作業意欲について..大切なのは..?



 先日、養護学校で進路担当の先生、担任、副担任の先生を
交えて裕生の進路についてお話しをする機会を持つことができました。

進路担当の先生の裕生を見ての印象は、卒業時に就労できる可能性は、 50%ということでした。
正直、私どもは、卒業時の就労は、とても無理ではないかと
思っておりましたので意外な感じを受けました。

「一年の段階で今の状態であればもっとのびるのではないか?」
と言うことでした。

これからの課題は、「作業意欲」をもっとつけるように
家庭でも努力して欲しいということでした。

「家庭でもいろいろやってみます!」と答えたものの
裕生にとって心地好くない労働というものを強制する
ことは、我々のもっとも避けたいところであることを
常々話し合っていたのですから...

改めて、裕生にとって興味の持てる、集中できる
ものを就労、社会参加へつなげて行ってやりたいという
我々の気持を再確認する機会になったようです。

もちろん先生も裕生の興味のないことは、「強制するのは
控えましょう!」ということである程度の線は、
見えているように思えるのですが ...

「作業意欲」と言う言葉は、自閉症児のもっとも
難しいハードルであって馴染みにくいところではないかと
思うのです。
彼らにハードルを無理矢理越えさせるのではなく
障害と言うハードルをもっともっと低くする努力を
われわれは、社会全体で実現していかなければならないのです。

彼らの興味の持てること、心地好く集中できる事に
社会で存在を認識される、仕事と言えるものを
近づけていくことが裕生達にとって自然な
望ましい社会参加につながるのではないかと
思うのです。

彼らは、何事も時間がかかるのです。
6.3.3の教育制度のなかで無理矢理、結果を出すことは、
社会、行政の御都合主義であり、
もっと先の目標を必要とする子供達にも
18才以降のサポートを充実させて欲しいし
そのための要求を出していかなければ
彼らの住みよい未来は、遠いものになってしまうのでは
ないでしょうか。

今、考え、やらなければならない事と、
彼らをとりまく社会のシステムを変えていく、
という谷間で難しい選択を迫られている
私たちと同じ考えの親御さんもたくさんいらっしゃることでしょう。

忘れてはならないこと、それは、
われわれ親、家族、それをとりまく社会、学校のためでなく
彼等本人にとって一番大切なものを常に考えていくことなのです。

彼らにとって真の住みよい社会の実現へ!
諦めないで!





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