ファインワイン【宮武酒店ネットウェーブ】
 シャトー・コス・デストゥルネル (メドック地区サンテステフ村・第ニ級)
Chateau Cos d’Estournel http://www.cosestournel.com/
東洋風パコダをデザインした異国情緒あふれる建物を持つシャトー
 ラベルに描かれる東洋風のシャトーで、98年までの所有者であったブリュノ・プラッツ氏もここに暮らしていました。名醸シャトーといえどもオーナーがシャトーに住まうことは珍しいですが、彼は畑つくりからワインの醸造に至るすべての工程を自分自身で管理し、常に期待を裏切らないワインを造ってきました。現在、第二級といえども第一級に勝るとも劣らないシャトーです。

ヴィンテージ
GRAND VIN
2005
2003
2002
2000

1999
1997
1995
1993

1990
1988
1986
1982

Second Vin
2003
2000
1999
ロバート・パーカーJr.「ボルドー第3版」より
 ブリュノ・プラッツの心のこもった指導のもとで、コス・デストゥルネル(驚いたことに、コスはsを「ス」と発音するのだ)はサン=テステフのなかでは最高の評価を得るまでになった。1982年以降、ここのワインは次から次へと当たりが続いており、ほとんどのヴィンテージで、メドックで最上のワインを生産するのではないかと期待できる。このシャトーは東洋風のパゴダのような外観で、ポイヤックとの村境のすぐ北、その著名な隣人ラフィット=ロートシルトを見下ろす丘の背にある。メドックものにしては珍しく、コスはブレンドに使うメルロの比率が高い(40%)ことと、新樽を使う比率が高い(60%〜100%)ことで他と一線を画している。このメルロの比率はオー=メドックでは最も高い部類に入り、コス・デストゥルネルの最近のヴィンテージに目立つ、肉付きのよい、豊かな舌触りという個性を生み出している。

 経営者であり所有者でもあるブリュノ・プラッツは、新しいワイン技術を取り入れることに関しては前衛的だ。このシャトーは、ボルドーのメジャーなシャトーのなかでは数少ない、樽熟成の前と瓶詰め前の2度濾過(ろか)処理することを金科玉条としているシャトーのひとつである。ただし、プラッツは考え直そうとしているのかもしれない。1989年の瓶詰めの前には2度目の濾過処理を省略する決定をしている。その成果はおのずと明らかである。1950年代、1960年代とモンローズの後塵を拝してきたコス・デストゥルネルは、1980年代に入ってボルドーで最も人気の高いワインのひとつとなったのである。コス・デストゥルネルは、たとえば1993年、1992年、1991年といった難のあるヴィンテージで特に成功してきたことにも注目しておきたい。

平均年間生産量:30万本
畑 面積:64ha、平均樹齢:35年、密植度:9000本/ha、平均産出量(過去5年間):50hl/ha
育て方:ブドウは手摘みで、ワインづくりは伝統的な手法。発酵は約3週間。ワインをオーク樽に移すのは発酵槽でマロラクティック発酵が完了した後。1997年、プラッツ氏は初めてマロラクティック発酵を100%、樽としては小ぶりのオーク樽で行うことを決定した。ヴィンテージによって、新樽の比率は60%から100%の間で変化する。清澄処理も濾過処理も行われる。
ブレンド比率:カベルネ・ソーヴィニョン60%、メルロー40%


◆◇◆GRAND VIN◆◇◆
グラン・ヴァン

Chateau Cos d’Estournel (税込み価格)
2005 シャトー・コス・デストゥルネル 33.400円
[赤・フルボディ]
通常よりカベルネ・ソーヴィニヨンの割合が78%と多く、メルロ19%、カベルネ・フラン3%のブレンド。深い紫色で、クレーム・ド・カシス、リコリス、グリル、スパイス、ヒマラヤ杉などのゴージャスなブーケが広がる。ミディアムからフルボディ、パワフル、リッチ、深みがあり、甘さと豊富なタンニンがフィニッシュに感じられる。あと8〜10年で飲めるようになる。
飲み頃予想:2015〜2035年 パーカーポイント98

カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、カベルネ・フラン

Chateau Cos d’Estournel (税込み価格)
2003 シャトー・コス・デストゥルネル 28.700円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ブルドー第4版」より
 2000年のヴィンテージ以降、コス・デストゥルネルの品質は傑出したオーナーのミシェル・レビエと、ジャン=ギョーム・プラッツが主導する才能豊かな醸造チームのもとで上昇を続けている。2003年は、この崇め奉られたシャトーがこれまでに生産した最も偉大な作品の1つとなっている。1万5000ケースのキュヴェのブレンド比率は、カベルネ・ソーヴィニョン70%(異例な高さ)、メルロ27%、プティ・ヴェルド2%、カベルネ・フラン1%で、pHは3.72、アルコール度数は13.5%、しっかりとしていながらも並はずれてエレガントなクラレットである。ぶどうの過熟感(プルーンや鞍革など)や異国情緒はほのかにも感じられず、古典的なブラックカラント、溶けた甘草、ブラックベリー、燻煙、スパイスの趣が感じられるもにである。このキュヴェになったのは収穫の70%だが、収量は30hl/haという低さだった。万事が適切に行われたようで、収穫もブドウが十分に熟すまで待っている(メルロの収穫は9月12〜14日、カベルネ・フランとカベルネ・ソーヴィニョンは9月18〜25日だった)。2003年の最高の北メドックにつきものの厚みやとろみだけでなく、特筆に値する鮮明感やエレガンスがある。私がこれまでに試飲した若いコス・では最も印象的なものなのである。ただし、タンニンも強いので忍耐が必要となるはずだ。ブラヴォー!
飲み頃予想:2012〜2030年 パーカーポイント95〜98

カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、カベルネ・フラン

Chateau Cos d’Estournel (税込み価格)
2002 シャトー・コス・デストゥルネル 18.800円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ブルドー第4版」より
 このヴィンテージとしては輝かしい作品である2002年のコス・デストゥルネルは、カベルネ・ソーヴィニョン58%、メルロ38%、カベルネ・フラン3%、プティ・ヴェルド1%というブレンド比率で、32hl/haという低収量でつくられた。ボルドーのエレガンスと驚くほどの力強さが和合したらこうなるという傑出した例でありながら、決して度を超えてはいない。香りは複雑で、燻煙や甘草、レッドカラントやブラックカラント、ヴァニラ、スパイス箱、アジアのスパイスの香りを思わせる。ミディアムボディで、純粋さとエレガンスは偉大、口当たりと舌触りは卓越しており、長く、リッチなフィニッシュ。巨大な超大作ではないが、管理人のジャン=ギョーム・プラッツが畑の潜在能力を十分に活用したのは明らかだし、同業者の一部のように度を超すこともなかった。
飲み頃予想:2008〜2022年 パーカーポイント92〜94+

カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、カベルネ・フラン

Chateau Cos d’Estournel (税込み価格)
2000 シャトー・コス・デストゥルネル 26.000円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ブルドー第4版」より
 このワインはエルヴァージュの間に重みを身につけ、中間部の肉付きが増した。また、2001年3月の最初の試飲で感じた微妙な草っぽい趣も投げ捨てている。ブレンド比率はカベルネ・ソーヴィニョン65%、メルロ33%、カベルネ・フラン2%で、インクのようなルビー/紫色をしており、甘美な芳香はブラックベリー、カシス、甘草、スパイス、香ばしいオークを思わせる。ミディアムからフルボディで、美しい舌触りで、中間部には凝縮感があり、タンニンは甘く、余韻の長い、エレガントな、品のよいフィニッシュ。
飲み頃予想:2006〜2025年 パーカーポイント90+

カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、カベルネ・フラン

Chateau Cos d’Estournel (税込み価格)
1999 シャトー・コス・デストゥルネル 6.825円
[赤・フルボディ]
過去1年で、肉づきがよくなった。深みのあるルビー/紫色をした、優良な労作で、1998年ものよりタンニンが甘い。葉巻入れ、ブラックカラント、チェリー、プラムを連想させる古典的なアロマが感じられる。中量級で、優美で、昨年より中間部が見られるようになっているほか、スタイリッシュな、絹のようなワインで、出荷時には美味しいものとなっているはずだ。
飲み頃予想:現在〜2012年 パーカーポイント87〜88

カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー

Chateau Cos d’Estournel (税込み価格)
1997 シャトー・コス・デストゥルネル 11.000円
[赤・フルボディ]
非常に濃い紫色をした1997年のコス・デストゥルネルには、熟したブラックカラントの果実、プロヴァンスのオリーブ、燻したハーブ、トースト、甘草といったゴージャスなほど甘いノーズがある。豊かで力強く、また、エレガントでスタイリッシュでもあるこのワインは、何層もの果実味とグリセリンだけでなく、肥えた感じもたっぷりとある。チャーミングな感じが強く、上品だが印象的なほどメリハリのあるこのコスは、酸度が低く、タンニンが甘いので、若いうちでもおいしいはずだ。
飲み頃予想:2000年〜2016年 最終試飲月:98年3月 パーカーポイント90〜91
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー

