シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド  (メドック地区ポイヤック村・第ニ級)
Chateau Pichon-Longueville-Comtesse De Lalande http://www.pichon-lalande.com/
女性の強さと優雅さを秘めた官能的にして偉大なシャトー

ヴィンテージ
GRAND VIN
2005
2003

1999
1997
1996
1995
1989

Second Vin
2001
2000
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第3版」より
Chateau Pichon-Longueville-Comtesse De Lalande 現在、ピション=ロングヴィル=コンテス・ドゥ・ラランド(ピション・ラランド)は明らかに人気が高く、そして1978年からは、ポイヤックのなかでも一貫して輝くばかりのワインをつくり続けている。多くのヴィンテージでこの地域の3つの有名な一級シャトーと張り合い、時にはまさっている。1961年以来、ピション・ラランドのワインは大変な成功をおさめているが、1970年代終わりから1980年代初めにかけて、ランクザン夫人のエネルギッシュな舵取りのもとで、その品質が驚くべき高みにまで上りつめたのは疑う余地のないことだ。ワインは知的なつくり方をされ、暗い色合いで、しなやかで果実味に富み、なめらかで、若いうちから飲める。マルゴーのシャトー・パルメとともに、最も有名なメドックのシャトーとしての風格があり、ブレンドには相当量のメルロを使っている。ただ、ピション・ラランドには必要なタンニン、深み、豊かさがあって、10年から20年、ゆっくりと熟成させることができる。メルロの割合が高い(35%)ことで、ワインの柔らかく、肉付きのよい特徴の一部は説明できるだろう。

ランクザン夫人  このシャトーはかつて、ひとつのピション=ロングヴィルという地所の一部分で、それが1850年に分割されたものだ。ランクザン夫人の父のエドゥアール・ミュイレが1924年に購入したのだが、現在の名声を築いたのは娘の方である。1980年代に資本が相当つぎ込まれた。1980年に新しい発酵室が、1988年に新しい樽熟成のためのセラーとテイスティング・ルーム(隣のシャトー・ラトゥールの壮観な眺め付きだ)がつくられ、そして1990年、シャトーの改修は完了した。
 ランクザン夫人はシャトーに住んでいるが、場所はピション=ロングヴィル・バロンから道路を横切ったところだ。ブドウ畑はポイヤックとサン=ジュリアンの両方にまたがり、後者の性質がしばしばピション・ラランドのしなやかなスタイルの原因とされる。

平均年間生産量:45〜50万本
畑 面積:75ha、平均樹齢:35年、密植度:9000本/ha、平均産出量(過去5年間):50hl/ha
育て方:ブドウは手作業で摘まれ、完全に除梗。破砕してから、33基の温度調節されたステンレスタンクに移される。発酵は18〜24日間続き、マロラクティック発酵はタンクの中で起こる。アサンブラージュは12月で、ワインは半分が新しいオーク樽に、半分が1年使った樽に移され、18ヵ月寝かされる。澱引きは3ヵ月ごと。ワインは卵白で清澄処理され、ごく軽く濾過処理されて瓶詰めされる。
ブレンド比率:カベルネ・ソーヴィニョン45%、メルロー35%、カベルネ・フラン12%、プティ・ヴェルド8%

注記:ピション=コンテスでの選別は次のようにして行われる。毎年アサンブラージュの時点で、すべてのキュヴェは例外なくランクザン夫人と、直属のスタッフ、醸造責任者によってブラインド・テイスティングされ、その年のスタイルを最もよく表しているものが選別される。普通、若いブドウの木はハーブのような香りの個性が嫌われて、除外される。


◆◇◆GRAND VIN◆◇◆
グラン・ヴァン

Chateau Pichon-Longueville-Comtesse De Lalande (税込み価格)
2005 シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド 21.000円
PP88〜90 WS92〜94


