意外と楽しいツアー奥白髪林道−仁尾ガ内林道−大豊町立川−大歩危
国道与作(439号)と並行するので、439を走る機会があれば試してみても損しない林道

行程54.7Kmうちダート約17Km リズミカルに走行できるし路面も変化あり。楽しい。

記録 98’8月下旬日曜日

国道32号の大豊町大杉または高速道路の大豊インタから439号を本山方面に入ります。このあたりは嶺北とよばれます。
以前の439は一車線のカーブの多い道だったのですが、いまは2車線のすばらしい道になりました。

アクセス本山町近辺
10Km足らずで本山町のバイパスにでます。消防署を過ぎたところで「田井」439−「吉野」の分岐の大きな看板が見えてきます。吉野方面に右折して橋を渡ります。
土佐町田井のスエヒロスーパーの信号を北に入っても吉野に出ます。
全体の概念
私の見たマップ(デジタルも含めて)すべてにABが林道として記載されていましたが2本ともいまは完璧にありません。市販の地図より、このわかりにくいHPを見て@をアクセスするように。
12.0Km冬の瀬から、または大豊町立川の重要文化財から進入しよう。
以下の距離数はこの分岐が起点です。

奥白髪林道は名前どおり白髪山に登って行きます。白髪山山頂はシャクナゲの林が広がっています。結晶片岩のなかに大きな蛇紋岩が入って出来た山ですので歩けば変化にとんだ山です。白髪山が本名ですが高知東部の白髪山に対して奥白髪と呼ばれます。林道の路面はよく締まってヘアピンも少なく非常に走りやすいがゆるいカーブはブラインドコーナーばかり。ハイスピードコースというよりミドルスピードコースか。もっともSSER班にとっては高速コースらしい。峠の前後は大パノラマです。黒い結晶片岩(黒色変岩)が主体ですから、暑さ数センチメートルの瓦みたいな平たい石がたくさん転がっています。平たいのでぶつかることはありません。けど前輪で起こして後輪ではねたら痛そうです。
峠のあたりの眺望は広角度ですばらしい。全体に雰囲気のいい林道です。

1.6Km
早明浦ダムの直下本山町吉野のメインストリートで、100mもむこうへいくと大きなダムの下に出ます。
この交差点には「白髪山県立自然公園」や「白髪山登山口」などの看板がいくつかたっています。
ここを右折して汗見川に沿って白髪山登山口へ向かいます。
夏は川遊びの家族連れでにぎわいます。
7.1Km
汗見川の右岸から左岸へ渡ります。
正面に白髪山の看板があるので迷わず右折。
この上流の瓜生野(うりうの)は、信長天翔記にも登場(なぜか一条氏の部下になってる)し嶺北から高知市まで支配した豪族本山氏が長曽我部氏に追いつめられて降伏したところだそうです。
12.0Km
本山町冬の瀬の分岐。県道を直進すると愛媛県三島市へでます。全舗装で、一車線が殆どです。峠付近は結構雰囲気がいい県道です。大きなアーチは営林署全盛期のものです。
奥白髪林道は右へ登ります。入り口は舗装ですがすぐダートになります。赤土で補修してくれていました。
18.3Km
ここまで黒色変岩の石をけ飛ばしてひたすら登ってきましたが、峠近くの平らな部分に蛇紋岩の谷があります。白髪山の硬質の蛇紋岩は見た目は鉄さび色ですが、割ってみるとすごくきれいな半透明のウグイス色になります。山頂付近は蛇紋岩が多く、またシャクナゲの名所になっています。
ここまでに「土佐の名水」という立て札があります。飲めば長生きするそうだ。近頃のひとは谷水を飲まないみたいですねえ。ばい菌が入っているとかで。
平気で飲んでいたら若い先生に変人扱いされてしまった。
左、峠近くではこんな一枚岩みたいな崖の横を走行します。結晶片岩ですから、向きがあえば一枚岩に、はずれれば薄い平らな石が重なったように見えます。路面も岩盤が出ていますが、たいしたことはありません。このあたりで大きな四国山脈の山並みを眺めて下さい。スケールでかいぞー。
右は黒色変岩とたばこ。
21.2Km
峠の切り通し。
きょうは右折して大豊町へ抜けます。(ここ長いこと左右反対にかいてありました。ひらにm(_)m)
左折のほうはしばらく走ると三叉路がありかなり楽しい林道二本に分かれます。左は高速コースでトンネルを越えたところでものすごい土砂崩れ(永久に修復できない)で止まっています。右は入っていませんがやはり行き止まりということです。二本ともかなり距離があるので入る場合はガソと相談しよう。峠を下ったヘアピンにある支線は1Kmくらいで消失する。
峠をすぎると、景色は一変して深い山の中、というふんいきになってリズミカルに走れるカーブの連続。
29.1Km
あやしげな舗装がでてくる。このあと約2.5Kmほど舗装とダートの繰り返しがしつこい。
35.8Km

