UDON・うどん・饂飩
 ま、香川に住んでいれば贔屓にしてるうどんやの一件や二件はみんな持ってるハズです。かく言う僕も、うどん屋マップを片手に食べ歩くのが大好きですし、馴染みの店もありました(過去形??)。というのも、随分前に仕事を変わったため、それまで毎日のように足を運んでいたうどん屋さんに行けなくなったんです。そう、ポイントは毎日です!

 香川県民の一人当たりのうどん消費量は日本一。年間で平均300玉以上食べてる計算になるそうです。「まさかぁ!」と思うでしょうが考えてみて下さい、毎日昼食にうどんを3玉とか4玉とか食べてればゆうに一人で年間1000玉行っちゃうんですよ。僕でも大体4玉ずつ食べてましたから(^ ^)

 さて、パジェロのページになんでうどんなの?とお思いでしょうが、パジェロでロングドライブをするときの目的地の一つになれば良いかと思いまして。せっかくなんでご紹介しようかと思い作ってみました(^^ゞ

 ランキングとか付ける気はありません。どこも個性的だし、それぞれの良さがあるし、十店十色だから面白いんです。ここでは僕がこれまでに県外の友人を連れて行った店の中でも評判が良かったところをご紹介します。地元民としては、穴場を紹介することに抵抗もあるんですが、最近のブームでどこも一杯になってるから大して変わらないかな(^^) と言うか、昼時しかやってないお店が多いんで、基本的に地元民向けのお店ですね。

 テキストのみでの紹介ですが、地元民的にはうどん屋で写真を撮るのが恥ずかしいってのがあるんで勘弁して下さい(^^ゞ そのうち気が向けば写真も付けていきたいと思います。

山田屋
 ここを最初に持って来たのはワケがります。なんせ庭が奇麗なお店で、立派な門構えには「高級饂飩店」の風格が漂ってますがお値段意外とリーズナブル♪一般店並のお値段で奇麗な日本庭園を眺めながら食べれます。気分は讃岐のお殿様??しかも激ウマ。文句無しでしょう。

 このお店はすぐ山の上に四国八十八箇所の札所 八栗寺があるので、お遍路さんや観光客やらで昼時や休日はいつも賑わってます。盆正月や連休などは駐車場に入りきれない車が長蛇の列になり、入り口でも待ち時間数十分は当たり前の超人気店。「親戚が集まったら山田屋に行こう」と言う地元民と観光客でごった返してます。ここだけは「並ぶの嫌いな人」の僕でも並んで食べるお店です。

 あと個人的にはここのお土産うどんは超お勧め。特にぶっかけセット(?)だっけ?かけうどんのだし付きセットがイチ押しです。作り方の通りに作るだけで、お店の味がそっくりそのまま再現されます。これはすごく大変なことなんです!!

 良く聴く声に「讃岐うどんは美味かったけど、お土産うどんが全然ダメだった」と言う声があります。お店で出しているうどんは打ち立ての「生麺」と寸胴で大量に作ったお出汁。一方、一般的なお土産うどんは保存の利く「半生麺(ちょっと乾燥させてある麺)」と濃縮タイプや顆粒タイプのインスタント的なお出汁(山田屋のお土産うどん用出汁はティーバックタイプ)。この条件でありながらお店の味と遜色ない味のうどんが家庭で簡単に食べれるんです。これってスゴイと思いません?僕はスゴイと思いますし、ホントにスゴイ事なんです。

 さてさて、やっと本題です(^^;) メニューの中で是非食べてもらいたいのはその「ぶっかけうどん」です。普通のかけうどんなんですが、お出汁が美味い!いい塩梅と言うか、何とも言えない上品な出汁が見事です。そこにかつお節と天かすが入ると、もう完全に虜になってしまいます。ベースはもちろんイリコ出汁。

 あと「釜揚げ」のふっくらとしたうどんの喉越しの良さは感動モノです。付け出汁も良く出来ていて満足できます。冷たいうどんも良いのですが、釜揚げも一度食べてみてもらいたい一品ですね。そして「うどんすき」も冬場の宴会には最高です。

