裕生と大阪へ1泊2日!


 萌えるような深緑、明るい初夏の日差しのなかを
特急南風6号は、気持ち良く走ります。
ゴールデンウイークの後半の3連休初日の割には
そんなに混んでもなく、快適な列車の旅が始まりました。
気持がいい!

 瀬戸大橋にかかると瀬戸内海特有の靄がかかり
遠くは、かすんでいました。
う〜ん瀬戸内の春だな!

 朝から裕生は、母親に盛んに何か話しかけています。
やはり、生活が変わり少し不安定な状態のように見えました。
こうなると、母親に集中し、情けないかな、父親が
話しに割り込もうとしても受け付けません。
どうも、ストレスがたまっているような感じがして...
いつも独り言を言っているし、手のひらがヒラヒラ....
後半、この心配が的中したのですが......

 新大阪に着いて梅田までJR、地下鉄で難波へ
そこから近鉄の各駅停車で40分
さらに、瓢箪山駅からタクシーでやっとお姉ちゃんのところへ到着。

 20数年前の自分のボロアパートと比較してびっくり!
綺麗なワンルームマンション
自分の時と比べる方がおかしいのでしょうが
お父さんが住みたくなりました。

 まづは、買ってきたお弁当で腹拵え、
さきに通販で送ってあったMac....Performer5280と
HPのDeskwriterをセッティング....
といっても初心者向けですでにインストール済み
ケーブルでつないでスイッチを入れるだけでしたが

 その間、ケーキを食べたりで3時間
そろそろ裕生も飽きてきて靴下をはき
自分のリュックを背負って「おばあちゃんの所へ行くよ!行くよ!」
じゃあ、そろそろ行くかと.....

 近くのバス停まで歩く間、周りは何と豪邸ばかり
私は、思わず娘に「これみんな普通の人の家か?」と
聞いてしまいました。
すると、娘も「うん、来た友達がみんなそう言うよ!」
私ら庶民には縁のないお屋敷ばかりで....
田舎者丸出しでキョロキョロでした。

 裕生は、おばあちゃんの家へ行く間、何回も乗り換えるのに
ひとりでどんどん先へ、電車内では落ち着きがなく
両方の入り口のとこで立ってあっちへ行ったりこっちへ行ったり 
ドアに貼ってある指詰め注意!のシールを指先でコンコン!
さらに、一駅ごとに「降りるよ!降りるよ!」
大きな身体で目だってしまい、他の人の視線に私たちは、
どうも居心地の悪い思いでした。
午後8時過ぎやっとおばあちゃんの所へ着き
一日目の予定終了です。

 次の日の朝、5時ごろからテレビをつけて
ひとりでパンを焼いてムシャムシャ.....
寄宿舎でも5時ごろから起きて窓を開けて
一人座っているそうで同室の子供達は、迷惑だろうな〜

 母親の「いっしょに買い物に連れていくの?」
私、「裕生のズボンも買うのだったら合わさないかんだろ!」
何しろ先日の身体測定で身長163.5cm体重83kgウエスト90?
合うズボンがなかなか見つからずいつもゴム入りの半ズボン
ただひとつのジーンズも履くのに一苦労状態で
なんとか2本ぐらい欲しいと思い
4人で阪神電車で梅田へ。

 ところが阪神タイガースの調子のよさもあって
阪神梅田駅は物凄い人、人..何かいやな感じ
そんな中を裕生は、一人でどんどん歩いていく...何処へ行くのか
必至で裕生を何度も呼び止めて方向修正しているうちに
とうとう、久しぶりに裕生が切れてしまいました!あ〜あ
梅田の地下街のそれも阪急電車の方から人が流れてくる
特に混雑するところで「お買い物は、いらんの!いらんの!」
そこら中に響き渡る大きな声...こういうときの声は特に大きい..

 ここで、思いだす(以前にも同じところで同じような事があったと)
この辺の騒音になにか辛抱できないものを感じるのかもしれません。
以前は、親も恥ずかしさのあまりいっしょに切れていたのですが、
ここで、諦めてすぐ方向転換、おばあちゃんの家の近くのジャスコで 
買うことにして引き返しました。 
そこのジーンズショップでLLサイズに合わそうとしましたが
まだ、機嫌が直っておらず「いやいの!いやいの!」....いやです!と言う意味
私も諦めかけましたが何とかなだめすかして裕生もその気になったのか
2本のジーンズを試着して裾を合わせることができました。
以前なら町中での大声で二人とも舞い上がってしまっていたのですが
われわれも少しは成長したなと...自分で言うとったら世話ない...
それにしても、最近、あんなに怒ったことはなかったのに
環境が変わって不安定なことと、都会の雑踏の騒音に
耐えられなかったのかな?と判断しました。
お姉ちゃんの買い物も済ませて予定終了!
母親の妹夫婦に車で新大阪まで送ってもらいました。
車から降りるとあっという間に裕生はエスカレーターを上がり
先の方へ、しかし、よく見ているとある程度行ったとことで
立ち止りこちらを見ています。怒っていても少しは、考えながら
行動しているようです。
...親や他の人の反応を見ているようなところもあるようです。
新幹線に乗り込み我が池田町へ....やれやれ... 
結構、密度の濃い1泊2日でした。
  




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