WRC (WORLD RALLY CHAMPIONSHIP)News
2000年10戦から14戦まで
CYPRUS/CORSICA/SANREMO/AUSTRALIA/GREAT BRITAIN
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■ RALLY of Great Britain 情報(00.11.27 0:11 AM)
Result Event timetable Entry list
2000WRCRound14 56th Rally of GreatBritain
2000年11月26日
2000WRC Round14第56回 グレートブリテン・ラリー
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2000年11月26日 イギリス 15-17 84.19km
コースコンディション 気温 天候 LEG3総走行距離
マッディ 9-13℃ 晴れ 430.74km
R・バーンズがこのタイトルを獲得する為には優勝し、M・グロンホルム(Peugeot)の順位次第という苦しい状況だ。LEG2を終え総合首位のR.バーンズはこの日も攻めのラリーを展開した。最初のSS15ではステージトップタイム。SS16でもの総合2位のM・グロンホルムとの差を広げ、そのまま最終SS17のTVステージ見事に走りきり,2位に1分5秒余りの差をつけての総合優勝を飾った。これでR・バーンズは1998年からグレートブリテンラリー3連覇、今シーズン4勝目を飾った。
J・カンクネンはC.サインツ(Ford)、T.マキネン(Mitsubishi)を何とか捕らえようと今日も必死に走ったが、大きくタイムを延ばす事が出来ず、総合5位に終わった。しかしドライビングを見る限り「J.カンクネン」は、まだそこにいた。
P・ソルバーグは昨日まで各ステージでコンスタントに上位のタイムを出し、2つのステージトップタイムを出すなど、潜在能力の高さを証明したが、最終日SS16でコースオフ、リタイアとなってしまった。来シーズン、多いに期待できる。
総合2位はタイトル争いを繰り広げたM.グロンホルム(Peugeot)が入り、初のドライバーズタイトルを獲得した。3位には後半戦ようやく調子を上げてきたT・マキネン(Mitsubishi)、4位にC・サインツ(Ford)が入り今シーズン激しいタイトル争いを繰り広げてきたドライバー達が、最終戦でも激しく争った。
マニファクチャラ−ズタイトルは既にオーストラリア戦でタイトル獲得を決めているプジョーが、今回7ポイントを獲得し111ポイントと伸ばした。スバルは12ポイント獲得し88ポイントで3位。
ドライバーズタイトルはR・バーンズが今シーズン4勝目をあげ60ポイント、同じく4勝をしているM.グロンホルムが2位に入り6ポイントを獲得、65ポイントとし初タイトルを獲得した。3位には46ポイントのC.サインツ、4位にはC・マクレ−(Ford)とフォード勢が入り、J・カンクネンは8位(20ポイント)で2000年シリーズで終了した。
チームは休むことなくこの後すぐにテストに入り、1月の第1戦モンテカルロを臨む。ドライバーを含めた2001年体制は近日中に発表致します。
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2000年11月25日
2000WRC Round14第56回 グレートブリテン・ラリー
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2000年11月25日 イギリス 9-14 166.42km
コースコンディション 気温 天候 LEG2総走行距離
マッディ 7‐11℃ 雨一時曇り 476.67km
R・バーンズは初日にトラブルに見舞われ58.3秒差の総合5位と苦しいスタートとなったが、最初のSS9でステージトップタイムをマークし順調なスタートを切った。SS11を終え総合で3位(56.2秒差)、SS12でここまで首位のC・マクレ−(Ford)がスタートしてから4キロの地点でロールしフロントサスを損傷、リタイアとなった。R・バーンズはここでもトップタイム。総合トップのM・グロンホルム(Peugeot)に3.0秒差の2位と猛追し、SS13、14でもトップタイムをマーク、逆転総合首位にたった。
J・カンクネンはこのラリー最多優勝者らしいベテランの走りを見せるものの、路面が予想以上にスリッピィーなために、堅実な走りに徹した為、順位を大幅に上げることは出来きず、2日目を総合5位で終えた。
