|
|
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
レオヴィル=ポワフェレの可能性について博識なボルドー人に尋ねると、ほとんど誰もが口をそろえてポワフェレにはメドックで最も深遠といえる赤ワインを生み出せる土壌と能力があると答える。それどころか、中にはレオヴィル・ポワフェレの土壌はサン=ジュリアンの第二級シャトーのどこよりも優れているという人もいる。ところが、1961年以降のレオヴィル・ポワフェレの物語は、おおむねがっかりさせられるものだった。しかしそれも、ハッピーエンドを迎えようとしている。セラーの近代化、セカンド・ワインの導入、新樽使用量の増加、どんどん厳しくなっていくディディエ・キュヴェリエの目、リブルヌの天才的エノロジスト、ミシェル・ロランの才能のおかげで、ついにレオヴィル=ポワフェレはサン=ジュリアンにおけるエリートの地位へと上りつめたのである。
1980年代の最上のヴィンテージが、ほれぼれするようなフルーティな1983年と、けたはずれな1982年であることは今も変わらない。ともに、このシャトーが達成することのできる深みと豊かさを示すワインである。1990年代になると、最上級の1990年に続いて、1995年、1996年、2000年がすばらしい成果をあげている。このシャトーがようやくその相当な潜在能力を発揮し始めたことがうかがえる。
|