 一玉の大きさはちょっと大きめ。ここは小麦粉に「さぬき夢2000」を使用してます(^^)

はりや
 ランキングを付ける気はないといいながら、何となくランキングっぽい並びになってますが・・・ランキングではありません(爆)

 ここは平日昼時しか営業してないお店で、地元民でもそうそう食べに行けないお店です。場所も市内の中でもちょっと不便なところだし、1時間ぐらいは待つ覚悟も必要です。しかも玉切れ閉店なので昼時を外すと並ぶのも勇気が要ります(^^;) ここも数少ない「並んででも食べたい店」の一つ。

 ここのお勧めは何と言っても「ざるうどん」ですが、ちょっと変わってます。同じザルの上に揚げ物が一緒に盛りつけられて出てくるんですが、そのボリュームは半端じゃありません!

 僕のお勧めは「かしわざる」です。ざるうどんに鳥の唐揚げが『ドカ!!』っと乗っかったボリューム満点の一品。他にも野菜・ゲソのてんぷら何かもありますし、一度食べてみたい「カレーうどん」もあります。

 お店自体はカウンターのみで20名程度しか座れません。そのカウンター席の後で延々と並んで待つんですが、その間に嫌という程どれを注文するか迷いに迷わされます。これは席に着いても続き、悩みに悩み抜いた結果「やっぱアッチにしとけば良かったかなぁ」と一度は後悔するんですが、それもうどんが出てくるまでの事で、一口食べるともう止まりません。

 これも美味さのヒミツ?演出??と思ってたんですが、うどんを食べて分りました。マジで美味い!この一言に尽きます。

 一玉の大きさは大きめ。大を注文するときはトッピングの量も多いので気を付けましょう(^^)

うどん処しんせい
 ここはウチの近所でお勧め店です。ウチの愛娘のうどん屋デビューを飾った記念すべき(?)お店でもあります(^^) 一般的なセルフスタイルのお店で、揚げ物のバリエーションが豊富です。

 最近のさぬきうどんで流行している「温玉うどん」が美味しいしお勧めですが、やはりベーシックなところで「かけ」を食べてもらいたいですね。

 うどんはとても美味しく、コシ・喉越し共に満足できます。また、特筆すべき点として、丁寧に折り畳まれたうどんから、セルフ店には珍しく「丼に入ったうどんの姿が非常に美しい」と感じさせられるところです。

 不満点はお出汁がほんの少ししょっぱいところ。ここもお出汁が濃厚で美味しいため、ついつい飲み干してしまうんですが、後でメチャクチャ喉が渇きます。濃いめの味が好きな人にはピッタリかな。あと時期(?)のせいか時々ネギが細ネギじゃない時があるのが少々不満。しょっちゅう行くところだけに仕方がないことかも知れませんが、臭いの強いネギは出汁の香りを消してしまうので×です。しかもネギは店員さんが入れてくれるので、気付いたら「ネギ少なめ」を伝えましょう。

 一玉の大きさはちょっと大きめ。

谷川製麺所
 川っぺりの青い屋根のお店です。といっても如何にも納屋チックなスペースで、みんな丼をもってテキトーに食べてます(^^;) ここは季節によって出汁の具が変わります。時折イノシシ(!?)が入ってることもあるし、春はタケノコ等の季節の味を楽しめますが、メニューはこの出汁をかけるか醤油をかけるかのどちらかのみ。

 あ、そうそう。ここの一味唐辛子は異常に激辛ですので、普通の七味唐辛子のつもりでドカドカ振り掛けると食べれないものになります。かく言う僕も、以前これで失敗しました。今思い出しただけでも鼻の頭に汗がにじんできてます(~_~;)