Chateau Pichon-Longueville-Comtesse De Lalande (税込み価格)
2003 シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド 15.120円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 39hl/haという低収量からつくられたピション=ラランドの収穫は9月17日に始まり、月末まで続いた。このシャトーにしては力強い作品だ(アルコール度数13%)。pHは3.8、総酸度は3.15の、カベルネ・ソーヴィニョン65%、メルロ31%、プティ・ヴェルド4%からなるこのブレンドは、縁まで光を通さないほど濃い紫色をしており、愛らしいアロマは春の花、クレーム・ド・カシス、ブラックベリー、ほのかなローストしたエスプレッソを思わせる。濃厚で、豪勢で、ミディアムからフルボディ、純粋さは傑出しており、ブドウが過熟した痕跡はない。おそらく若いうちでもおいしく飲めるだろうし、15〜20年は持ちこたえるだろう。1982年の同時期より古典的なスタイルをしているが、1982年との類似性があるのは間違えようもないことだ。
予想される飲み頃:2008〜2020年。 ポイント93〜95
メルロー、カベルネ・ソーヴィニョン、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド


Chateau Pichon-Longueville-Comtesse De Lalande (税込み価格)
1999 シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド 6,170円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 1999年のピション=ラランドの出来は不安定だが、何度かの比較試飲会よりはシャトーで飲んだ時のほうがよかった。ブレンド比率はメルロ47%、カベルネ・ソーヴィニョン37%、カベルネ・フラン9%、プティ・ヴェルド7%。複雑な、成長したブーケは西洋杉、森の下生え、レッドカラント、スパイス箱を思わせる。暗いルビー色はこの年の多くのワインと同じように縁いっぱいまで濃く、1981年や1979年の重みやスタイルは持っている(いずれも1999年よりは優れた年だ)。ボディはミディアムで、ブドウの完熟感は秀逸、フィニッシュには角がある。このシャトーに典型的に見られる息の長さはない。
予想される飲み頃:現在〜2012年 最終試飲月:2002年3月 ポイント87
メルロー、カベルネ・ソーヴィニョン、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド


Chateau Pichon-Longueville-Comtesse De Lalande (税込み価格)
1997 シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド 6,825円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第3版」より
 ピション・ラランドは1997年、エレガントがスタイルのワインを目指しているように思える。エキス分の過剰は何としても避けようとしている。結果として、より深いワインになったが収斂製のタンニンもまた多くなった。エレガントなミディアムボディのピション・ラランドで、若いうちからきちんと飲めそうだ。もっと重さを増やせば、もう少し高い点がつくだろう。このシャトーの収穫は9月19日から10月初めの間に行われた。グラン・ヴァンにふさわしいとされたのは収量の40%だけだった。55%のカベルネ・ソーヴィニョン、30%のメルロ、5%のカベルネ・フラン、そして10%という大量のプティ・ヴェルドのブレンドのこのワインは、暗いルビー色で、外向的な、甘いブラックチェリーとカシスの香りのノーズと、肉付きよくミディアムボディの、開かれた、酸度の低い味わいがある。フィニッシュはわずかに短いが、ワインはスタイリッシュで気品があり、飲みやすく、理解しやすい。10年から12年、よく熟成するだろう。はっきりした芳香のあるワインで、フィニッシュに軽いタンニンが残る。ピション・ラランドの1997年は、うっとりとするような好ましいワインだが、公平に見て、あの素敵な1996年や1995年、あるいは過剰評価されている印象的な1994年とも、比較にはならない。
最終試飲月:98年3月 ポイント87〜88
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、プティ・ヴェルド