P・ソルバーグは昨日、SS3のスピンでのタイムロス以外は常に上位のタイムを出していただけに悔やまれる。18番手からのスタートだったが、攻めのラリーを展開して序盤で15位まで順位をあげ、更に後半はステージ2番手タイムを出すなどし結果、総合13位で終えた。
新井敏弘は初日、マシンのセットアップに苦しみ、思うように攻める事が出来なかった。この日もマシンの挙動が安定せずサービスで調整を試みるが、ベストのセッティングを探す事が出来なかった。SS13ではターボにトラブルが発生しエンジンが止まってしまい、そのままリタイアとなった。
R・バーンズとタイトル争いを繰り広げているM・グロンホルムは終始好調な走りで総合2位に、3位にはC・サインツ(Ford)が、4位にはT・マキネン(Mitsubishi)が続いた。
最終日、LEG3は25キロ以上のステージが3ヶ所。ここで今年の勝負の決着がつけられる事になる。
STI山田剛正「予想以上に滑りやすく、ぬかるんだコースで各ドライバーが苦しむ中、R・バーンズはよく頑張ってくれている。J・カンクネン、P・ソルバーグも健闘しているので明日はチームとして万全の体制で送り出し、出来る事なら有終の美を飾りたい。」
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2000WRCRound14 56th Rally of GreatBritain
2000年11月24日
2000WRC Round14第56回 グレートブリテン・ラリー
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2000年11月23,24日 イギリス 1-8 130.19km
コースコンディション 気温 天候 LEG1総走行距離
マッディ 4℃−9℃ 雨一時曇り 607.07km
23日(木)にカーディフ市内の特設会場で2台並走のスーパーSSが行われ、悪天候にもかかわらず大勢の観客が集まった。一夜明け24日にラリーは本格的にスタートした。ドライバーズチャンピオンを狙うR・バーンズはこの日最初のSS2でリアを石にヒットし、左リアサスを損傷してしまいトップから32.9秒差の21位と大きく出遅れてしまう。SS3、4をなんとか総合12位で走りきり、サービスに辿り着きサービスクルーの懸命な作業でSS5に向かうことが出来た。SS6ではステージトップタイムをマーク。SS7、8ではステージ2位のタイムで走り、トップのC.マクレー(Ford)から58.3秒差の総合5位で終え2日目以降に望みをつないだ。
J・カンクネンはここを得意とするラリーであるだけにR・バーンズのタイトル獲得の為にも上位を狙い臨んだ。SS1ではトップタイムをマークし順調なスタートを切ったが、SS4でコースオフ、大きくタイムロス。この時点で首位から40.5秒差の総合9位。後半は大きな問題もなく走りきり、初日を総合7位で終えた。
P・ソルバーグはSS2でトップタイムを叩き出し総合1位とするが、SS3でスピンをしてしまい、コースに復帰したものの3分以上ものタイムロスでこの時点で総合78位まで順位を落とすが、車にダメージがなかったためにその後のステージでは、10番手以内のタイムで総合順位を上げ、総合18位で初日を終えた。
新井敏弘はこれが規定の7戦目の出場となり「チームズカップ」タイトル獲得を決めた。今回はWRカーでの出場となり上位を狙ってのスタートとなったが、初日はタイムが思うように伸びずに総合21位で終える。
常に上位に位置したC・マクレ−(Ford)が初日トップ。注目のドライバーズポイントトップを行くM・グロンホルム(Peugeot)は、後半若干車にトラブルがあったものの、ステディな走りをみせ総合2位で終えた。3位にはC・サインツ(Ford)が入った。オーストラリアで悪夢の失格となったT・マキネン(Mitsubishi)は、この日後半調子をあげ4位につけている。R・バーンズがタイトルを獲るには優勝をしM・グロンホルムの順位次第(6位以下)と厳しい状況には変わりはないが、明日からの挽回を願う。
STI山田剛正「路面も非常に滑りやすいのでここは本当に何が起こるか分らないので諦めずに戦う作戦をとりたい」
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2000WRCRound14 56th Rally of GreatBritain
2000年11月21日
2000WRC Round14第56回 グレートブリテン・ラリー
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スバルワールドラリーチームは今回、R・バーンズ、J・カンクネン、P・ソルバーグの3台体制で望む。