 さてこのお店、以前にウッチャンナンチャンのナンチャンが番組の取材で来たことがあります。うどん打ちを教わって、スタジオで実演するという企画だったと思いますが、その時教えを乞うたのがこのお店です。「おー谷川やー。」と言いながらTVを見ていた記憶があります。ナンチャンの腕前でどの程度のうどんが打てたのかは分りませんが、ちょっと柔らかめでねっとりとした独特の食感がこのお店の特徴です。

 一般的な店での食事に慣れた人には、ここの店の作りにかなりカルチャーショックを感じるそうなんですが、このテの店って香川には結構あるから、僕らはそれほど驚かないんですけどね(^^;) 今は観光地化してお店も奇麗になっているところが増えてきましたが、このスタイルをずっと守っていて欲しいと思っています。

 一玉の大きさは一般的なサイズ。

谷川米穀店
 後になるとゴッチャになりそうなんで早めに・・・。↑と良く似た名前の店ですが全然ちゃいます。こちらも川っぺりのお店です。ここはかなりの有名店になってまして、休日のお昼には長蛇の列ができるお店です。お店に入ると、近所のおばちゃん風の店員さんが笑顔で迎えてくれます。すごーくホンワカとした何とも言えない雰囲気が大好きです。

 いつ行っても行列のこのお店ですが、このお店を一番満喫することができるのは「ギャンブルタイム」と勝手に呼んでいる「今日はここまでで閉店」の看板が列の後に出る寸前。このタイミング(外すと食べれないギリギリの線)で店に入ると、その後のお客さんが居ないので、後のことを気にせずのんびり食べれます。で、ここでのお約束が「おかわり」です。おばちゃん達も自分のうどんを準備し始めるころ、やっと落ち着いた表情で「もうお替わり要る人居らんのなー」の声がかかります。もちろんタダではありませんが、次は釜玉にしようとか、次は冷たいやつで青唐辛子!と色々なバリエーションを楽しむことが出来ます。

 ここのお勧めは上でも触れましたが春先に出される薬味の「青唐辛子」です。他では絶対食べることができない「青唐辛子酢醤油うどんネギたっぷり(仮)」は、ここのうどんの美味しさと相まって、異次元の世界に連れていかれるようです。もちろん、冷たいやつが○。熱いのでも良いのですが、さすがに辛さでヒリヒリして味が分らなくなるので程々に。

 最近は大抵のセルフ店(私の知るかぎりですが)で「そのまま」が通じます(解説「そのまま」とは蒸篭に上げたうどんを湯通しせずに直接出汁をかける場合の呼び方です)。洗い立てのピカピカのうどんを湯に通すなんて無粋なことをしてはいけません。その喉越しを楽しむのが現在の讃岐うどんの楽しみ方ですから。

 一玉の大きさは一般的なサイズかな?

はったんじ練り場
 こちらもウチのご近所のお店。ここは小奇麗なセルフ店なんですが、3卓ほど座敷席があるので小さい子どもを連れて行くのも行き易いです。最近はここで食べることが多いですねー。

 うどん自体は中の上と言ったところでしょうか。お出汁が美味しいのでやっぱりかけ+てんぷらってのが一般的かな? うどんはちょっと細目のうどんで滑らかな感じが好感持てます。今の季節、細目のうどんでのざるは、いくらでも入りそうです。

 で、ここの良いところは「食後の無料ドリンクサービス(仮)」です。小さな紙コップでですが、お一人様一杯限りの無料ドリンクが置いてあります。いつも食後にアイスコーヒーを飲みながら駐車場で一服ってのがお決まりのパターンになってます(^^ゞ

 一玉の大きさは一般的なサイズ。

前場
 ここは何と言っても出汁が最高です。讃岐うどんである事の前提 1.イリコ出汁 2.薬味は細ネギ 3.出汁の色は薄く透き通っている事ですが、その中の第一に挙げられる「イリコ出汁」がここはとにかく美味いんです!!