Chateau Pichon-Longueville-Comtesse De Lalande (税込み価格)
1996 シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド 27.500円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 1996年のピション=ラランドは畏敬の念を抱くほどのワインだ。最終的なブレンドの際に利用されたカベルネ・ソーヴィニョンの比率は、ピション=ラランドにしては異例なほど高い。通常はメルロが35〜50%ほどブレンドされるのだが、1996年のブレンドはカベルネ・ソーヴィニョン75%、メルロ15%、カベルネ・フラン5%、プティ・ヴェルド5%なのである。生産量の50%のみがグラン・ヴァンとなった。色は縁いっぱいまで濃いルビー/紫色。ノーズは甘い、ほとんど過熟したカベルネ・ソーヴィニョンをうかがわせ、ブルーベリー/ブラックベリー/カシスの香りと混じり合った、高品質で、微妙な、香ばしい新樽の香りもある。深みがあり、フルボディで、凝縮感は夢のようにすばらしく、甘い、豪勢な舌触りがある。私が1月に試飲した時は完全に調和していた。カベルネ・ソーヴィニョンの比率が異常に高いので、閉じこもってしまうのではないかと思う。タンニンはたっぷりだが、圧倒的な果実味の豊かさが性格の主体となっている。ひょっとすると1982年と同じくらい並はずれたものと判明することになるのだろうか。
予想される飲み頃:2007〜2025年 最終試飲月:2002年8月 ポイント96
メルロー、カベルネ・ソーヴィニョン、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド


Chateau Pichon-Longueville-Comtesse De Lalande (税込み価格)
1995 シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド 21.000円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 1995年はピション=ラランドの絶妙な作品。メルロに由来するコーヒー/チョコレート/チェリーの要素が、カベルネ・ソーヴィニョンやカベルネ・フランの複雑なブラックベリーやカシスの果実とうまく合っている。光を通さないほど濃い黒/ルビー/紫色をしており、セクシーな、華々しい香りはトースト、黒系果実、西洋杉を思わせる。味わってみると絶妙なワインだ。フルボディで、層をなし、多面的で、たぶんこのヴィンテージで最も並はずれた成功作と判明するだろう。
予想される飲み頃:現在〜2020年 最終試飲月:2002年8月 ポイント95
メルロー、カベルネ・ソーヴィニョン、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド


Chateau Pichon-Longueville-Comtesse De Lalande (税込み価格)
1989 シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド 29.800円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第3版」より
 ピション・ラランドの1989年は、1995年や1994年、1986年、1983年、1982年ほど深遠ではないにしても、すばらしい出来のワインだ。深いルビーから紫にかけた色、豊かなカシスの実とハーブ、ヴァニラの、甘くてローストしたようなノーズを見せる。みずみずしくて丸みのある、ミディアムボディからフルボディの、舌触りのよい層のあるこのピション・ラランドには、低い酸度と傑出した成熟度、うるわしい純粋さとバランスがある。早くも驚くほどおいしく飲めるから、このワインを持っている人はためらわずにコルクを抜こう。あと15年以上、豊かで、魅惑的な飲み口を提供してくれそうだ。
最終試飲月:96年11月 ポイント92
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、プティ・ヴェルド


◆◇◆Second Vin◆◇◆
セカンド・ワイン


Reserve de la Comtesse (税込み価格)
2001 レゼルヴ・ド・ラ・コンテス 3.780円

Reserve de la Comtesse (税込み価格)
2000 レゼルヴ・ド・ラ・コンテス 6,170円
[赤・フルボディ]
※※※※:優良なセカンドワイン
ロバート・パーカーJr.「ワイン・アドヴォケイト」より
 ミディアムからフルボディの、豊かでおいしい果実、そしてスパイスボックスと快く混じり合った黒い果実があふれんばかりの素晴らしいセカンドワイン(カベルネ・ソーヴィニョン66%、メルロ28%で残りがカベルネ・フランというブレンド比率)は10〜15年は美味しく飲めるだろう。このシャトーで造り出された最高のセカンドワインのひとつだ。
ポイント89

カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、プティ・ヴェルド
2000年ヴィンテージからラベルが変わりました。


シャトー・ベルナドット
ランクサン夫人の愛情と情熱を傾けられ、「プティ・コンテス」の愛称で親しまれる人気急上昇中のシャトーです。

          

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