舗装とダートの繰り返しにうんざりし、最終的に舗装が続く一車線の道をのんびり走ると小さな集落に出る。
集落を過ぎるといきなり県道5号と合流する。
県道5号は山岳ワインディング道として結構人気がある。国道55から愛媛西条へのショートカットでもあります。
ガソリンのない人はここで大豊IC方面へ下る。
上の分岐を左折し、上流へ50mくらい走ると写真の「文化財うんぬん」の立て札がある。→に導かれて100mもいくと大きなカーブに建物がある。ここが立川御殿(たぢかわごてん)とそばやさん。
立川−−「たちかわ」でもいいが若者は「たぢかわ」お年寄りは「たぢかー」。

浦の谷林道は98’秋は通行止めです。
たぢかーの御殿ソバです。殿も食べたらしく結構うまいのです。店のおばちゃんたちもほんとに商売する気があるのか、と思うほど素朴であらせられます。
「手打ちソバ」ともったいつけて食べさせる店もありますが、ここの手打ちソバはもろにソバの味と香りがして、なんと400円、400円ですよダンナ(大盛り550円)。
ちなみに具。イタドリが入っています。高知ではイタドリのおかずはポピュラーです。煮てよし、いためてよし、塩漬け保存して年中食べます。
タケノコも塩漬けを戻したやつのようでした。タケノコも塩漬け保存するのです。そうそう、ワラビやウドも塩漬けで保存しますよ。
このソバ一度おためし下さい。高速道路の立川ソバと同じかどうかは知りません。
なおこの店から20mくらい登ったところに広い駐車場があるからくれぐれもカーブに停車せんように。
ソバを食べて落ち着いたので、店の前の路地を入ると立川番所あと。古くから土佐の國の出入りをチェックするため、お役人が常駐していた。また殿様が出国するときのホテルにもなったようです(立川御殿)。重要文化財ですからバイクで庭先まで入ったりせんように。
この県道5号ルートは太古の昔から土佐へ入る道だったのだ。ただし徒歩でのコースはTOCHANは知らんのだ。
そばやの前の道が浦の谷平林道。一部だけ非常によく整備されたダートであとは殆ど舗装で広い一車線。
途中小歩危へのショートカットがあり、小歩危温泉に直通するのですが通行禁止でした。この小歩危へのショートカットはよく崩れて止まります。
54.7Km
国道32号に出る。
途中に分岐がいくつかあってダートもそれなりにあるのですが、本日は割愛。
ダート・そばとすませたので、次はお勉強です。
国道へでて高知側へ右折してすぐ「ラピス大歩危」がある。
四国山脈の大部分をしめる結晶片岩の説明がしつこくまた楽しい。
宝石や貴石の展示の前では、ご婦人方の恍惚の表情やためいきが観察できます。わしがみてても見とれるほどきれいです。
むかし地学の勉強をしとったころ毎晩アパートでいろんな石を削って標本を作っていたことがありました。そのへんの普通の石も削って磨いてやると宝石みたいに美しく変身していました。
もっとも近所の人には石を削る音が麻雀パイを混ぜる音に聞こえて、毎晩麻雀してる、ということになってました。
恐竜の卵と骨の化石。
他の分野に比べると、化石の展示は少ない。大歩危付近は結晶変岩地帯のどまんなかですから、化石は関係ないのです。
ちなみに隕石の展示もありました。
和服のコンパニオンの方たちも親切で美人です!。