 もちろんうどん自体もとても美味しく、この出汁と相まって地獄の美味さです(☆_★) もう何杯でも食べれそうです。事実、ここでは大を二杯食べてます。ついつい食べ過ぎてしまう程美味しいうどん、もう病みつきですね。確か、ここも時々ネギが太いやつになってたかも?太いネギはちょっとネギ臭いので自分で調整しましょう。

 ここも以前は狭い駐車場がごった返していたのですが、近所の国道沿いに新しいうどん店がオープンしたせいか、先日行ったときは比較的空いてました。でも味は変わらずメチャ美味です。お客が増えすぎて味を落としてしまう店がありますが、ここにはそーゆーのには無縁なようです。なんかホッとしますね。いつまでもこの味を維持して欲しいものです。

 話はうどんから離れますが、ここには地元香川の「鎌田醤油」を売ってます。「鎌田醤油」は出汁醤油なので、生醤油うどんにして食べるときや家庭でうどん出汁を作るときには非常に重宝します。刺し身なんかにも合いますし、煮物に使っても美味しいし、便利な醤油です。

 一玉の大きさはちょっと大きいかも。

川八うどん
 基本的にうどんの質や出汁の味でその店を選んだりしますが、ここは例外。

 ここの売り物は「たいちく」です。鯛竹輪のてんぷらが乗っかったぶっかけうどん「しょうちく」が最高です。揚げたてのフワフワ鯛竹輪てんぷらの衣が出汁を吸って、頃合いになったところをガブッとカブリつくと、薬味のスダチの酸味と出汁の甘味、竹輪の甘みと香りが渾然一体となって押し寄せてきます!(中は熱いので気を付けましょう)そこに冷たく冷えたうどんをすすり込むと、もう至福の喜びを感じます(大袈裟?)。いや、マジで。

 「しょうちく」には「たいちく」が一本しか乗ってないので、追加の「たいちく」をいつも頼みます。一本目は掻き込んで、二本目は味わう。ちょっと他所の竹輪のてんぷらは食べられなくなりますよ。コレもマジで。ただ、たいちくを追加すると、食後の胸焼けが少々辛いのが難点です。

 一玉の大きさはちょっと大きめかな?

がもう
 この店は店の建つ場所柄から「風情」に人気があると聞きますが、実際うどんの味は素晴らしく美味いです。どっちかっていうと、最近の讃岐うどんと言うより、昔ながらの讃岐うどんと感じます。てんぷらのレンコンはガブッと噛ると「ツー」っと糸を引きます。最近のレンコンは糸を引かないから、ミョーな所で感動したりするんですが、てんぷらの衣が良くできていて、出汁を吸った衣が本当においしい。

 もちろんうどんも美味い!独特のコシの強さが食感と喉越しを最高のものにしてます。で、やっぱりお勧めは「かけうどん」ですねー。ここのお出汁もホントに美味しいです。是非かけうどんを食べて欲しいですね。それから野菜のてんぷら。衣がサックリと上品に揚がってて、お出汁の味を引き立てる「名脇役」になってます。

 あ!そうそう、がもうとは関係無い話ですが、讃岐うどんのテンプラは主役じゃありませんので、念のため。あくまで「脇役」であり、うどんと出汁の引き立て役です。そしてテンプラと脇役の双璧をなすのが「コロッケ」です。学生時代はコロッケうどんを良く食べたものです。かけうどんにコロッケを乗せただけのうどんですが、お出汁とコロッケの芋が溶け合ったあの味は、僕にとって懐かしい味として今も楽しんでます。カミさんの評判は「気持ちが悪い」との酷評でしたが、コロッケうどんの愛好者は確実に存在しますし、身の回りにも結構居ます。

 脱線してしまいましたが、脱線ついでに・・・よく「讃岐うどんのコシ」と言う言葉を聞きますが、「コシ」と「固さ」の認識がゴッチャになっているような気がします。「コシのあるうどん」ってのは柔らかくてモッチリ・プニプニしてるのに、ハシで丼から引っぱり上げても切れない。噛めばしっかりとした歯応えが有るのに口の中ではゴツゴツせず、しかもほっぺたの裏側や上あごに吸い付くような食感のモノを言うのであって、決して「固い」モノでは無いと言う事。例えば、氷水でキンキンに冷えたうどんや茹で時間が足りないものは「固い」のであって「コシが強い」ワケでは無いと言う事です。