Chateau Cos d’Estournel (税込み価格)
1995 シャトー・コス・デストゥルネル 27.000円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ブルドー第4版」より
 破格の強さと近づきやすさを持ったワイン。1995年のコス・デストゥルネルは、筋肉質で内向的な1996年よりセクシーで享楽的である。豪勢で、前面に出る香りもある(大量の黒系果実に混ざり合った香ばしい香りや山ほどのスパイスを思わせる)。この、すごいコスは、強さにあふれ、フルボディで、新樽にうまく包まれた何層ものジャムにでもしたかのような果実味がある。酸が弱く、タンニンも甘いため、20〜30年は熟成するはずであるが、若いうちから飲むのを我慢するのが難しいものになるであろう。
飲み頃予想:現在〜2025年 最終試飲月:2002年12月 パーカーポイント95
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー

Chateau Cos d’Estournel (税込み価格)
1993 シャトー・コス・デストゥルネル 10.920円

Chateau Cos d’Estournel (税込み価格)
1990 シャトー・コス・デストゥルネル 39.000円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ブルドー第4版」より
 1990年は、豪勢なメルロー(ブレンドの40%ほどを占める)にジャムにしたようなカベルネ・ソーヴィニョンが混じって派手やかに感じられることから一貫して飲み手を魅了してきた。超凝縮したワインで、ローストしたハーブや、甘い、ジャムにしたような黒系果実の香りのするノーズには、豪勢で汁気の多い甘草や、スパイス箱、西洋杉が溶け込んでいる。この純粋で、フルボディの凝縮したワインは、飲み頃の高原部に入っている。開放的で、愛想がよく、飲まずにいられない。
飲み頃予想:現在〜2015年 最終試飲月:2001年12月 パーカーポイント95
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー

Chateau Cos d’Estournel (税込み価格)
1988 シャトー・コス・デストゥルネル 25.000円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ブルドー第4版」より
 1988年にはエキゾチックなアジアのスパイス、西洋杉、紅茶、黒系果実を思わせる好奇心を刺激するブーケがある。若いうちはタニックだったが、やわらかくなって、以前より魅力や訴求力が出てきている。いまだに深みのあるルビー/紫色をしているが、縁にはピンク/琥珀色も見られる。ミディアムボディで、心持ち生硬なワインだが、カシスの果実味は良好で、秀逸な純粋さ、そしてエレガントで古典的なスタイルを持っている。
飲み頃予想:現在〜2012年 最終試飲月:2000年3月 パーカーポイント87
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー

Chateau Cos d’Estournel (税込み価格)
1986 シャトー・コス・デストゥルネル 28.500円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ブルドー第4版」より
 1986年はエキス分に富んだワインである。黒/ルビー色をしており(縁にはいくらかピンク色も見えている)、香ばしい、スモーキーな趣がたっぷりのブーケは、熟したプラム、甘草、ブラックカラントを思わせる。氷河のようにゆっくりとしたペースで成長しており、重々しい、巨大な、ブドウの完熟感のある、極めて凝縮した風味には印象的な深みやコクも見られる。力強さ、重み、タンニンを持った、長期熟成向きのワインだ。
飲み頃予想:2004年〜2020年 最終試飲月:2000年2月 パーカーポイント93+
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー

Chateau Cos d’Estournel (税込み価格)
1982 シャトー・コス・デストゥルネル 77.500円
[赤・フルボディ]
ロバート・パーカーJr.「ブルドー第4版」より
 多くの1982年と同じく、コス・デストゥルネルも若いうちは愛想がよく、豪勢で、飲みやすいものだったが、例外的に厚みがあり、超凝縮した、リッチな、力強いワインとなっている。熟成の兆しの見られない、光を通さないほど濃い暗いルビー/紫色をしており、タンニンは感じられるが、このすばらしい中核部には甘い、ジャムにでもしたかのようなブラックカラントやブラックチェリーの果実味も見られる。相当なグリセリンやボディのある、若々しい途方もなく将来有望なワアインだ。飲み頃の高原部に入ったが、少なくとも15年の寿命は残っている。
飲み頃予想:現在〜2018年 最終試飲月:2002年9月 パーカーポイント96
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー


◆◇◆Second Vin◆◇◆
セカンド・ワイン

Les Pagodes de Cos (税込み価格)
2003 レ・パゴド・ド・コス 5.500円

Les Pagodes de Cos (税込み価格)
2000 レ・パゴド・ド・コス 3.675円
[赤・フルボディ]
※※※
セカンドワインながら、パーカーポイント89

Les Pagodes de Cos (税込み価格)
1999 レ・パゴド・ド・コス 3.129円

グレ グレ
シャトー・コス・デストゥルネルからの新しいスタイルのボルドーワイン

          

ワイントップページ
宮武酒店 ML.Miyatake Netwave
〒760-0067 香川県高松市松福町2丁目8-9 tel087(821)0876 fax087(823)1323
Copyright 2000 ML.Miyatake all rights reserved