フランスワインの代表的葡萄品種

【赤ワイン用葡萄品種】

■カベルネ・ソーヴィニョン(Cabemet Sauvignon)
ボルド−のメドック地区の主力品種として、申し分のない最高級のワインを生み出します。
メドック地方では、このカベルネ・ソ−ヴィニョンを主体にメルロ−やカベルネ・フラン、またマルベックを混ぜてワインが造られます。多くの場合、この葡萄から造られるワインは、長期の保存に耐えうるしっかりとした品質を持っています。香りに独特のブ−ケがあり、カシスやスパイスを感じ、深い色合いをしています。

■メルロー(Merlot)
粘土質の土地に適していて、ボルド-のサンテミリオンとポムロ−ルの主力品種となっています。タンニンが多くなく、早熟成で、軽くまろやかなワインを産み出します。他の品種との混醸では、まろやかさとやわらかさを与えます。

■カベルネ・フラン(Cabemet Franc)
カベルネ・ソ−ヴィニョンの親戚で、やや早く熟し、ワインに複雑さと芳香を与えます。サンテミリオンやフロンサックに多く栽培され、ロワ−ル河流域では、ロゼや赤ワイン用に使用されています。ボルド−とロワ−ルでは香りが異なることが多く、ロワ−ルではピ−マンや新緑っぽい香りが強く感じます。

■ピノ・ノワール(Pinot Noir)
ブルゴ−ニュの偉大なる赤ワインは、ほとんどこの葡萄から造られます。
ルビ−色のカラ−、まろやかで潤いのある味は、ボルド−のカベルネ・ソ−ヴィニョンとはまた違った風格を醸し出します。芳醇な味わいと香りが特徴的で、若い時にはカシスやフランボワ−ズの果実香が、また熟成させると枯葉やなめし革のようなブ−ケが際立ちます。

■ガメイ(Gamay)
ボジョレ−において、色鮮やかで、飲み口のよい最高のワインが造り出されます。
赤い果実、イチゴやフランボワ−ズを思わせるフレッシュなアロマで、酸味も生き生きとしていて、ボジョレ−・ヌ−ヴォ−で知られている品種です。ほとんどの場合この葡萄から造られたワインは、若いうちに飲んだほうがいいのですが、一部のプロプリエテ−ル(生産者元詰め)のクリュ・ボジョレ−の中には年数を経て真価を発揮するものもあります。上質なものは甘草のようなスパイスの香りをもちます。

■シラー(Syrah)
コ−ト・デュ・ロ−ヌにおいて、しっかりとした色の濃い力強い赤ワインを産み出します。
黒コショウやブラックオリ−ブのようなスパイシ−な香りが特徴。近年、単一品種で造られることが多くなってきています。

■グルナッシュ(Grenache)
コ−ト・デュ・ロ−ヌで、主にブレンド用として他の品種と混醸されます。

■タナ(Tannat)
南西地方で使用されることが多く、渋味とやわらかなコク、スパイシ−な香りが特徴で、タンニンの豊かな厚みのあるワインを産み出します。


【白ワイン用葡萄品種】

■シャルドネ(Chardonnay)
何といってもブルゴ−ニュの最高の白ワインを造り出す葡萄で、シャブリ、ムルソ−、モンラッシェなど名の知られたブルゴ−ニュの白ワインは、必ずこの葡萄から造られます。また、ジェラとシャンパ−ニュでもこの葡萄が主力品種となっています。現在、世界的にも最も人気のある葡萄品種のひとつです。酸味と甘味のバランスがよく、まろやかな口当たりで、香りが強く独特のアロマを漂わせ、切れのよい広がりのある辛口ワインを生み出します。また熟成によってさらに特徴が発揮されます。

■ソーヴィニョン・ブラン(Sauvignon Blanc)
ボルド−のグラ−ブやアントル・ドゥ・メ−ルの白の主力品種で主にセミヨンと混醸されます。
またロワ−ル河上流域ではサンセ−ルやプイィ・フュメなどに単独で使われます。辛口のワインに爽やかさと、繊細さをプラスし、カシスの芽のようなハ−ブの香りが特徴的です。

■シュナン・ブラン(Chenin Blanc)
ロワ−ル河中流域で辛口から甘口までいろいろなタイプのワインを造り出します。どちらかというと若いうちに飲むタイプのワインを多く産します。花梨やキンモクセイの香りが特徴。

■セミヨン(Semillon)
複雑なブ−ケをもっており、長く熟成させるとますますその香りを発揮します。ボルド−のグラ−ブでは辛口ワインにソ−ヴィニョン・ブランと混醸されます。
ソ−テルヌでは甘口(貴腐)ワインを造り出します。

■リースリング(Riesling)
アルザス地方で、申し分のないすっきりとした洗練されたワインを造り出します。
特に酸がフレッシュで後味にライムや青リンゴのの風味があり、ミネラルのような清涼感のある香りが特徴。ドイツのリ−スリングより糖度があがるため、アルザスのワインはアルコ−ル度が高く辛口になります。

■ミュスカデ(Muscadet)
ロワ−ル地方でミュスカデのワインに使用されていて、軽やかでフル−ティ−なワインを産み出します。

■ゲヴァルツトラミネール(Gewurztraminer)
この葡萄から産み出されるワインは、スパイシ−な香りが特徴で、ライチ、ラベンダ−、あるいはマスカットの香りがします。

■トケイ・ピノ・グリ(Tokay Pinot Gris)
アルザスの土地が最も適していて、グリ(灰色)は白と黒の中間(葡萄の色が赤みがかっている)。豊かな香りで、まろやかでボリュ−ム感のある味わいのワインになります。

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