3月・7月・11月   年三回発行

尊光寺報 94号 平成21年11月
    徳島県阿波市市場町大野島字天神
            0883−36−3026


前(さき)に生れんものは後を導き、
    後に生れんひとは前を訪(とぶら)へ


 民主政権が発足し三ヶ月。「維新」と称する政治が始まった。来年度予算の概算要求額は九十兆円を越え、どこまで圧縮できるのか。世界中が大不況のただ中、国の税収は四十兆円足らず、不足分は当然赤字国債だ。赤字国債は国民への借金であり、子や孫の世代へのツケ。次の代に相続させていることを忘れてはいないか。
 さて今回のお話は借金の相続ではなく、念仏の相続。題に挙げた文は宗祖親鸞聖人の主著である『教行信証』の末に収められた引文。「前に生れんものは後を導き、後に生れんひとは前を訪へ、連続無窮にして、願はくは休止せざらしめんと欲す。無辺の生死海を尽くさんがためのゆえなり。」とある。
 ここに宗祖は迷いの生死から救われていく真実の教え、すなわち念仏の教えが、途切れることなく相続されることの重要性を説いておられる。
 「給食費を払っているのだから、手を合わせていただきますなどは言わなくてよい」と主張する親は、一食一食に多くの命の犠牲の上に生かされている我が身のあり様に目を向けてない。それゆえに欲望に振り回されている我が姿に気づかされることもない。
 心も教育しなければ養われない。宗教的情操豊かな子供へと、お寺も一つ活用して頂きたい。
 この八月に徳島中組で『キッズサンガ』が開かれた。『キッズサンガ』とは青少年の育成のためにお寺を中心として、阿弥陀さまのおこころを伝え、いのち輝く人生を送ってもらいたい、という願いのもと行うものである。
 徳島市の寺を会場に八カ寺から三十六人の子供達が参加し、尊光寺からも三名の参加があった。初めての開催であったが、ゲーム、念珠作り、お勤めの練習、眉山への登山、法話などを楽しみながらお寺に親しみ、子供達の声が本堂に響いた。「また開催して欲しい!」そんな子供の声も聞かれる盛況ぶりであった。
 報恩講参り(御正忌さん)で子供達も一緒に手を合わせる家庭も多く、小さい頃から仏の前で子を育て、手を合わす姿を相続して頂かれるのは尊いものです。
 尊光寺では報恩講(十二月二十三日)にお稚児さんを募集しています。衣装を着て本堂の内陣に座りませんか。小さいお子さんの参加をお待ちしております。
                                     ー信映ー



 「京都だより」(十二)      ー信映ー
  
チベット訪問記(一) ー蘭州からチベットへ
     ―トラブルの中で独自の文化に触れる―


 この八月、大阪のお寺の住職に誘われ、チベットを訪問する機会を得た。
 チベットは富士山よりも高い地に高原が広がり、数年前までは世界の秘境と言われた場所である。青海省からチベット自治区へ伸びる鉄道が開通し、訪れることが幾分か容易になったが、高山病への対処など、まだまだ大変な準備が必要な土地である。さらに一昨年には、独立問題に端を発する暴動が起こるなど、政治的にも不安定な所である。
 チベットは古代より一つの独立国家であり、一時は中国の長安を攻めるほどの勢いを誇った。その後、近代は鎖国政策を取り、列強の進入をかろうじて防いだが、二次大戦後中国軍の侵攻により中国に併合され今に至っている。
 鎖国中にも本願寺との交流があり、本願寺から多田等観・青木文教師など留学僧が派遣されている。チベットは、インド側・中国側、両方より仏教が伝わり、独特の仏教文化を生み出した。この旅でかつての留学僧に想いをはせながら、奇妙にうつるチベット文化に触れることができた。
 チベット訪問団は私を含め十名、日本からの添乗員が二名、さらに中国にて現地添乗員が二名付き総勢十四名であった。私がダントツの最年少参加者であり、他は七十代前後が多数、添乗員も心配するほど高齢な一団であった。
 一行は関西空港から一路北京へ飛び、一泊した後、甘粛省蘭州へ。空港到着後は早速トラブルに巻き込まれた。迎えのバスがエンジントラブルで遅延し、さらにバスを待つ間に入ったレストランではこちらの主張が通らず何も注文せずに店を出ることに。これが「中国のやり方だ」と言うような手荒い歓迎を受けた。
 蘭州市内を見学した後、夕方には蘭州駅からいよいよ青海鉄道に乗車した。この鉄道は別名「天空列車」と呼ばれ、鉄道世界最高地点(標高 五〇七二米)を通過する。車両は航空機メーカーのボンバルディア製。気圧を一定に保つため密封構造であるというが窓が開くではないか。さらに酸素の噴出口もあり、急な高山病にも備えている。この列車での旅の危険性を伝えていた。
 翌朝ゴルムド(標高 二八二八米)で同型車両に乗り換え、いよいよ四千米から五千米の世界へ。車窓には砂漠地帯、氷河、草原地帯、息を呑む光景が広がっている。夕方には最高地点のタンラ峠に達し、ここより徐々に高度を下げ、夜にラサに到着した。実に二十九時間の列車の旅。寝台車両であるとはいえ、体が硬くなる。ここまで高山病と思われる症状は頭痛程度であったが、高山病は高地到着後二十四時間程がピークとか、まだまだ気は抜けない
                                         〜続く〜


◎お稚児さん(募集)ーみ仏の子供です

 寺では毎年一番大切な法要ーお講さんーにお稚児さんの参加・参列をお受けしている。
 法会の美しく厳粛な式の中に自分が加わった体験は生涯の思い出となり、またみ仏との深いご縁を結べて、将来に美しい情操を育ててくれるでしょう。
 ご本堂の輝く仏具、華束に盛られた花餅やお供華。その前に坐る可愛い装束のお稚児さんは、お詣りの方々をみ仏の世界に遊ぶ気持ちにさせ、その厳粛な姿に教えられます。


◎報恩講法要のご案内

 当寺御正忌報恩講法要は十二月二十二日〜二十三日厳修。 ご門徒皆様はお誘い合わせ是非ご参詣下さい。
     十二月二十二日   昼一時 日中法要
                  夜六時 大逮夜法要
お斎日 十二月二十三日 朝十時 門徒総永代経 戦没者追悼法要
お斎は 随 時         昼一時 御満座法要
  布教使  丸亀市 藤井 真隆 師
 本年度の当番は「知恵島組(千田塚・三軒屋)」です。 よろしくお願いします。


◎除夜の鐘 

 大晦日十二月三十一日十一時半より恒例除夜の鐘をつきます。続いて本堂で除夜勤行があります。お詣り下さい。

○ 本山・西大谷参詣団募集

 平成二十二年度のご本山参詣団は、本山本廟参拝。
日帰りは箕面勝尾寺参拝。二泊は黒部・上高地と二組でお参りします。詳しくは寺までお尋ねください。
日帰り 五月二十四日(月)           経費一万円 人員四十名
二泊三日 五月二十四日〜二十六日     経費五万円 人員三十五名




 

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