前回のオーストラリアで今年のマニュファクチャラーズタイトルはプジョーに決定した。しかし、R・バーンズとM・グロンホルム(Peugeot)のドライバーズタイトル争いは、この最終戦での決着となる。現在ドライバーズランキング2位のR・バーンズとトップのM・グロンホルムとの差は9ポイント、今回R・バーンズが優勝し、M・グロンホルムが6位以下であればR・バーンズが逆転でドライバーズチャンピオンを獲得する。
この時期のイギリスは雨が多く、ウェールズの森に用意されたグラベルステージは極端に滑りやすくなる。毎年、この林道で多くのドライバーが涙をのんで来た。しかし、イギリス出身のR・バーンズにとってはこのラリーはホームイベントである。彼は昨年、一昨年と2年連続で優勝を飾っている。インプレッサもこのラリーでは過去4勝を挙げ、今回も優勝が大いに期待できる。また、J・カンクネンも3度の優勝経験があり、R・バーンズの援護射撃をするには力強い存在である。
またP・ソルバーグは前回のオーストラリアではリタイアしたものの、「インプレッサWRC」にも慣れ、確実にスピードをつけた事を実証した。このラリーでも多いに期待が持てる。
20世紀の最後を飾るこのラリーでR・バーンズに有終の美を飾ってもらいたい。
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■ RALLY AUSTRALIA 情報(00.11.14 10:30 PM)
Result Event timetable Entry list
【 三菱ランサー、事後車検で失格 】
FIA技術委員会はWRCオーストラリアラリー終了後の車検で、マールボロ三菱ラリーアートから出場の三菱ランサー(トミー・マキネン車)に装着されていたターボチャージャーがホモロゲーション(車両公認)を受けたものと異なると判断。大会審査委員会は同車両を失格とした。
グループA仕様車のベースとなる市販車のターボチャージャーは耐久性信頼性向上の為、水冷システムを採用しているが、グループA仕様車は短期間の使用と部品簡素化の為、規則上問題が無いと解釈し、水冷システムを取り外した。
問題となった部品は、競技車両規則の検討不足によるものであり、性能向上のための変更は一切しておらず、今回のミスは明らかにチームの認識不足によるものだった。
マールボロ三菱ラリーアートチームは失格の決定を受け、スポーツマンシップにのっとり、いかなるアピールもしないこととした。
2000WRCRound13 13th AustraliaRally
2000年11月12日
2000WRC Round13第13回 オーストラリア・ラリー
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2000年11月12日 オーストラリア 18-21 100.02km
コースコンディション 気温 天候 LEG3総走行距離
ドライ 23−30℃ 曇り 238.01km
R・バーンズは最終日を2.6秒差の2位スタートでSS18に向かったが、なんとタイヤがパンクをしてしまい慌てさせたが、レギュレーションにより「SSスタート前のパンクはノーペナルティで5分間の交換作業が出来る」と言うルールで交換する事が出来た。その間にT・マキネン(Mitsubishi)が先にスタートする措置がとられた為にR・バーンズは3番手スタートとなった。R・バーンズはロングステージ3本を攻めたが2番手スタートのT・マキネン(Mitsubishi)が果敢に攻めSS18、19とトップタイムをだし総合トップ。SS20では総合2位のM・グロンホルム(Peugeot)に0.9秒差まで詰め最終ステージに望みをつないだが、最終SSは2.73キロしかないTVステージ。結果、僅かに届かず8.2秒差の3位でフィニッシュした。
新井敏弘はタイヤのグリップ不足、消耗の早さに悩まされ続けたが、大きなトラブルもなく総合順位は15位、グループN2位の成績で終え、「スパイクスバルチーム」は最終戦を待たずにチームズカップタイトル獲得を決めた。
T・マキネン(Mitsubishi)が今シーズン開幕戦以来の優勝を飾った。2位にはランキングトップのM・グロンホルム(Peugeot)が入った。ワークス勢では5位にK・エリクソン(Hyundai)、7位にT・ガルデマイスター(SEAT)が入った。ドライバーズポイント争いはM・グロンホルム(Peugeot)が6ポイント獲得して1位、R・バーンズは7ポイント差の2位でタイトル争いは最終戦まで持ち越された。
マニファクチャラ−ポイントではプジョーが9ポイント獲得して99ポイントで1位、スバルは4ポイント獲得し、今回ノーポイントのフォードとの差を14ポイントとした。こちらも最終戦まで持ち越されることとなった。
