラジカセのように,性能をとりたてて議論する必要もないオーブントースターや電気ストーブに毛の生えた程度の家電製品として,全く趣味製のないものになってしまうに違いない.
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