ファインワイン【宮武酒店ネットウェーブ】
 シャトー・シュヴァル・ブラン  (ボルドー:サンテミリオン地区)
Chateau Cheval Blanc Saint-Emilion Premiers Grand Cru Classe A
http://www.chateau-chevalblanc.com
白馬という名のボルドーで最も深遠なワインと評され、多くのファンを持つシャトー
 サンテミリオン・プルミエ・グランクリュ(第一特別級A)は、サンテミリオンでこのシュヴァル・ブランとオーゾンヌだけが名乗れる同地区最高の格付けシャトーです。ポムロール地区との境界線に位置するこのシャトーは、その土壌がグラーヴと呼ばれる砂礫層で、カベルネ・フラン種に適した地質のため、ボルドーの名シャトーの中でも珍しい存在です。

ヴィンテージ
GRAND VIN
2005
2001
2000
1996

Second Vin
2001

ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 シュヴァル・ブランは間違いなく、ボルドーで最も深遠なワインの1つである。ここ50年ほどの年月のほとんどの間、サン=テミリオンの格付けの単独トップの地位を占め、このアペラシオン最高のワインを生み出してきた。ただ、オーゾンヌの復興が始まり、さらにサン=テミリオンのガレージ・ワインのつくり手による品質の革命が起こってからは、世の注目を分け合わなければならなくなった。それでもシュヴァル・ブランは、非常に突出したワインである。ポムロールと境を接するサン=テミリオンの砂利地(グラーブ)の一画に位置し、その畑は、レヴァンジルやラ・コンセイヤントとは溝1つ分の距離でしかない。そのため長年、ここのワインはサン=テミリオンよりもポムロールに近いと批判されてきた。

 ボルドーの「八大ワイン」の中で、シュヴァル・ブランはおそらく飲み頃の期間が最も長いワインであろう。通常、このワインは最初に瓶詰めされた時点でおいしいのだが、最高のヴィンテージの場合、年を追うごとに重みを増し、持ちこたえるだけの能力を備えている。メドックの一級シャトーや、ポムロールのペトリュスにも、これほどの柔軟性はない。オー=ブリオンだけが、早い段階で飲むことができ、早熟でありながら、20年から30年熟成するだけの充実感と総合的なバランスや強烈さを持つという点で、シュヴァル・ブランに近いワインだと言える。私にとっては、シュヴァル・ブランはシュヴァル・ブランなのであって、私が試飲したことのあるポムロールとも、ほかのいかなるサン=テミリオンとも違う。カベルネ・フランとメルロを同じぐらいずつ使うというシュヴァル・ブランの特徴あるブドウの選択は、極めて異例である。メジャーなシャトーで、これだけカベルネ・フランを使うところはほかにない。しかし、面白いことに、このブドウはシュヴァル・ブランの、鉄鉱石を岩床とした砂利の多い、砂礫質及び粘土質の土壌でその頂点に達し、極めてリッチな、完熟感のある、強烈で、ねっとりとしたワインを生み出すのである。

 
シュヴァル・ブランのワインのスタイルが、その絶大なる人気に貢献しているのは疑いの余地がない。暗いルビー色で、優良なヴィンテージならば、豪勢なまでの芳醇さと果実味のあるワインで、フルボディで、官能的で、みずみずしく、若いうちから誤解を招くほどに飲みやすい。そのブーケはとりわけ特徴的である。最高のシュヴァル・ブランは、シャトー・マルゴーなどのメドックの一級シャトーのワインよりも香りが華やかだ。ミネラル、メンソール、エキゾチックなスパイス、タバコ、そして強烈で超熟した黒系果実の香りは、味わう者を圧倒する。テイスティングした人の多くが、この巧妙な早熟さの魅力に惑わされて、このワインは長期熟成しないと誤った推測をしてしまう。大柄で豊かなヴィンテージにおいては、シュヴァル・ブランの熟成ぶりはとりわけすばらしいのだが、真に堂々たる風格が現れ始めるずっと前に、大半が飲み尽くされてしまうのではないか、という懸念がある。

 テイスティング・ノートが示すように、シュヴァル・ブランは、信じがたいほどの深みと芳醇さを持つ、退廃的なまでにエキゾチックなワインを生産することができる。しかし、ヴィンテージによっては、ボルドーの八大ワインの中で最もがっかりさせられるものでもあった。1960年代と1970年代にはシュヴァル・ブランは目覚しい成果をあげていない。しかし、前の管理者ジャック・エブラールが、品質と細部にいっそうの注意を傾けた結果、1980年代のワインの品質はより一貫したものとなった。彼の後を継いだピエール・リュルトンがシュヴァル・ブランの品質と一貫性をより向上させた。2000年、1999年、1998年の連続したヴィンテージは、1949年、1948年、1947年のすばらしい三部作以来、最上のシュヴァル・ブランである。
 シュヴァル・ブランは、オー=ブリオンとともに、ボルドーの八大ワインの中では最も価格の低いワインにとどまっている。

