ファインワイン【宮武酒店ネットウェーブ】
 シャトー・オー・ブリオン (グラーヴ地区 ※赤ワイン:メドック地区・第一級)
Chateau Haut-Brion http://www.chateau-haut-brion.com/
5大シャトーの中で最も歴史が古く、最も小さなシャトー

 グラーヴ地区ペサック村にある地区随一の名シャトーです。メドック外にもかかわらず、1855年に第一級に格付けされ、メドックの5大シャトーの中でも「通好みのワイン」と評判です。

ヴィンテージ
GRAND VIN
Rouge
2006
2005
2004
2003
2002
2001
1999


GRAND VIN
Blanc

2006
1985

Second Vin
Rouge

2007
2005
2003
1999
1997
1994
Chateau Haut-Brionロバート・パーカーJr.「ボルドー第3版」より
 ペサック郊外の活気ある商業地区にあるオー=ブリオンは、米国人が所有する唯一の第一級シャトーである。ディロン一族がオー=ブリオンを1935年に購入したとき、このシャトーは非常に貧弱な状態にあり、シャトーとセラーに多額の資金を投入した。現在は、この美しい場所は、グラーブの模範的なシャトーである。
 オー=ブリオンのワインづくりは、明敏でハンサムなジャン・デルマ(ワインの世界における最も才能のある管理者の一人)が管理している。オー=ブリオンはまた、ボルドー・ワインにしては長期間(最長30ヶ月)新樽で熟成させるところで、ポムロルのクリネと並んで、ワインを瓶詰めする時期が最も遅いシャトーのひとつである。
 オー・ブリオンのワインのスタイルは変化を遂げてきた。1950年代から1960年代初めにかけての、とびきり豊かで、土の香りのする、甘くさえあるワインは、1966年から1974年の間には、より軽く、やせて、気軽に飲める、いくらか単純なスタイルのクラレットに変り、第一級シャトーに期待する豊かさと深みを欠いていた。これが意図的なものなのか、あるいは単に少し低迷していただけなのか、いまだに答えは見つからない。オー=ブリオンのスタッフたちは短気であり、このような批判に対しては敏感である。1975年のヴィンテージからは再び、1966年以前には備わっていた、本来の土っぽい豊かさと凝縮味を取り戻した。今日、オー=ブリオンはまぎれもなく第一級シャトーの地位にふさわしいワインをつくっている。

 偶然の一致なのかどうか分からないが、オー=ブリオンの質が1966年から1974年という時代を経て回復し始めたのは、ダグラス・ディオンの娘であるジョアンがこの会社の代表取締役となった1975年のことであった。最初の夫であるルクセンブルクのシャルル皇太子が亡くなった後、彼女は1978年にムシイ公爵と再婚した。これと同じくして、バーン=オー=ブリオンへまわされるブドウの量が増やされ、それによって、オー=ブリオンの品質が改善されたのは疑問の余地がない。さらに、ジャン・デルマに対し、このシャトーを運営する全権限が与えられたようだ。ボルドーすべての人々が認めるだろうが、彼はフランスにおける最も才能のある、また知識豊かなワインのつくり手であり、管理者の一人なのである。クローン選別についての、最新技術を集結しての驚異的な研究では、フランスでは彼の右に出る者はいない。1980年代に収穫が豊かになると、デルマは、ポムロルのシャトー・ペトリュスのクリスティアン・ムエックスと同様に、ブドウの房を切り取ることで収穫制限したのであった。この方法によっていっそう優れた凝縮味と驚異的な質を備えた1989年ものが生まれたことは間違いない。このワインは、初期の段階では1959年と1961年もの以来、最も賞賛に値するオー=ブリオンであると思われる。

 ブラインド・テイスティングにおいて、オー=ブリオンが、第一級シャトーのなかでは最も外交的で軽いワイン、という印象をしばしば与えるという事実は興味深い。実際には、このワインは軽いのではなく、単に、オークの個性があって肉付きがよく、よりタンニンの多いメドックのワインや、よりシフトでメルロが支配的な、右岸でつくられたワインとは異なっているというだけなのだ。最高のヴィンテージにおいては、早熟であるにもかかわらず、このワインは30年かそれ以上熟成を続ける能力を持っており、ほかのいかなる第一級シャトーのワインよりも飲み頃である期間が長い。
 1978年以来、オー=ブリオンの質的レベルが向上するに伴って、セカンド・ラベルであるバアン=オー=ブリオンの質も向上した。これはいまやボルドーで最高のセカンド・ワインのひとつであり、いくつかのヴィンテージでこれを凌いだことのあるセカンド・ワインといえば、名高いシャトー・ラトゥールのレ・フォール・ドゥ・ラトゥールくらいのものである。

