ファインワイン【宮武酒店ネットウェーブ】
 シャトー・ローザン・セグラ (メドック地区マルゴー村・第ニ級)
Chateau Rauzan-Segla http://www.rauzan-segla.com/
第二級シャトーの最高位に位置する、シャネルのワイン
 1994年にシャネル・グループが買収して以来、劇的なまでに品質向上を果たしています。現在のローザン・セグラは、骨太で力強く、凝縮された果実味と、男性的なまでのタンニンを誇ります。

ヴィンテージ
GRAND VIN
2005
2004
2003
2002
2000
1994
1988
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 ローザン=セグラの歴史はピエール・デ・メシュール・ローザンによってブドウ畑が開かれた1661年にさかのぼる。彼は当時、現在のピション=ロングヴィル=コンテス・ドゥ・ラランドとピション=ロングヴィル・バロンから成るブドウ畑の所有者でもあった。1855年、ローザン=セグラは第一級シャトーであるラフィット・ロートシルト、ラトゥール、マルゴー、オー=ブリオンの四大ワシャトーと、二級シャトーのトップクラスであるムートン・ロートシルトに次ぐ、ボルドーの最高ワインとされた。1973年にムートン・ロートシルトは一級に昇格し、今やローザン=セグラは残る14の二級シャトーの最高位に位置する。1960年代、1970年代に生産されたワインがその地位に値するとはとても思えないが、当時の凡庸な品質は1983年のヴィンテージから劇的に変化した。

 降り返ってみると、1983年以前のワインががっかりするのもであったのには、いくつかの正当な理由があるようだ。まず、多くのヴィンテージがカビ臭い、湿った、納屋の前庭のようなアロマに侵されており、これはワインの発酵に用いられていた古い木の発酵槽についた細菌のせいだと思われる。1980年代にステンレス製に変えられた。第二に、1956年の猛烈な霜の害の後で、当時の所有者、メロン氏は大々的に畑を植え替えた。その大部分が、結実性のよいメルロのクローンだった。1960年代、1970年代につくられたワインの多くにはブドウの樹齢の若さが反映されたばかりでなく、クローンの選択のまずさも出てしまっている。植えられたブドウは根株を掘り起こされ、カベルネ・ソーヴィニョンやもっと品質の高いメルロに替えられた。最後に、ローザン=セグラがボルドーの有名なネゴシアン、エシュノエを通じて独占的に売られたために、自由市場で売られるワインには当たり前の比較試飲が行われなかったこともある。独占的な売買契約を通してよりも、自由市場で売られる場合の方がはるかに品質向上が促されるのは明らかだ。

 1983年以降は目覚しい改良が行われた。その年、アレクシス・リシーヌ・アンド・カンパニーの元社長、ジャック・テオがローザン=セグラの管理を引き継いだ。さらに、プルゾー氏が病気のジョワイヨ氏の後任として醸造責任者の地位に就いた。新しいシェ(ワイン蔵)の建設と、ステンレスの発酵槽を増設といったワイン製造施設の改良、新樽使用比率の増加、さらに最良のブドウだけをワインにするというテオの厳しい選抜方針により、ローザン=セグラの輝かしいワインが次々と生まれたのである。最近のワインの品質を見れば、確かにこのシャトーはボルドーのスーパーセカンドの上位グループに入る。1983年以来、ローザン=セグラのしてきたことで間違っていたことが1つだけある。ジャック・テオがボルドーの1987年ヴィンテージは期待を裏切る出来だと宣言し、ボルドーの仲間達を不愉快にさせた。そして、ローザン=セグラは主要なメドック格付けシャトーの中で、ある特定のヴィンテージ(すなわち1987年)を生産しない、何十年来で初めてのシャトーになった。1994年にはヴェルトハイマー家所有のオートクチュール、シャネルがローザン=セグラを買収した。

 ここのワインは手に入れる価値のある華麗なものだ。価格の方はこの由緒あるブドウ園の新しい品質レベルにまだ追いついていない。所有者が最近代わったことで、ローザン=セグラがすばらしいワインを生産し続けるという一般的な見方はさらに強まるだろう。ただし、ここのワインは、そのタンニン量の多さからみて、熟成まで相当な忍耐と自制心もまた必要とする。

〜一般的な評価〜
 1960年代から1980年代初めにかけてずっと出来がよくなかったにもかかわらず、ローザン=セグラは常にすばらしい潜在能力があると称賛されてきた。1980年代初め、このシャトーは完全に復活を遂げた。それから10年の間に生み出した卓越したワインが、それを証明している。