〜一般的な評価〜
 ベルナール・アルノーとアルベール・フレールは買収して以来、シュヴァル・ブラン独特のテロワールを最大限に引き出そうと、努力を惜しまなかった。その結果、シュヴァル・ブランは今まで以上に、ボルドーで最もエキゾチックで個性的なワインとなった。壮厳な落ち着きを感じさせるワインで、派手なところ、極端なところは微塵もない。それどころか、このワインを構成している要素(果実味、ふくよかさ、絹のような舌触り、ビロードのようなタンニン、とどまるところを知らないフィニッシュ、まばゆいばかりのアロマ)のすべてが、非の打ちどころのないつりあいを示している。若いうちから飲むこともできるが、カベルネ・フランのブレンド比率が非常に高いため、樽よりも瓶で寝かせたほうがおいしくなるようである。


平均年間生産量:10万本
畑 面積:37ha、平均樹齢:45年、植樹密度:8000本/ha、平均収量:35hl/ha
育て方:発酵とマセレーションは温度管理されたステンレスとコンクリートの槽で21〜28日間。マロラクティック後の熟成はオークの新樽で18ヶ月。澱引きは3ヶ月ごと。卵白で清澄するが、濾過はしない。
ブドウ品種:メルロー90%、カベルネ・フラン10%
所有者:ベルナール・アルノー&アルベール・フレール


◆◇◆GRAND VIN◆◇◆
グラン・ヴァン

Chateau Cheval Blanc
2005 シャトー・シュヴァル・ブラン (税込み価格) 112.350円
[PP96〜100 WS95〜100]


Chateau Cheval Blanc
2001 シャトー・シュヴァル・ブラン (税込み価格) 49.800円
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 やわらかく、豪勢で、官能的な2001年のシュヴァル・ブランの出来に、私は驚いた。このシャトーのワインは、たいがい若いうちには閉じこもる傾向があるのだが、これは深みのあるルビー/紫色をしており、クランベリー、ブラックカラント、メンソール、アジアのスパイス、森の下生えを思わせる甘いアロマがある。魅惑的なメルロ60%とカベルネ・フラン40%というブレンド比率で、汁気の多い甘み、ミディアムボディ、熟したタンニンがよく融合しているワイン。独特の風味のある作品で個性がいっぱい詰まっている。たぶん2007〜2018年が最盛期となるだろう。
ポイント93
カベルネ・フラン、メルロー


Chateau Cheval Blanc
2000 シャトー・シュヴァル・ブラン (税込み価格) 138.000円
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 過去25年の若いシュヴァルの中で、これは私がこれまでに試飲した、最もポート・ワインのようなワインだ。高貴な畑のエッセンスを体現している。メルロ53%、カベルネ・フラン47%というブレンド比率で、縁いっぱいまで濃い紫色と、ブラック・ベリー、ブルーベリー、トリュフ、モカを思わせる、寡黙だが衝撃的なブーケを誇っている。閉じ始めているが、空気と触れさせてやると、甘草、メンソール、鞍革が現れる。豪勢な、フルボディの、霊妙な品質の作品で(各層がさらにニュアンスを感じさせてくれる)、酸は弱く、タンニンは甘く、フィニッシュは60秒ほど続く。まぎれもなく1990年や1982年同様深遠なワイン。神秘的な1947年や1949年以来、最も心動かされるシュヴァル・ブランだが、忍耐が必要である。完ぺきなワインである可能性がある。予想される飲み頃:2010〜2030年以降  最終試飲年月:2003年1月 ポイント100
カベルネ・フラン、メルロー


Chateau Cheval Blanc
1996 シャトー・シュヴァル・ブラン (税込み価格) 31.000円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 エレガントな、ほどほどに重みのある1996年のシュヴァル・ブランは、深みのあるガーネット/プラム色という、成長した色をしている。骨の髄までエレガントで複雑なノーズは、黒系果実、ココナッツ、燻煙、トーストを感じさせる。このミディアムボディのワインは、アタックに甘い果実味が感じられ、しっかりした複雑さがあり、フィニッシュは、みずみずしく、ビロードのような舌触りだ。1996年にしては非常にやわらかく、成長している。
飲み頃予想:現在〜2015年 最終試飲月2002年3月 ポイント90
カベルネ・フラン、メルロー


◆◇◆Second Vin◆◇◆
セカンド・ワイン

Le Petit Cheval
2001 ル・プティ・シュヴァル (税込み価格) 10.800円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 ミディアムボディのプティ・シュヴァル(1万5000本)は、カベルネ・フラン57%、メルロ43%というブレンドでつくられた。より大柄な兄貴分に比べて、重みはないが、称賛に値する芳香、涼しい気候の割には十分な生気があり、秀逸な鮮明感がある。向こう7〜8年で飲みたい。最終試飲月:2003年1月 ポイント87〜89
メルロー、カベルネ・フラン



Cheval des Andes
シュヴァル・デ・アンデス

アルゼンチン・アンデス山脈の麓で造られるリトル・シュヴァル・ブラン
 モエ・ヘネシー・ワイン・エステーツのテラザス・デ・ロス・アンデスとシャトー・シュヴァル・ブランとのジョイントベンチャーによるワインです。
シュヴァル・デ・アンデス


          

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