 オー=ブリオンでつくられる白ワインは依然として、グラーヴ地方で最高のワインであると評価されている。しかし、生産量が非常にわずかなため、所有者の要請で格付けされたことがない。とはいえ、驚異的なモンラッシェのようにふくよかな舌触りのある白のグラーヴづくりを追求するジャン・デルマの指導のもと、この白ワインはまったく力強いものとなっている。1994年、1989年および1985年といった最近のヴィンテージなどは、まったく驚くほどの出来栄えを示している。

 私の個人的な感想を付け加えておくと、30年以上にわたって集中的にできるだけ多くのボルドー・ワインを試飲した結果、自分の試飲に生じた唯一の全般的な変化というのは、私がオー=ブリオンに対して、ますます深い愛情を抱くようになったということである。このワインに備わった、燻したような、ミネラル、葉巻の箱、甘いブラックカラントの特性は、私が年齢を重ねるにつれ、またジャン・デルマならきっとそう私に言うであろうが、私がより賢くなるにつれ、いっそう魅力的に感じられる。


◆◇◆GRAND VIN◆◇◆
グラン・ヴァン
<赤>
平均年間生産量:14.000〜18.000ケース
畑 面積:43ha、平均樹齢:36年、密植度:8.000本、
育て方:収穫は手作業。発酵は温度調節された225hl入りのステンレス鋼の発酵槽で行われる。マストの温度によって、コンピューター制御でポンピング・オーバーし、温度調節する。平均温度は30℃。熟成は新しいオーク樽で22ヶ月間。新鮮な卵白で清澄処理される。
ブレンド比率:カベルネ・ソーヴィニョン45%、メルロー37%、カベルネ・フラン18%

Chateau Haut-Brion Rouge (税込み価格)
2006 シャトー・オー・ブリオン 83.800円
2000 Chateau Haut-Brion


Chateau Haut-Brion Rouge (税込み価格)
2005 シャトー・オー・ブリオン 78.500円
2005 シャトー・オー・ブリオン 1500ml 165.500円
2000 Chateau Haut-Brion [PP96〜100 WS95〜100]


Chateau Haut-Brion Rouge (税込み価格)
2004 シャトー・オー・ブリオン 22.200円
2000 Chateau Haut-Brion


Chateau Haut-Brion Rouge (税込み価格)
2003 シャトー・オー・ブリオン 44.000円
2000 Chateau Haut-Brion [赤:フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 これはジャン・デルマにとって最後のヴィンテージとなった。彼はこの年引退し、息子のジャン・フィリップに道を譲り、デルマ家がオー=ブリオンのセラーをカ管理するという90年近い伝統は続いている。老デルマのキャリアは始まったのは1961年で、やはり30年以上もオー=ブリオンで仕事をした父親の跡を継いだ時のことだった。この年、グラーヴのヴィニュロンたちは母なる自然がもたらした気まぐれな天候を克服するという難事に挑んだが、完璧主義者のデルマは万事をうまくこなした。地域内での競争では抜きん出た、この深遠なワイン(ブレンド比率はメルロ58%、カベルネ・ソーヴィニョン31%、カベルネ・フラン11%)は、収穫物の60%でつくられ、天然アルコール度数は13%を少し超えるほどという高さで、pHも3.8と極めて高い。その意味では、1990年、1989年、1961年、1959年といった偉大なヴィンテージとも肩を並べるのだが、これらのどの年とも違って、この年のメルロの収穫が始まったのは前代未聞の早さ(8月25日)で、9月15日までには全収穫物のとり入れが済んでいた。さらにショッキングなことに、並はずれて深遠なオー=ブリオン・ブラン用のブドウは、なんと8月13〜15日に摘まれたのである!
 2003年のオー=ブリオンには、このヴィンテージらしい豪勢さや弱い酸が見られるが、2000年よりもさらにタンニンのレベルが高い。深みのあるルビー/紫色をしており、クランベリー、日に焼けた土、ミネラル、青や黒系の果実の趣の古典的なアロマがある。口蓋にあたると、相当な豊かさや強烈さが感じられるが、ブドウの過熟感や重さはない。収量は36hl/haという低収量に切り詰められたため、中核部の深みや甘さも良好だ。100点満点の1989年の高みに到達するとは思えないが、見事なつくりの、幅のある、ミディアムからフルボディのワインだ。精力、新鮮さ、偉大な舌触りが感じられるが、予想される飲み頃:2009〜2025年 ポイント95〜98
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、カベルネ・フラン