 この点を念頭においてうどんを楽しむと、もっと讃岐うどんの美味しさを楽しめるんじゃないかと思います。「がもう」は本当にそんなコシのある美味しいうどんを食べさせてくれますし、ここに紹介しているお店のどれもがコシのある美味しいうどんのお店です。「固い」うどん屋は紹介してません。

 一玉の大きさはちょっと小さめ。

源内
 ここは趣向を変えて「カレーうどん」がお勧め。他にも美味しいものは沢山あるんですが、個人的にはここの「カレーうどん」が大好きですし、友人達の評判も◎でした(^^)

 ここのカレーうどんは、良くある「カレールー+出汁」ではなく、そば屋のカレーの様に「カレー粉+出汁+とろみ」のカレーうどんです。具は牛肉、玉葱、ニンジン、サヤエンドウ、これに福神漬けと短冊に切ったおあげが入っていて、かなりHOT!でチョイ甘なカレーうどんに仕上がってます。ただ、個人的な不満として少し塩辛いこと。美味しいのでカレーうどんの出汁を最後まで飲みたいんですが、しょっぱくて飲めない。スパイシーなのは全然OKなんですが、しょっぱいのが僕は苦手です。あと、ちょっとうどんが柔らかめで、とろみのついた出汁から引っ張り出すと、よくうどんが切れます。でもここのうどんは伸びにくく、時間をかけて食べても食感・喉越しが損なわれないところが◎。

 で、ここのうどん屋さん、何故か駐車場横に大きな鳥小屋があり、中にクジャクを飼ってます。小さい子ども連れの家族の方とかが、待ち時間の暇つぶしにこの鳥小屋の前でクジャクを見ながら待ってる姿ををよく見ます。あと、変わったメニューが一つ。「茶わん蒸しうどん」ってのがあります。一度チャレンジしましたが予想通りでした。値段も1000円以上するメニューですので、興味のある方はチャレンジしてみて下さい。一言断っておきますが、メチャクチャ量があります。一人では食べきれないかも・・・。

 一玉の大きさはかなり大きめ。

長田屋
 うどんトライアングルを形成する一店。釜揚げがメインのお店です。ここはアツアツのつけ出汁に、アツアツの釜揚げうどんを浸けて、ハヒハヒ言いながら食べるのが楽しいです。真夏の釜揚げもいいのですが、やっぱり釜揚げは冬に食べたほうがいいですねー。女性なんか夏に食べると化粧が取れて大変でしょうし・・・

 さすが老舗という感じの味わい。特に出汁の入った徳利の栓を「ポン!」と取った瞬間漂う出汁の香りは、もう我慢できなくなります。釜揚げが来る前に出汁の味見で暇つぶし・・・したくなります(^^) そう、暇つぶししないといけない程度待たされます。これは茹で立ての釜揚げを客に出すため、10分程度はゆで上がりを待つ必要があるからです。

 釜揚げはざるとかと違ってダシの器にうどんを入れるとき、高々と丼からうどんを引っぱり上げてはいけません!洗ってないうどんは柔らかくて切れやすいので、千切れた時に丼の熱湯が辺りに散らばってキケンです。必ず丼のフチを滑らせて、少しずつダシの器に移します。

 で、味わいの方ですが、通常のかけやざると違い、のんびりしてるとあっという間に伸びちゃいます(^^;) ですんで急いで食べないといけないのですが、ちょっと注意しながら食べてみて下さい。でき立ての状態と食べ終わる前のうどんの状態の違い。必ず差があります。そして、食べてる最中のどこかで「あ、オレ好み♪」という瞬間があると思います。