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2000年11月11日
2000WRC Round13第13回 オーストラリア・ラリー
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2000年11月11日 オーストラリア 11-17 141.19km
コースコンディション 気温 天候 LEG2総走行距離
ドライ 20−30℃ 快晴 697.34km
ここのラリー特有の「ボールベアリング・砂利かき役」を嫌い各ドライバーはトップスタートを避けるようにコースの途中でスローダウンするなどして、翌日のスタート順を調整するなどの作戦もオーストラリアでは毎年行われてしまう事はあったが、C・サインツ(Ford)はタイムコントロールゾーンでの故意の停止は禁止されているにもかかわらず、SS9で行ったとして失格となった。
LEG1トップのJ・カンクネンはこの日最初のステージ、SS11では6番手タイムとやはり先頭スタートはきついのかと思われたが、このオーストラリアで4回優勝している経験を生かしベテランらしい走りでSS15を終え総合でトップから41.8秒差の4位につけていたが、明日のスタート順が決まるSS16でコーナーへの進入速度が速すぎてコースオフ、リタイアとなってしまった。
R・バーンズは4番手と絶好のポジションからのスタートとなったこの日、最初のSS11でステージトップタイムを叩き出し総合トップに踊り出た。その後SS13でもトップタイムを出しSS15を終えて総合でトップにいたが、SS16ではトップから40.8秒も遅れてしまった。結果的には総合順位でトップ、T・マキネン(Mitsubishi)に7.3秒差の3位と最終日勝負をかけるのには絶好のポジションとなった。
新井敏弘はタイヤの消耗が激しくこの日も思うように攻める事が出来ずに苦しんだ。「スリッピ−で昨日より難しい」と言いながらも大きなトラブルもなく終わってみれば総合16位、グループN2位と最終日に逆転優勝とチームズカップタイトル獲得に望みをつないだ。
T・マキネン(Mitsubishi)が前戦から調子を上げて来ているが、この日も上位のタイムを出し総合順位1位。シリーズをリードしているM・グロンホルム(Peugeot)が2位とシリーズを争うドライバーが上位に来ている。ワークス勢ではK・エリクソン(Hyundai)が総合5位、T・ガルデマイスター(SEAT)が6位と健闘している。マニファクチャラ−ズポイント争いもフォード勢がいなくなってしまった事でより一層タイトルの行方はわからなくなってきた。
明日、最終日はオーストラリアラリーの名物「ビックジャンプ」「川渡り」のステージ「ソティコ」が待ち構えている。
R・バーンズは明日の順位を考えれば結果的にはベストのポジションだと思う。新井選手はタイヤで苦しんでいるようだがこのまま行ってチームズカップ獲得を狙ってもらいたい」
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2000年11月9,10日
2000WRC Round13第13回 オーストラリア・ラリー
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2000年11月9,10日 オーストラリア 1-10 149,96km
コースコンディション 気温 天候 LEG1総走行距離
ドライ 17-27℃ 晴れ 347,88km
ドライバーズポイント首位奪回を狙うR・バーンズは初日、終始様子を見ながらの走りとなった。昨年優勝しているだけに余裕さえ感じられた。この日は大きなトラブルもなく翌日のスタート順を考えて作戦通り総合4位で終えた。
J・カンクネンはシェイクダウンから調子が良く、SS3ではステージトップタイムをマークするなど終始上位のタイムを出し、年齢を感じさせない走りで明日の「砂利かき」を覚悟で攻めて初日1位で終えた。
インプレッサで初のグラベル出場となるP・ソルバーグはなんとSS4、6でステージトップタイムを叩き出し潜在能力の高さをしめしSS7では総合で3位に浮上したがSS8でコースオフリタイアとなってしまった。
今回インプレッサの初ドライブとなるM・マーチンはSS2スタートしてまもなくトランスミッションにトラブルが発生して残念ながらSS2でリタイアとなってしまった。
昨年のグループNで優勝を飾っている新井敏弘選手は、今回はオールSTI製のグループNインプレッサで出場し、2連覇を狙いスタートした。ここのところWRカーに乗り続けているために最初はとまどっていたが徐々に慣れてきたが、後半はタイヤの磨耗が激しく攻めることが出来ずに総合19位、グループN3位で初日を終えた。
