五省

 

海軍兵学校「五省」 東郷元帥遺訓

一、至誠に悖(もと)るなかりしか
一、言行に恥ずるなかりしか
一、気力に缺(か)くるなかりしか
一、努力に憾(うら)みなかりしか
一、不精に亘るなかりしか


 学生時代に読んだ豊田穣著「江田島教育」にこの五省は詳しくかかれている。この五省は、海軍軍人の生き方を示すのに最もふさわしい言葉であり、世界の尊望を集めた東郷元帥の遺訓と言われている。現在、教育基本法の改訂が審議されているが、教育は国の行く末を任せる人間育成の基本であり、抽象的な表現よりも具体的に述べた方が良いと思うのは私だけであろうか。この五省は軍人が述べたとか、江田島で黙読をさせられたとか、軍国主義の代名詞みたいに思われている人もいるが、内容を見てみると人間としての基本行動である。今の教育にかけている事ではないだろうか。



 現在、江田島海軍兵学校は「栄光の歴史」を物語る、史跡であり、海上自衛隊幹部候補生学校となっている。この海軍兵学校の中に参考館があり見学できる。入る門には「裏門」とかかれている。表門はない。表門は世界に繋がる海なのである。


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