平均年間生産量:10万本
畑 面積:51ha、平均樹齢:25年、植樹密度:6500〜1万本/ha、平均収量:40〜45hl/ha
育成:6〜8日間の発酵と10〜14日間のマセレーションは温度調節されたステンレス槽で行う。ポンピングオーバーは1日2回行う。熟成は新樽65%で18〜20ヶ月。澱引きは3ヶ月ごと。卵白で清澄するが、濾過はしない。
ブドウ品種:カベルネ・ソーヴィニョン54%、メルロー41%、プティ・ヴェルド4%、カベルネ・フラン1%



◆◇◆GRAND VIN◆◇◆
グラン・ヴァン

Chateau Rauzan-Segla (税込み価格)
2005 シャトー・ローザン・セグラ 16.000円

[PP90〜93 WS95〜100]


Chateau Rauzan-Segla (税込み価格)
2004 シャトー・ローザン・セグラ 7.900円


Chateau Rauzan-Segla (税込み価格)
2003 シャトー・ローザン・セグラ 9.800円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 特筆に値することとして、ローザン=セグラの最終的なブレンドには12%のプレス・ワインが添加されている。暗いルビー色をしており、紫色のニュアンスもある。エレガントで、驚くほどやわらかく、セクシーで、すでに成長している(マルゴーの多くのワインに注記した特徴だ)。30hl/haという低収量でつくられており、収穫物の45%しか含まれていないこのブレンドはカベルネ・ソーヴィニョン64%、メルロ30%、残りはプティ・ヴェルドとカベルネ・フランからなる。華やかなアロマは赤や黒系の果実、土、森の下生え、スパイス箱を思わせる。純粋で、しなやかで、肉付きがよく、少々重みや力強さに欠けるが、否定しようもなくバランスがよく、魅惑的だ。中間部の存在感がもっと増したら、オート・クチュールや香水で名高いシャネルの当主と同じオーナーが所有する、この有名なマルゴーニ級シャトーからの傑出した作品となるはずだ。予想される飲み頃:2008〜2018年。 パーカーポイント89〜91

カベルネ・ソーヴィニョン64%、メルロー30%、プティ・ヴェルド、カベルネ・フラン


Chateau Rauzan-Segla (税込み価格)
2002 シャトー・ローザン・セグラ 6.980円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 2002年は27hl/haでつくられている。濃い紫色をした、本格的なヴァン・ド・ガルドで、構造やタンニン、力強さがたっぷりある。甘いなめし革のような、ハーブの色合いのあるブラックカラントの果実の趣が現れる、閉じた香りがある。このタンニンがよくまとまったら、傑出した作品となるはずだ。予想される飲み頃:2010〜2018年。最終試飲年月:2004年3月 パーカーポイント88〜90

カベルネ・ソーヴィニョン64%、メルロー30%、プティ・ヴェルド、カベルネ・フラン


Chateau Rauzan-Segla (税込み価格)
2000 シャトー・ローザン・セグラ 11.000円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 重みを身につけ、よい意味で香りや風味が成長し続けている。縁まで深みのあるルビー/紫色をしており、メンソール、ブラックカラントジャム、溶けた甘草、土、香ばしいオークのすごいノーズがある。ミディアムからフルボディで、リッチで、舌触りがある。酸の下地は良好で、気になるが熟してまとまったタンニンがあり、エンジン全開の性格をしている。この有名な二級シャトーが近年生産した最上のワインの1つだ。
予想される飲み頃:2006〜2020年 最終試飲月:2004年3月 パーカーポイント93

カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、プティ・ヴェルド、カベルネ・フラン


Chateau Rauzan-Segla (税込み価格)
1994 シャトー・ローザン・セグラ 7.200円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 縁いっぱいまで濃い暗い紫色をしたワインで、甘い、土のような、ハーブ、ブラックカラントのアロマを伴うが、主体となっているのはタンニンと構造だ。重みは良好で、ボディはミディアム、印象的なブドウの完熟感や甘い果実味があるが、忍耐が絶対に必要となるはずだ。筋肉質な、雄々しいスタイルのローザンは、いつまでもタニックすぎるものとなるかもしれないが、たぶん2006〜2020年に飲み頃のピークを迎えるだろう。
最終試飲月:1997年1月 パーカーポイント87?

カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、プティ・ヴェルド、カベルネ・フラン


Chateau Rauzan-Segla (税込み価格)
1988 シャトー・ローザン・セグラ 19.000円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第4版」より
 非常に力強いワインで、光を通さないほど濃いルビー/紫色をしており、締めつけられているようだが将来有望なブーケはブラックカラントと混じり合った鉄、燻煙、甘草、乾燥ハーブを思わせる。筋肉質で、非常に男性的で、筋骨隆々としたワインは、どうやら長期熟成向けのつくりとなっているようだが、いつかはこのタンニンの殻をすべて脱ぎ捨てるようになるだろうか。
予想される飲み頃:2004〜2018年 最終試飲月:2002年3月 パーカーポイント91

カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、プティ・ヴェルド、カベルネ・フラン


          

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