シャトー・マグドレーヌ  (ボルドー:サンテミリオン地区)
Chateau Magdelaine Saint-Emilion Premiers Grand Cru Classe B

 現在、サンテミリオンのトップクラスにあります。タンニンが多く長期間熟成することによって一層おいしくなるワインで、熟成を経て、まろやかで豊かな果実味となめらかさはとても魅力的です。新しいオーク樽の香りが特徴で、生産量が少ないため大変人気のあるワインです。

ヴィンテージ
GRAND VIN
2000

1997
1995

ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 コート・サン=テミリオンの1つ、マグドレーヌの畑は、ドルドーニュ渓谷を見下ろす美しい石灰岩質の丘陵にある。1960年代の初めから今日まで最上のサン=テミリオンの1つであり、1952年以来、名高いリブヌルの企業、ジャン=ピエール・ムエックス社が経営にあたっている。マグドレーヌは、サン=テミリオンの石灰岩質の丘陵に位置する著名なシャトーの中ではメルロの比率が最も高い(90%)。
 このシャトーが抜群の可能性を秘めていると見る専門家は多いが、1970年代後半と1980年代の大半、マグドレーヌの品質は優良ではあるものの、興味をかきたてられるような出来ではなかった。だが、1989年以来、果実味と肉付づきと複雑さの層が増して、印象的な質のワインができるようになった。
 いずれにせよ、マグドレーヌは依然として非常に個性的なサン=テミリオンである。その主な理由はメルロの比率の高さだ。と書くと、このワインはやわらかく、肉づきがよく、外向的だろうと考えられがちだが、そうではない。比較的長い熟成期間と収穫時期の早さ、低い比率まがらも果梗を使用していることなどから、マグドレーヌは極端にタンニンの強い、熟成の遅いワインになっている。ワインが持ち味を現してくるまでに、瓶詰め後、普通5〜7年かかる。
 生産量が少なく、歴史的に評価が高い上に、経営者がムエックス社であるということで、昔からマグドレーヌは一貫して高価なワインであり、その値段はメドックのトップクラスの二級シャトーのものと変わらない。


 〜一般的な評価〜 マグドレーヌのスタイルはラロゼと同じく、サン=テミリオンではあささか時代遅れである。ガレージワインと現代的なワインがますます増えていく中で、マグドレーヌは、控えめな、高級感のあるエレガンスと繊細なミネラルの香る果実味を持つ伝統的な個性にこだわってきた。完全にその姿を現すまでにはセラーでノ貯蔵が必要である。重々しかったり、力強くなることはないが、フィネスのあるワインである。


平均年間生産量:3万6000本
畑 面積:11ha、平均樹齢:34年、植樹密度:6000本/ha、平均収量:40hl/ha
育て方:発酵とマセレーションは温度管理されたステンレス槽で20〜28日間。マロラクティック後の熟成は新樽40%で18〜20ヶ月。清澄も濾過もしない。
ブドウ品種:メルロー90%、カベルネ・フラン10%
所有者:Ets ジャン=ピエール・ムエックス


◆◇◆GRAND VIN◆◇◆
グラン・ヴァン

Chateau Magdelaine
2000 シャトー・マグドレーヌ (税込み価格) 12.000円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 2000年のマグドレーヌは偉大な1998年と肩を並べるほど価値がある。色は深みのあるルビー/紫色で、非常に甘いノーズは、桑の実、ブラックカラント、ジャムにしたようなチェリーの趣に、ミネラル、甘草、ほのかで微妙なトーストが混ざり合っている。このワインは、甘く、広がりがあり、濃厚でゴージャスな果実味が、いくらかの比較的育成されたタンニンを隠している。フィニッシュは、実に長い。このワインは、じっくり4〜5年はセラーで寝かせる必要がある。
予想される飲み頃:2008〜2020年 最終試飲月2003年1月 ポイント92+
メルロー、カベルネ・フラン


Chateau Magdelaine
1997 シャトー・マグドレーヌ (税込み価格) 8.925円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 この出来のよい、暗いルビー色をした作品は、良好なボディ、ローストしたハーブや果実の特徴にミネラル、コーヒー、イチゴ/チェリーの果実が混じり合ったメルロベースのサン=テミリオンの特色が見られる。このワインは酸は弱く、ミディアムボディで、早熟なことから、向こう3〜4年で飲むべきであることがうかがわれる。
最終試飲月2001年12月 ポイント87
メルロー、カベルネ・フラン


Chateau Magdelaine
1995 シャトー・マグドレーヌ (税込み価格) 14.900円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 硬い構造をしており、タニックだが、印象的なほど凝縮感があるマグドレーヌの1995年は、深みのあるルビー色をいており、ヴァニラ、キルシュ、プラム、花の甘いノーズが感じられる。ミディアムボディの、非常にかわいいワインで、女性的で、セクシーでバランスがよい、フィニッシュのタンニンは、まだ十分な飲み頃になっていないことをうかがわせる。予想される飲み頃:2005〜2012年
最終試飲月2002年12月 ポイント90
メルロー、カベルネ・フラン


          

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