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ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
テルトルはマルゴーのアペラシオンで最も標高の高い台地にあり、サン=テステフの有名シャトー、カロン=セギュールの所有者だった故フィリップ・カベルン・ガスクトンが1961年に手に入れた。その当時、このシャトーは実に哀れな状態で、ガスクトンと彼の投資者たちはこれを建て直し、ブドウを植え替えるための大規模な計画に着手した。しかし12年前まで、このシャトーのワインは忘れられがちだった。飾り気はないがエレガントな砂色の二階建てのシャトーはメドックで最も辺鄙な地域の1つにある(アルサックから1kmと離れておらず、モンブリゾンのそば)。1998年、このシャトーはガスクトン夫人によってエリック・アルバダ・イエルヘルスマに売却された。彼は、近くにあるジスクールも同様に買収した。
珍しいことに、ここのブドウ畑は、多くのボルドーのシャトーのブドウ畑と異なって連続しており、区画が散在しているわけではない。一見、ドメーヌ・ド・シュヴァリエを彷彿させるものがある。1978年以降、最高のヴィンテージのものは、比較的深みのある色とあふれんばかりの力強さや豊かさを特色としているが、フィネスや、マルゴーワインの魅力となるあの極上の芳香には欠けるかもしれない。しかしながら、このワインは手頃な価格で売られ続けており、そのためにボルドーの格付けシャトーの中で最も過少評価されている。 |