最終ステージはラングレーパークで行われ、この日も会場には二万人を越す観客がラリーを楽しんだ。
シリーズチャンピオンを争うドライバーでは、ここのところ調子を上げてきているT・マキネン(Mitsubishi)が3位。M・グロンホルム(Peugeot)が5位。55.4秒差の8位にC・サインツ(Ford)とここでも激しい争いが繰り広げられたが、ランキング3位のC・マクレ−(Ford)はSS6でエンジントラブルでリタイアとなってしまった。
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2000WRCRound13 13th AustraliaRally
2000年11月6日
2000WRC Round13第13回 オーストラリア・ラリー
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20世紀最後のシーズンもいよいよ大詰め、第13戦オーストラリアラリーが11月9日から4日間、西オーストラリア最大の都市パースを起点に行われる。
パチンコ玉の様な小石が路面を覆うオーストラリアラリーのステージは「ボールベアリング・ロード」と呼ばれこれまで名だたるドライバー達を苦しめてきた。特に先頭でのスタートは小石の影響を受けやすいため毎年、翌日のスタート順を巡り様々な戦略がとられる。
しかし、インプレッサWRCとピレリタイヤはこの「ボールベアリング・ロード」と非常に相性がよく、過去3勝を挙げている。昨年もR・バーンズが第2レグ以降トップを守り続け優勝を飾っている。
スバル・ワールドラリーチームは今回、そのR・バーンズと第10戦キプロス以来の出場となるベテラン、J・カンクネン、さらにM・マーチン、P・ソルバーグという豪華な顔ぶれである。
このオーストラリアラリーでまず話題となるのはパース市内の公園、ラングレーパークで行われるスーパーSS。毎年2万人もの観客が集まるこのスーパーSS、今年は9日の夜にまず行われ、その後10日、さらに11日の夜にも行われる。毎年、このスーパーSSでは翌日のスタート順を出来るだけ遅らせようと、フィニッシュ直前でスローダウンするドライバーが多い。この事態を避けるため主催者は今回、スーパーSSの前までの順位で翌日のスタート順を決めるという新たな方法を採用する。
第2レグのSS13には45キロというロングステージが待ち受けている。おそらく各ドライバーはここで勝負を賭けてくるだろう。
そして最終日には名物ステージが今年も用意されている。ビックジャンプと川渡りで有名なこのステージ、昨年までは「バニングス」と呼ばれていたが今年は「ソティコ」の名称で呼ばれる。
3年振りのタイトル奪回を狙うスバル・ワールドラリーチーム、さらに初のドライバーズタイトルを狙うR・バーンズにとっては負けられない一戦、第6戦アルゼンチンラリー以来の優勝を目指す。
チームズカップを狙う新井敏弘は今回、STIクラブから「グループNインプレッサ」で昨年に続きグループN2連覇を、そしてチームズカップもここで決めたい。
日付 LEG SS 時間 総走行距離
11/9(木) LEG1-1 SS1 18:30Start 4.68km
11/10(金) LEG1-2 SS2-10 9:00Start 343.20km
11/11(土) LEG2 SS11-17 6:00Start 697.34km
11/12(日) LEG3 SS18-21 5:45Start 238.01km
2000WRCRound13 13th AustraliaRally
2000年11月6日
2000WRC Round13第13回 オーストラリア・ラリー
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■ RALLY SANREMO 情報(00.10.23 4:51 AM)
Result Event timetable Entry list
2000WRC・Round12・SanremoRally
2000年10月22日
Round12 第42回サンレモラリー
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2000年10月22日 イタリア 16-17 40.74km
コースコンディション 気温 天候 LEG3総走行距離
ドライ 快晴 15-25℃ 172.95km
