前日、無事に挨拶を済ませた森くんの、ついに今日はデビュー戦。ウキウキ、ドキドキと川口に向かう私たちは、途中でスポーツ紙を買い込んだ。はっ!しまったでも買ったのは、早騎さん!分かれる前に内容をもうちょっとチェックしておくべきであった!写真も結構載っててよかったじょ!
約束から遅れる事数分。私たちは10時2分に川口駅に到着。Major通信東京支局のいわしくんと合流、ここからタクシーで川口オートに向かう!
…なんじゃあこの列は…。
昨日と同じく新聞買って、100円払って、中に入った私たちは、目を点にした。10時半やぞ、10時半!まだ第1レースが始まるより前!昨日は、第6、第7レースとか、昼過ぎの時間で、あれだけすいてたんやぞ!あ、ちなみに、スポーツ新聞による、昨日の森くんファンの数は600だそうだ(1000という説もあり)
まぁ、いるわ、いるわ!わんさか!なんか長蛇の列までが!
お、恐るべし、森効果…!
ところで。
今日は、『先入観』というものについて、考えてみたい。であるからして、まずは、今日行われた、客観的な事実を順を追ってご紹介しよう。
「12級ハンデ3100m(6周)」発走11時40分
ハンデ | ||||
1枠1番白 | レグルス3 | 一級 | 松田道男(166cm64kg,三重47) | 60 |
2枠2番黒 | S・サムライ | 一級 | 中村浩章(165cm60kg、群馬28) | 70 |
3枠3番赤 | エンジェル | 二級 | 森且行(176cm58kg、東京23) | 0 |
4枠4番青 | アルマーニMK | 一級 | 数田雅路(170cm62kg、千葉45) | 70 |
5枠5番黄 | デカンタ | 一級 | 八木橋広(170cm66kg、埼玉45) | 50 |
5枠6番黄 | V・ノゾミ | 一級 | 柴田幸治(165cm58kg、福岡47) | 40 |
6枠7番緑 | ハーモテック | 一級 | 島崎晃(167cm60kg、埼玉36) | 50 |
6枠8番緑 | ウィン | 一級 | 常田正勝(172cm75kg東京46) | 30 |
番号というのは、その人の番号だが、枠というのは、一人で入るとは限らないものである。1番から4番までの人は、一人、一枠だが、5,6番は二人で5枠。7・8番は二人で6枠。車券は、番号ではなく、枠で買う。6枠単勝、という車券を買った場合は、ハーモテックがきても、ウィンがきてもOK。
また、ハンデというのは、これは単位はm、距離のハンデである。ハンデ70mの人は、3170m走らされる。スタート位置がハンデ0の人よりも、70m後になるわけだ。なお、前日に仕入れた知識によると、10mが1秒と換算されるらしい。つまり70mハンデがある人は、ハンデ0の人よりも7秒早くないと追い抜けない。
色が書いてあるが、これはユニフォームの色。今日の森くんは、真っ赤である。
という訳で、無事、森くんはトップを取った!
さて、ここで、予告通り先入観について語りたいと思う。
このレース結果を見て、どういう感想をお持ちだろうか。事実は「森くんがデビュー戦で勝った」これである。
ところが、もし。レース前に、このような事を聞かされたら、と想像してみていただきたい。
『8番の常田は、森の師匠の広瀬のグループだから、2番手でスタートした後、後続を押さえるだろう』
これは、私たちが、某週刊誌のおっちゃんからレース前に聞かされた言葉である。にゃにお?と首を傾げるような気持ちにはなるまいか。これを先に聞いていたら、森くんが勝った、ということを素直に喜べなくなるような気にもなる。
しかし。
森くんは、前日の挨拶で、『すぐに結果が出せるかどうか解りませんが、長い目で見て応援よろしくお願いします』と言っている。確かに、今日のレースは、新人としては破格の舞台を用意してもらってるかもしれない。森くんの同期は、ほとんどが8番で、単枠で走っているのは、出世頭と呼ばれる若井友和くらい(今日は8番)。コーナーで随分膨らんでいて、そ、それ…!抜かれるってっ!とヒヤヒヤもさせられた。タイムも、試走より6秒ほど遅い。
それでも、森くんは「勝った」のだ。
今日から、やっと、やっとスタートした森くんは、デビュー戦を勝利で飾った。それは、余計にプレッシャーになるだろう。まぐれだったんじゃないのだの、それこそデキレースだったんじゃないかだの、今度色々なことを言われる事があるかもしれない。けれど、誰も森くんに負けてあげる義理なぞない。どんなに有利な舞台を用意されたとしても、実際に走ったら、何があるか解らないのが、勝負の世界である。
これからの森くんを、ずっと見守って応援していきたい(何せ64歳でも現役だ)。いつの日か、どんな不利な舞台であっても勝てるように。勝てるのは当たり前、トップハンデを背負い、それでも、最後尾からトップに立ち、もろ手を挙げて喜べるような勝ち方をしてくれるように。
陳腐な言い方だが、川口に、今日降り立った天使は、長い足をきちんと地面につけて、長い道を歩き出した。勝利で飾ったデビュー戦が、将来、オートのスーパースターになった森くんの、伝説になればいいと心から願う次第である。
…疲れるわ、こんな文章!
後は、まとめてコネタご紹介!
なにわともあれ、無事にレース終了!明後日のがんばれよ、モリカツゥ!
川口オートへの道!が