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仲田さんからのレポート(7月14日現在)
異常に寒い冬の後、異常に暑い春がやってきたという幹事でした。ボージョレ地方はあまり雪が降らない地域ですが、今年は雪が降った日の合計が60日に達し、気温はマイナス12度まで下がりました。(ブルゴーニュも本当に寒かったです!)
3月に入ると一転して信じられないような高温となり、また、雨もほとんど降らず、非常に熱く乾燥した気候が5月末まで続きました。(4月は過去最高気温を更新しました)。このため5月10日ごろには早くも開花がはじまりました。6月に入り、気温は例年通りに戻りました。しかし、雨は中旬から後半にかけて少し降っただけでした。7月は、朝は10度前後、日中は30〜35度前後と、昼夜の温度差が例年になく大きい気候が続いています。相変わらず雨は少なく、乾燥しています。
したがって今年は水不足の年であり、若木のぶどうの生育に問題が生じています。この影響で、このまま雨が降らなければ、収穫量は例年の15〜20%ダウンと見込まれています。友人の栽培家の中にも深刻な生育不良に悩んでいるところも多く、誰もが雨を望んでいる状況です。(そんな友人達には本当に申し訳ないのですが・・・)、私の契約畑のぶどうは、すべて樹齢70年以上のヴィエイユ・ヴィーニュです。土中に深く伸びた根が地下の水分を吸い上げるため、水不足の影響は全く受けておりません。また極めて乾燥しているため、(毎年本当に悩まされる)ミルデューなどの病害がまったくないのも、今年の大きな特徴です。私の契約畑では、毎年、ミルランダージュによる小粒の凝縮したぶどうができることが多いのですが、今年も大部分がミルランダージュとなったことに加えて、高温と乾燥のおかげで、例年以上に皮がぶ厚くなっています。現時点では、私の契約畑のぶどう樹、ぶどうの状態は完璧に近く、このままいけば、私の中では、2005年以上の良い出来になると確信しています。
収穫開始予定日は8月20日頃とされていますが、私は、転機予報とにらめっこしながらですが、できれば9月初頭まで待って、ぶどうをぎりぎりまで完熟させたいと思っています。「ガメイは、完熟が命」ですので。
2011年7月14日
メゾン・ルー・デュモン
仲田晃司
(追記:仲田さんがこのレポートを送ってくれた翌日の15日から、待望の雨が降り始めたそうです!)
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