エース、R・バーンズがレグ2でリタイアしてしまったために、マニファクチャラーズポイント獲得にS・ジャン・ジョセフへの期待はより一層強いものとなった。スタート時に6位C・マクレ−(Ford)とは14秒差のため逆転のチャンスはあったが、最初のステージSS16で差を広げられてしまった。M、またそのステージでM・マーチン(Toyota)が観客2人を巻き添いにした事故を起こした。双方に大きな怪我は無かったが上位15台が走ったところでコースは閉鎖され16台目以降のドライバーには15位のタイムが与えられる措置がとられた。最終SS17ではC・マクレ−(Ford)が走行中、観客がコースに溢れてしまい安全を考慮しステージはキャンセルされ、ステージ5位のタイムが6台目以降のドライバーに与えられた。7番目スタートのS・ジャン・ジョセフはSS17を走行出来ず、総合7位で終えた。
P・ソルバーグは2日目、経験の少ないターマックでトップドライバーと同等のタイムを出し最終日を迎えたがSS16しか走ることが出来ずに総合順位9位で終えた。
G・パニッツィ(Peugeot)がツールドコルスに続き2連勝を飾った。2位にはF・デルクール(Peugeot)。ドライバーズポイントは4位に入ったM・グロンホルム(Peugeot)が3ポイント獲得し49ポイントとしシリーズをリードしている。ケガをおして出場のC・マクレ−(Ford)は1ポイント、C・サインツ(Ford)が2ポイント獲得した。これにより上位4名は6ポイント差とタイトル争いはいよいよ混沌としてきた。マニファクチャラーズポイントはプジョーが16ポイント獲得し90ポイントとしフォードを抜き1位に踊り出た。スバルは今回1ポイント獲得して3位。
残こすところ2戦。次戦はJ・カンクネンが出場しR・バーンズと共にシリーズ逆転を狙う。
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2000WRC・Round12・SanremoRally
2000年10月21日
Round12 第42回サンレモラリー
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2000年10月21日 イタリア 9-15 197.93km
コースコンディション 気温 天候 LEG2総走行距離
ドライ 15-25℃ 快晴 579.63km
この日も各ステージに大勢の熱狂的な観客が押し寄せコースを埋め尽くした。
初日を「納得の3位」でフィニッシュしたR・バーンズは最初のSS9でトップから4.2秒差の3番手タイムを出し順調なスタートを切ったが、SS10スタートして23キロのところでコースサイドの大きな石にぶつけてしまい冷却ファンを損傷してしまった。オーバーヒートをしながらもSS10を走り切りサービスで懸命の作業をしたが、惜しくもここでリタイアとなってしまった。コ・ドライバーのR・レイドによると大きな石の先は断崖絶壁だったので落ちなかった事が不幸中の幸いだったとコメントした。
初日9位のS・ジャン・ジョセフは一つでも上の順位を目指してスタートした。路面温度も上昇してピレリタイヤのマッチングも決まってきたSS11、12と連続ステージトップタイムを叩き出し、この時点で総合順位を7位まで上げた。それ以降もC・マクレ−(Ford)と競り合いを演じたが最終SSでミッショントラブルで大きくタイムロスをしてしまった。結果総合7位で2日目を終えた。
P・ソルバーグは、SS11ではトップから1.2秒差の5位、SS12では3.1秒差の4位と各ステージで健闘した。総合順位争いでは三菱のF・ロイクスと僅差の戦いをしたが、約10秒追いつかずに総合9位で2日目を終えた
2日目もG・パニッツィ(Peugeot)が1位、F・デルクール(Peugeot)が2位とプジョー勢がターマックでの速さを見せ付ける事となった。3位にはサンレモラリー3連覇を狙うT・マキネン(Mitsubishi)が上がってきた。SS12まで総合5位につけていたP・リアッティ(Ford)はSS12終了後エンジントラブルでリタイアとなった。ドライバーズポイントトップのM・グロンホルム(Peugeot)は4位とポイント獲得圏内にいる。フォード勢はC・サインツ(Ford)が5位、C・マクレ−(Ford)が6位と好位置につけ選手権争いは予断を許さない展開となりそうだ。
各ステージ観客が溢れだしスタートが40分前後遅れ、最終SS15は観客の整理がつかずに安全を考慮し主催者の判断でキャンセルされた。
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2000WRC・Round12SanremoRally
2000年10月20日
Round12 第42回サンレモラリー
