映画「コンタクト」と「フィフス・エレメント」

まったく違ったタイプの宇宙ものでした

 久しぶりに映画のハシゴをした。映画館で映画を観ること自体、年に一回あるかないかという有様なのに何という快挙!
 メニューは「コンタクト」と「フィフス・エレメント」。どちらもいわゆるSFものになるのだろうけど、これが全然違うんだよな。
 さて、「コンタクト」はロバート・ゼメキス監督の作品ですが、むしろカール・セーガンの、あるいはジョディ・フォスターの作品と言ったイメージが強い。カール・セーガンは天文学の権威で博士号を持つ人物。と知ったかぶりをしているが、実は夫から聞いて初めてそういう人が原作者であることを知った。天文屋の端くれである夫がどうしてもこの作品を観にいかねばと言い出したのも、そのせいであった。
 映画を観にいくときは極力期待をしないこと。これが今まで映画を観てきて私が学んだことである。そういうわけで、もちろん「コンタクト」もちっとも期待せずに行き、前半はゼメキスにしてはえらく地味な映画だなと思いつつ観ていたけれど、後半はぐっと歯をくいしばったり、身を硬直させたり、ほろほろ涙をこぼしたり、ふんわり優しい気分にさせられたりした。2時間半があっという間だった。うーん。よかった。
 ジョディ・フォスターは言うまでもなくよいし、CGも素晴らしいし、いろいろ考えさせられるのもよい。もし自分が彼女の立場だったら命を賭けてまで宇宙へ行くだろうかとか、この世の中で本当に確かなものは何なのだろうかとか。
 原作者カール・セーガン博士が伝えたかったことは、人間がいかに小さく、宇宙がいかに大きいかということらしいが、観終わったあと、本当にそんな気分になった。目先のことだけにとらわれている我々に、もっと大きな視野で! と呼び掛けたかったのだろう。残念ながら博士はこの作品の完成を待たずして昨年末この世を去った。ラストの「for Karl」にさえ泣けてくるのである。

 一方の「フィフス・エレメント」はリュック・ベッソン監督の作品。私はようやく先日「レオン」を観たところで、実はそれ一本しか彼の作品を観ていないのだが、そのセンスのよさにひかれたので、どうせ出掛けるならついでに彼の最新作を観ておくかという気になったのである。
 期待はせずに観に行く、行ったはずであった。でも、あれ? という感じ。これってリュック・ベッソンなのかなあ・・・。
 面白くないことはなかった。結構笑えるし、「レオン」でキレた演技を見せていたゲイリー・オールドマンはまたキレているし、スーパーモデルだというリールー役のミラ・ジョヴォヴィッチはなるほど監督好みの顔だし、別にいいんだけど何か違うんだなあ。
 そう、ブルース・ウィリス! 「ダイ・ハード」を映画館で観たとき、すごいと思ったけれど、今となってはもう彼がどんな危険な目に遭ってもはらはらどきどきしないのだ。あの男なら何とか切り抜けるでしょうよ、くらいのもので、感情移入さえできない。監督とかねてから懇意だったそうなので、このキャスティングは仕方なかったのかもしれないけれど、私にはちょっと残念だった。
 「フィフス・エレメント」とはちなみに「五番目の要素」。明かしちゃえば、それは「愛」てことなんだけど、「コンタクト」でも「愛」は重要なキーワードになっている。このあたりの共通項はおもしろいですね。
 余談だけど、「コンタクト」で久しぶりにロブ・ロウを見た。すっかりご無沙汰してたけど、まだ頑張ってるのねと嬉しくなっちゃいました。チョイ役だったけどね。

(97.9.23)


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