 洗ってないうどんのヌンメリとした舌触りと、ふんわりとした食感。アツアツですが絶対このポイントを楽しんで欲しいところです。

 一玉の大きさは小さめ。

丸川製麺所
 このお店は高松市内の路地で製麺所&うどん屋を営むお店です。昼時は近所のサラリーマンでごった返す人気店です。僕も以前の職場か近かったので、よく食べに行ってました。屋号の通り製麺所に併設されたうどん屋で、店先には空の蒸篭が山積みになっているので、コレを目印にすることも出来ます。ただ、駐車場も無いし、お店は15人も入ると一杯の小さなお店なので大人数では行けません。あと、ここも営業時間はお昼時だけです。

 ここのお勧めも「かけ」です。ここのお出汁は口にした途端、目の前をイリコが泳ぎだす程のイリコの香りが◎です!でも苦味や臭みが全然無い!!本当においしいお出汁です。是非食べて欲しいですね。もちろん、うどんは「そのまま」で食べることが必須。裏でどんどん茹でているので、洗い立てのピカピカのうどんが楽しめます。

 うどんはモッチリ系で喉越しがすごくいいです。ここのうどんなら全く噛まずに飲む事が出来るほど、僕はここのうどんが大好きです。ただ、もう3年ぐらいは行って無いので、現在の味は知りません。

 一玉の大きさは標準的なサイズだったと思うんだけど・・・

もり家
 久しぶりに「美味い!」と感じるお店が増えました。その名も「もり家」です。ここの麺はどっしりとした歯応えのコシのあるちょっと太めの麺で食べごたえ満点です。人気メニューはぶっかけ系のモノが中心のようですが、ぶっかけ中心の店に良くある「温かいやつはイマイチ」ってのを払拭してくれる「かけ」もお勧め。あとぶっかけの温かいやつもモチモチっとした食感が好印象です。しっかりとしたコシのある麺は「喉越し」に関してはちょっとしんどい部分もありますので、噛まずに飲み込む方には不向きかな?。

 このお店は夜8時ぐらいまで営業してるので、昼時を逃した人にも余裕をもって案内できるのがGood。おいしいお店で遅くまでやってるところが少ないんで助かります(^。^)

 ここの人気メニューは「もりもりうどん」だそうで、早速試してみました。普通のぶっかけうどんの上に「梅天」なるものが・・・。これに2種類の掛けダシが出てきます。つけダシの様な色の濃いダシとかけダシのような淡い色のダシです。好みで好きなほうをかけます。冷たいぶっかけはピカピカツヤツヤで強いコシのうどん、温かいぶっかけはモッチリぬんめりとて優しいコシのあるうどんが楽しめます。あと、「かき揚げぶっかけ(だったかな?)」はメニューにある写真とあまりにも違う大きさのかき揚げに驚かされます。そう、思ってたより「デカイ」んです。意表をつく演出がニクイ!

 あと、意外と子ども連れのお客さんが多いです。ウチも子ども連れで行ったんですが、お店も方も心得ており、多少待たされますが座敷席に案内してもらえるのは嬉しいところです。一番奥のお座敷からはうどんを延ばして切る作業がガラス越しに見ることができます。その奥にはうどんを踏む姿も見ることもできます。ウチの子も食べ終わった後ずーっとその様子を興味深そうに見てます。

 一玉の大きさはちょっと大きめ。

うどんを食す際の僕のコダワリ♪
 うどんに限らず麺類ってのは我々日本人の大好きな食べ物です。しかし、ここではうどんに限ってちょっと食べ方のコダワリを・・・

 かけうどんでもザルうどんでも同じなのですが、基本的に口にいれたうどんを噛み切る事はしません。よく「噛まずに飲み込む」と言う意味と捉えられていますが、もちろんそれも含んだ上で実際は「噛み千切ったうどんを丼に残さない」と言うのが正しい解釈だと思います。

 お箸一杯にうどんを挟んでカブリつく、一見美味しそうな食べ方に見えるのですが、口に入りきらず余ったうどんを「ブチブチブチッ」と噛み千切って、噛み千切られたうどんは丼の中に・・・。当然、最後の方には短くなったうどんが丼の底でヒラヒラしてる。こういう状態は個人的には大嫌いです。だから僕は箸で挟んだうどんは、切って丼に戻さずに、全て口の中に納めてしまいます。

 当然、お箸に一杯うどんを挟めば切らずには食べられません。どうやったら奇麗に・速く食べることができるか?と言うと・・・

1. お箸にはうどんを2本取る。

2. 一気に吸いやすいように丼から引き出す。

3. それをダシの中に浸し、丼に口を付けてすすり込む。

4. 同時に少量のダシをすすると、出汁の香りが口中に広がり更に美味さ倍増!!

