ファインワイン【宮武酒店ネットウェーブ】
 シャトー・ラグランジュ (メドック地区サンジュリアン村・第三級)
Chateau Lagrange http://www.chateau-lagrange.com/
我が日本企業「サントリー」が所有する、新星ラグランジュ
 1983年に、我が日本企業「サントリー」が初めて格付けシャトーの買収し(欧米以外の企業によるシャトー所有に対して、フランス政府が認可されたのは、サントリーが初めて)、ラグランジュの再生にのりだしました。
 サントリーは、巨額の資金を投入し、ブドウ畑に排水用のパイプを敷設し、クローン(苗木)を植え替えるなど地道な努力を積み重ね、早くも、実力はトップ・シャトーと肩を並べるまでに成長させています。

ヴィンテージ
GRAND VIN
2007
2005
2003
1999
1998
1997

Second Vin
2004
2003
2001
2000
1999
1998
1996

Les Arums de Lagrange
2008
2003

2000
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 ラグランジュは三級シャトーだが、1983年までは1960年代と1970年代の悲惨な品質のせいで評判に大打撃を被っていた。畑の立地はよく、珍しく分割されていないし、グリュオー・ラローズに隣接しているのだから、良好なワインを生み出せない理由はなかったはずなのだが。
 日本の大企業であるサントリーに買収されたのは1983年だが、同社はシャトーとシェ(ワイン蔵)だけでなく、畑にも並はずれた改良を加え始めた。出資はいっさい惜しまなかったため、管理を行うマルセル・デュカスや、このシャトーの若くて熱心なエノロジストである鈴田健二といった有能な人々が、びっくりするほど短期間のうちにすばらしいワインをつくるようになった。
 ワインの品質が向上しただけでなく、ラグランジュはいまや、静かな庭や、白鳥やカモが集う湖がある美しいシャトーとなったのである。

 1985年以降のヴィンテージに何か特別なスタイルが見られるとしたら、印象的な風味の深みと密着したたっぷりのタンニン、香ばしい新樽、下地となる多汁性とふくよかさだろう。厳しい選別と、シュルマテュリテ(ブドウが過熟すること)の要素を持つ非常に熟したブドウを収穫しているおかげであるのは間違いない。明らかにこの新しい当主は20年強も熟成できるのに若いうちから魅力のあるワインをつくろうといているようだ。
 世界のマスコミは、メンツェロプロス家によるシャトー・マルゴーの並はずれた方向転換を喝采してきたが、1990年には『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙が手本とすべき成功例として取り上げていたことには驚かされたものの、シャトー・ラグランジュにおける変化についてはあまり書いてこなかった。それでも今なお、このワインの価格は、向上してきた品質レベルにしてはかなり低く抑えられている。
Chateau Lagrange

〜一般的な評価〜
 1960年代、1970年代には凡庸なワインをつくっていたが、日本のサントリーに買収されてからは目覚しくよくなった。現在の格付けに見合う価値があるが、サン=ジュリアンの他の有名シャトーと比べるとまだ知名度が低いため、それなりの良好なお値打ち品となっている。

平均年間生産量:30万本
畑 面積:109ha、平均樹齢:25年、植樹密度:8500本、平均収量:58hl/ha
育て方:28℃の発酵と3週間のマセレーションは温度管理されたステンレスタンクで。熟成は新樽60%で20ヶ月。清澄も濾過も行う。
ブレンド比率:カベルネ・ソーヴィニョン66%、メルロ27%、プティ・ヴェルド7%
所有者:シャトー・ラグランジュSA(サントリー)


