|
|
肥料としては、カモメの糞を用い化学肥料は一切使わない。収穫は、手で選果をしながら進められ、果実が傷むのを防ぐために小ケースを使用する。100%除梗・破砕の後、自然にまかせ、約15日間かけて天然酵母によるアルコール発酵を完了する。ワインを操るように無理に温度調整をおこなうといった、科学技術的かつメディア受けのよい醸造法は一切行っていない。アルコール発酵後、約24ヶ月間樽熟成させ(シャンボールは少し短い)、清澄・濾過は一切せず、ビン詰めする。
新樽の使用比率は、ピノ・ノワールという品種特性を生かすために20〜25%。それ以上の使用では、樽香が強すぎると主張する。出来上がるワインは、骨組みがしっかりしていながらもエレガント、しかもプルミエ・クリュにおいては余韻も長い。バランスの良いチャーミングなワイン。シャンボール・ミュジニーとモレ・サン・ドゥニを掛け合わせたようなワインとも言える。
ノン・フィルターだが、ビジネス主体ではなく十分に時間をかけているので、ワインはとても澄んだ仕上がり。これこそ、アルティザンのワインと言えるだろう。 |