という風な食べ方をしています。また、うどん2本ぐらいだと女性でも十分口の中に納まりますから、ブツブツ切りながら食べるよりもずっと上品に見えます。・・・しかし、もしうどん2本でも口が一杯になったら・・・

(中級)「余ったうどんを箸で掴んだまま噛み切り(口からは離さない)、飲み込んでから先程余ったうどんをすする。一見噛み切ってないように見える」。

(上級)「余ったうどんを噛み切らずに口の中のうどんをひと噛みして飲み込み、余ったうどんを引き続きすすり込む」。

(神業)「そのまま胃へ直行!?」

 一見「切らずに飲み込んでるぅ!?」と思われますが、口と胃でうどんが繋がってるのはいくら讃岐人でも気持ち悪いんで普通はちゃんと噛み切ります。僕も噛まずに飲み込むことは滅多にしませんが、時々喉越しの良いうどんの時にやっちゃいます。・・・ケド、やっぱ気持ちワリーわ(^^;)

注)ホントに噛んでない人も居るようです。

 なんでこんな食べ方をするのか?と言われると、まず一番に思いつく理由は「早く食べなきゃ不味くなる」とか「讃岐人のプライド(笑)」なんですが、他に理由もあると思います。例えば歴史的な背景とか、宗教的な理念だとか、うどんのそもそもの生い立ちに関わるとか・・・詳しくは知りませんし考えたこともありませんが、お遍路さんの「お接待」としてうどんが昔から出されていた事を考えると、礼儀というか作法というかそういったものがあって、現代まで受け継がれているのかも知れませんね。ただ、以前「うどんを噛み切るのは縁起が悪い」と言う言葉を聞いたことがあります。ひょっとするとここら辺が落とし所なのかも知れませんね。

 と能書きを垂れては居ますが、かく言う僕はオヤジがこうやって食べてるのを見て、その食べ方を真似て始めたのが最初なんですが、何よりこうやって速く食べないと夏休みのお昼ご飯のザルうどん(大きなザルにうどん山盛りを家族で囲んで食べる)が「たくさん食べれない」「当たりが悪い」と言う生存本能が働いていたと言う理由も有ります(爆)

 単純に食べる速度を比べてみると、普通の人(県外の人)の2倍以上の速さで食べてます。女性とならその差は更に開きます。

 「香川のうどん屋は回転が早い」とよく聞きます。そりゃそうでしょう、平日のセルフ店の昼食時は小さなお店でも200人ぐらいは裕にさばいてます。僕に限って言えば一人で食べに行くことが多かったので『列に並ぶ→注文する→お勘定を払う→食べる→片付ける→店を出る』の行程が約5分で終わってました。そんな人ばかりがお客なんです。だからそんな環境に長く居ると「うどん屋は食べたらさっさと店を出る」と言う習慣が身に付き、未だにのんびり座ってくつろぐ事をせずさっさと店をあとにします。この辺が「客の回転の速さ」の第一要因だと思います。

 ま、兎に角、讃岐人にとっての「うどん」はファーストフードでもありスローフードでもあり、腹の虫養いでもあり、朝食・昼食・夕食・夜食・おやつでもあり、離乳食でもあり、病人食(?)でもありと、主食以外でもパーフェクトフードである事は確かです。更にリーズナブル!サラリーマンのお父さん達の強い見方でもあります。

しかし、読み返してみるとホント文章力無いなー・・・(-。-;) by yossy