Chateau Haut-Brion Rouge (税込み価格)
2002 シャトー・オー・ブリオン 35.000円
2000 Chateau Haut-Brion [赤:フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 偶然なのか、比較的涼しい年でも一級のテロワールは輝かしいものとなるということなのか、オー=ブリオンがつくり出した見事なまでに古典的な、ミディアムボディの、明確な、焦点の定まった2002年は、深みのあるルビー/紫色のほか、衝撃的なまでにエレガントな香り(細かく砕いた小石、プラム、ブラックチェリー、カラント、イチジク、土)を誇っている。ミディアムボディの、ほどよく構造の感じられる、格別に純粋な体栽をしたワインだ。オー=ブリオンがこんなに若いうちからラ・ミッション・オー=ブリオンより優位に立つのは異例のことだが、2002年のヴィンテージについては確実にそうなっている。
飲み頃予想:2010年〜2024年 ポイント92〜94
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、カベルネ・フラン


Chateau Haut-Brion Rouge (税込み価格)
2001 シャトー・オー・ブリオン 20.500円
2000 Chateau Haut-Brion [赤:フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 2001年のオー・ブリオンは、瓶詰めされたのが遅く(2003年9月末)、間違えようのない高貴さや、成長著しい複雑さをもっている。縁までプラム/紫色をしており、ブレンド比率はメルロ52%、カベルネ・ソーヴィニョン36%、カベルネ・フラン12%という手の内を明かさないもので、瓶詰め後は相当に閉じてしまった。それにもかかわらず甘酸っぱいチェリー、ブラックカラント、甘草、燻製、細かく砕いた小石の純粋な香りがある。ミディアムボディで、純粋さは秀逸で、タンニンは硬く、角のある、構造の感じられるフィニッシュを持つ。5〜7年はセラーで寝かせる必要がある。
飲み頃予想:2009年〜2020年 ポイント94
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、カベルネ・フラン


Chateau Haut-Brion Rouge (税込み価格)
1999 シャトー・オー・ブリオン 39.800円
2000 Chateau Haut-Brion [赤:フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 深みのあるプラム、カラント、ミネラルの趣が、凝縮感のある、見事なまでにバランスのとれた、純粋な1999年オー=ブリオンから姿をあらわす。1985年や1979年のような年と同じ形でつくられたように見える。ほのかな黒鉛やミネラルがあふれんばかりの果実味に明確に見られる。ミディアムからフルボディで、ニュアンスがあり、微妙で、深みがあり、挑発的なまでにエレガント。オー=ブリオンにしか実現できないように見えるスタイルでつくられている。フィニッシュは極めて長く、タンニンも甘く、全体的な印象は繊細さと織りまぜられた力強さやブドウの完熟感というものだ。
飲み頃予想:2007年〜2025年 最終試飲月:2003年1月 ポイント93
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、カベルネ・フラン


Chateau Haut-Brion Rouge (税込み価格)
1994 シャトー・オー・ブリオン 34.500円
2000 Chateau Haut-Brion [赤:フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 このヴィンテージにおける驚きの掘り出し物の1つだ。あれほど雨が降ったにもかかわらず、この年は多くの人が思っているより成功作が多いのである。オー=ブリオンの畑が享受しているすばらしい水はけが雨の多い9月の収穫期に有利に働いたのだ。色は深みのあるプラム/ルビー色で、縁は少々薄くなってきている。コンポスト、トリュフ、土、スパイス箱、乾燥ハーブ、甘草の趣と張り合っている甘いブラックチェリーやカラントの果実を思わせるワインだ。ミディアムボディで、比較的ふっくらした、噛みごたえのある感じがする。このヴィンテージに半ダースほどある最高のワインであるのは確実だ。タンニンはいまだにあるが、どうやらオー=ブリオンが1995年、1996年に生産した2つのより大柄なワインよりははるかに近づきやすいもののようである。
飲み頃予想:2004年〜2024年 最終試飲月:2002年11月 ポイント92
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、カベルネ・フラン