〜シャトー・ラグランジュとサントリーの20年感の歩み〜
 シャトー・ラグランジュは今日でこそメドック格付け三級として君臨していますが、その道のりは決して平坦なものではありませんでした。19世紀にデュシャテル伯爵によりシャトーの名声は高められ、畑の環境整備や高い栽培技術をもってワインの品質は磨き上げられてきました。しかし、1925年以降、センドーヤ家の所有下になると大恐慌という時代の波も受け、シャトーは荒廃していきました。その後、60年代、70年代にかけての評判も極めて低いものでした。
 1983年、欧米以外の企業によるフランス政府の初の認可を受け、サントリーはこのシャトーの経営を引き継ぎました。本来このシャトーが持っている力を最大限引き出すための大幅な改造計画が始まりました。
 まず、当時ボルドー大学でワイン醸造研究所長を務めていた醸造学者エミール・ペイノー博士に協力を依頼しました。そしてシャトー・ラグランジュの総責任者には彼の門下生であるマルセル・デュカスが就任しました。
 もともと畑の立地はよく、また幸運にも分割されずに残っていた為、結果的に潜在能力の高い土壌がサントリーへと引き継がれる形となりました。当時の畑はメルロ種が半分を占めていましたが、カベルネ・ソーヴィニョンの比率を高めると共に、剪定と収穫量の制限をすることで葡萄の品質を高めていきました。また、醸造設備についても大幅に改良を加えました。最新式の温度コントロール装置付ステンレス発酵タンクを数多く揃え、品種ごと、区画ごとに醸造することができる体制を可能にしました。このようにして、畑から醸造施設、そして庭園や館に至るまでに大幅な改革が進められてきました。
 当時、メンツェロプロス家によるシャトー・マルゴーの伝説的ともいえる方向転換が喝采を浴びていましたが、サントリーによるシャトー・ラグランジュにおける改革はそれをも上回るほどの大計画でした。
 また、83年のヴィンテージからセカンドラベルであるレ・フィエフ・ド・ラグランジュが造られ、その品質基準がさらに高められるようになりました。

◆◇◆GRAND VIN◆◇◆
グラン・ヴァン

Chateau Lagrange (税込み価格)
2007 シャトー・ラグランジュ 5.250円

Chateau Lagrange (税込み価格)
2005 シャトー・ラグランジュ 7.200円
PP92〜94 WS92〜94

Chateau Lagrange (税込み価格)
2003 シャトー・ラグランジュ 7.800円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 このフルーティで、花のような、かぐわしいワインは、例年ほどオークが見られない。ミディアムボディでスパイシーで、深みは秀逸で、肉づきのよい、まろやかな口当たりをしている。果実味豊かな、外向的で、深みのあるワインだ。樽や瓶で成長していくうちに間違いなく引き締まるはずである。
予想される飲み頃:2007〜2018年 パーカーポイント89〜91

カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、プティ・ヴェルド

Chateau Lagrange (税込み価格)
2002 シャトー・ラグランジュ 6.500円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 相当な新樽が感じられるほか、リッチな、熟した果実味や濃厚さだ大量にあり、構造の感じられる、筋肉質なスタイルをしたインクのようなルビー/紫色をしたワインは、5〜8年はセラーで寝かせる必要があるはずだ。純粋で、クレーム・ド・カシス、ヴァニラ、スパイス箱を思わせる、この荒削りで、ミディアムボディのワインは、「貧乏人のレオヴィル・ラス・カーズ」である。
予想される飲み頃:2008〜2020年 パーカーポイント89〜91

カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、プティ・ヴェルド

Chateau Lagrange (税込み価格)
1999 シャトー・ラグランジュ 4.950円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 1999年の攻撃的な新樽は、深みや果実味の量に比べて過剰なように見える。純粋さや舌触りは秀逸だが、現時点ではオークが支配しているため、タンニンも辛くて渋い味がする。とは言え、エレガントな、中程度の大きさのサン=ジュリアンになる可能性はあり、最初の10年で飲みたい。
最終試飲月:2002年3月 パーカーポイント86

カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、プティ・ヴェルド

Chateau Lagrange (税込み価格)
1998 シャトー・ラグランジュ <375ml> 3.129円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 暗いルビー色をした、エレガントで、魅力的な作品だ。スパイシーな新樽、ミディアムボディ、秀逸な凝縮感や深み、驚くほどのやわらかさ、早くからの魅力が感じられる。この年のメドックの多くと同じく、ラグランジュのタンニンも瓶詰め後ははるかに親しみやすいものになっている。
飲み頃予想:現在〜2015年 最終試飲月:2002年3月 パーカーポイント88

カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、プティ・ヴェルド

Chateau Lagrange (税込み価格)
1997 シャトー・ラグランジュ 7.200円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 ライトからミディアムボディのワインで、スパイシーなオーク、レッドカラント、チェリーの果実味がある。このよくできた、ややタニックな作品は、あと3〜4年はあれこれ言わずに飲めるはずである。
最終試飲月:2001年3月 パーカーポイント85

カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、プティ・ヴェルド


◆◇◆Second Vin◆◇◆
セカンド・ワイン

Les Fiefs de Lagrange (税込み価格)
2007 レ・フィエフ・ド・ラグランジュ 2.990円
2006 レ・フィエフ・ド・ラグランジュ 3.980円
2004 レ・フィエフ・ド・ラグランジュ 2.650円
2003 レ・フィエフ・ド・ラグランジュ 3.200円
2001 レ・フィエフ・ド・ラグランジュ 2.600円
2000 レ・フィエフ・ド・ラグランジュ 2.700円
1999 レ・フィエフ・ド・ラグランジュ 2.400円
1998 レ・フィエフ・ド・ラグランジュ 2.870円
1996 レ・フィエフ・ド・ラグランジュ 3.900円
[赤・フルボディ]※※※

2004年ファーストリリースのサードワイン
〜新たな20年への第一歩〜
 1983年にサントリーがシャトー・ラグランジュを買収してから約20年が経過。買収してから今日に至るまでシャトーの品質向上の為に様々な努力を重ね、グランクリュシャトーにおけるワイン造りとは10年単位での時間を刻む終わりの無い道のり。83年以降、植えられた葡萄の樹がようやく20年という樹齢を迎え、より品質の高い葡萄が収穫できる年齢となりました。
 2004年より、20年間ラグランジュ復興のために心血を注いできた鈴田健二氏に代わり、椎名敬一氏が着任。椎名氏は新たなるラグランジュの20年に向けて、ウランヴァンの酒質向上のためにサードワインの導入を決断。それはサントリーによるラグランジュ買収後に植えられた若木中心の葡萄を使用するというものでした。
 その甲斐あってか、ワイン評論家のミッシェル・ベターヌ氏は「2000年のような傑出したヴィンテージは別として、ラグランジュの2004年は最高の出来栄えだろう」と語っています。

Les Cygnes de Saint Julien (税込み価格)
2006 レ・シーニュ・ド・サンジュリアン 2.490円
A.O.C.サンジュリアン
畑:平均樹齢で18年のシャトーの南側及び東部の砂質土壌の斜面が主体
醸造:発酵・醸造過程はシャトー・ラグランジュと同じ。樽熟成は古樽のみで6ヶ月熟成(28℃での発酵と3週間のマセラシオンは温度管理されたステンレスタンクで行われます。)
生産量:約2000ケース
サンジュリアンAOCらしいバランスの良さと果実味があり、グランクリュ3級ならではの品格を備えています。
カベルネ・ソーヴィニョン主体、メルロー、プティ・ヴェルド(若干)


Les Cygnes de Saint Julien (税込み価格)
2004 レ・シーニュ・ド・サンジュリアン 2.490円
A.O.C.サンジュリアン
畑:平均樹齢で18年のシャトーの南側及び東部の砂質土壌の斜面が主体
醸造:発酵・醸造過程はシャトー・ラグランジュと同じ。樽熟成は古樽のみで6ヶ月熟成(28℃での発酵と3週間のマセラシオンは温度管理されたステンレスタンクで行われます。)
生産量:約2000ケース
サンジュリアンAOCらしいバランスの良さと果実味があり、グランクリュ3級ならではの品格を備えています。
カベルネ・ソーヴィニョン主体、メルロー、プティ・ヴェルド(若干)


◆◇◆GRAND VIN◆◇◆
グラン・ヴァン
Les Arums de Lagrange レ・ザラン・ドゥ・ラグランジュ
アペラシオン:ボルドー Bordeaux
平均年間生産量:1997年にデビュー
畑 面積:4ha、平均樹齢:3年(実際は樹齢10年のブドウの木に接ぎ木されている)、平均産出量(過去5年間):1997年にデビュー
育て方:マストの圧搾、澱引きが行われる。発酵はオーク樽で、新樽は50%、澱を残したまま12ヶ月置かれ、瓶詰めの前に通常のバトナージュが行われる。清澄処理も濾過処理もされる。
ブレンド比率:ソーヴィニョン・ブラン53%、セミヨン36%、ミュスカデル11%

Les Arums de Lagrange (税込み価格)
2008 レ・ザラン・ド・ラグランジュ 2.990円
[白・辛口]
フレッシュで華やかな香り、すっきりした酸とバニラのニュアンスのあるさわやかな飲み心地です。
ソーヴィニョン・ブラン、セミヨン、ミュスカデル

Les Arums de Lagrange (税込み価格)
2003 レ・ザラン・ド・ラグランジュ 3.100円

Les Arums de Lagrange (税込み価格)
2000 レ・ザラン・ド・ラグランジュ 3.129円


          

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