◆◇◆GRAND VIN◆◇◆
グラン・ヴァン
<白>
平均年間生産量:7.800本、セカンド:5.000本
畑 面積:2.7ha、平均樹齢:36年、植樹密度:8.000本、平均収量:35hl/ha
育成:発酵と13〜16ヶ月間の熟成はオークの新樽で行う。清澄も濾過もしない。
ブドウ品種:セミヨン63%、ソーヴィニョン・ブラン37%

Chateau Haut-Brion Blanc (税込み価格)
2006 シャトー・オー・ブリオン ブラン 89.000円
2000 Chateau Haut-Brion


Chateau Haut-Brion Blanc (税込み価格)
1985 シャトー・オー・ブリオン ブラン 63.000円
2000 Chateau Haut-Brion [白:辛口]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第3版」より
 このワインはつくられた当初から注目を集めてきた。信じがたいほど豊で、ビロードのようで、肥えていて、一貫してハーブ、メロン、イチジクのような果実味が染み込んでいる官能的な舌触りのワイン。優れた余韻と豊かさ、個性を示している。瓶詰めされた後でも決して閉じることがなく、並はずれたフルボディで、強力に凝縮しており、しかしよい特徴を備えた白のグラーヴである。ロック界のスーパースターほどの収入のある人なら、世紀の変わり目にこれを飲んで祝うだけの価値のあるワインだ。飲み頃予想:現在〜2020年 最終試飲月:97年1月 ポイント97
セミヨン、ソーヴィニョン・ブラン


◆◇◆Second Vin◆◇◆
セカンド・ワイン

Le Clarence de Haut-Brion (税込み価格)
2007 ル・クラランス・ド・オー・ブリオン 8.990円
2007年ヴィンテージからル・クラランス・ド・オー・ブリオンに名称変更されました。

ドメーヌ・クラランス・ディロンがシャトー・オー・ブリオンを所有してから 2010年で75年を迎えるが、オーナーのディロン家を讃え、名称を変更することとしたという。旧名の「バアン」は、1796年から1875年まで同ワイナリーを所有していたバアンス家に由来していた。


Chateau Bahans Haut-Brion (税込み価格)
2005 シャトー・バアン・オー・ブリオン 10.450円
[PP89〜91 WS92〜94]


Chateau Bahans Haut-Brion (税込み価格)
2003 シャトー・バアン・オー・ブリオン 7.500円
[赤:フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
セカンド・ワインのバアン・オー=ブリオンのブレンド比率はカベルネ・ソーヴィニョン48%、メルロ27%、カベルネ・フラン25%で、道路のタール、アスファルト、土、甘いカラントの成長した香りがある。この魅力的な、しなやかな舌触りをした2003年は、出荷時にはおいしくなっているはずで、10年はおいしく熟成するだろう。
ポイント87〜89
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、カベルネ・フラン


Chateau Bahans Haut-Brion (税込み価格)
1999 シャトー・バアン・オー・ブリオン 5.229円
1999 シャトー・バアン・オー・ブリオン 375ml 3.130円
[赤:フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 私が試飲した時は香りがいささか閉じていたが、ブラックチェリー、プラム、ミネラルの香りがする1999年バアン・オー=ブリオンは、ミディアムボディ、秀逸さな純粋さ、良好な舌触り、引き締まったタンニンがあった。
予想される飲み頃:2004〜2015年 最終試飲月:2002年3月 ポイント88
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、カベルネ・フラン

1998年ヴィンテージより名称が変りました。「ル・バーン・デュ・シャトー・オー・ブリオン」から「シャトー・バーン・オー・ブリオン」へ。改名にともない、オーナー一族であるルクセンブルグ王室のプリンス・ロベール氏のデザインによる新ラベルになりました。


Le Bahans Chateau Haut-Brion (税込み価格)
1997 ル・バアン・デュ・シャトー・オー・ブリオン 5.229円
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 1997年のバアン・オー=ブリオンは、暗いルビー色をしており、ほのかなミネラル、タバコ、土っぽい、ブラックプラムやカラントの香りのノーズがある。フィニッシュには軽いタンニンも感じられるが、率直な、享楽的なワインだ。最初の7〜8年で飲みたい。
最終試飲月:1998年3月 ポイント85
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、カベルネ・フラン


          

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