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2000年10月20日 イタリア 1-8 144.12km
コースコンディション 気温 天候 LEG1総走行距離
ドライ 15-25℃ 晴れ 350.98km
主催者は熱狂的な大勢の観客を想定して渋滞の原因となる移動を最小限に押さえるべく初日は、2つのコースで8ステージ行い、サービスも1ヶ所で行うという非常にコンパクトなラリーとなった。
今回スバルワールドラリーチームはR・バーンズ、S・ジャン・ジョセフの2台をワークスエントリーし、P・ソルバーグに3台目のWRカーを与え、前戦で問題となったタイヤを中心に3台で前日まで充分にテストを行い万全の体制で初日を迎えた。
ドライバーズポイントで首位奪還を狙うR・バーンズは積極的にこの2日間テストを行い、ピレリが持ち込んだベストのタイヤを選択し、SS1でステージトップタイムを叩き出し順調なスタートを切った。それ以降も上位のタイムを出し、「明日雨さえ降らなければ」と笑顔で初日を3位で終えた。
昨年このラリーで7位のS・ジャン・ジョセフは前戦7位でマニファクチャラーズポイントを1ポイント獲得してチームに貢献したが今回はそれ以上に期待がかかる。SS4でトップ、G・パニッツィ(Peugeot)に3.0秒差の3位につけ、この時点で総合7位。それ以降もワークスドライバー、ターマックスペシャリスト達が好タイムを出す中、粘りの走りで総合9位で初日を終えた。
P・ソルバーグは、前戦ツールドコルスではインプレッサを初ドライブしたが、SS2でトランスミッショントラブルでリタイアとなってしまったが、それ以降長時間のテストを重ねての出場となった。大きなトラブルも無く初日を総合12位で終えた。
初日はツールドコルスで優勝を飾ったG・パニッツィ(Peugeot)が終始安定した走りで初日トップ立った。2位にはF・デルクール(Peugeot)と初日はプジョー勢の強さが目立った。ドライバーズポイントトップのM・グロンホルム(Peugeot)は6位。ケガをおして出場したC・マクレ−(Ford)は総合8位でフィニッシュした。2日目以降の争いが楽しみとなった。明日は予報では「曇り一時雨」の予報が出ているが、どのドライバーに微笑むのか?
STI山田剛正「スバルが苦手とするターマックでR・バーンズは頑張ってくれて予想以上のポジションで初日を走ってくれた。タイヤを含め問題は無いので明日以降も期待出来る」
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2000WRCRound12 42th SanremoRally
事前情報
2000年10月19日
Round12第42回 サンレモ・ラリー
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R・バーンズは現在ドライバーズポイントでトップのM.グロンホルム(Peugeot)から2ポイント差の2位、ここで一気に逆転を狙っている。
S・ジャン・ジョセフもワークスマシンでの出場が2度目となる。本人も語るように「前回の経験を生かし、今回は大いに期待して欲しい」
P.ソルバーグがツール・ド・コルスに続きエントリー。(ただしワークスエントリーではない)
サンレモラリーはツール・ド・コルスとやや似ているレイアウトだが、ここはコース幅が広く、ワインディングだ。しかもコース上には落ち葉や土埃などの障害物が多くドライバーを悩ませる。「イタリアンアルプスサーキット」になることは間違いない。
スバル・ワールドラリーチームはピレリとテストにテストを重ね、またタイヤのみならずサスペンションにも比重を置いたテストを重ね、万全の体制で挑む。
コースは非常にコンパクトとなり第1レグではメインステージを2ヶ所設け、同じコースを2往復し一つのSSで観客が数多くの走りを見ることが出来ると同時に、移動による渋滞を緩和するための措置である。
今回の最大のライバルは、ツール・ド・コルスで1-2フィニッシュを飾ったプジョー。しかしR・バーンズもターマックでの実力は第5戦スペインで実証済み。
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第42回ラリー・サンレモ/ラリー・ディタリア(10月20〜22日)
世界ラリー選手権のイタリアン・ラウンドは、魅力的なビーチリゾートであるサンレモから数km離れたリグリア山麓の過酷なアスファルトを舞台に繰り広げられる。今年のラリーは伝統と変化を織りまぜ従来とはかなり様相を変えるだろう。オーガナイザーはプラクティス(事前試走)を簡素化し、イタリア全土から集まってくる熱狂的な観客を想定して“レース・コースでのラリー”を考えている。非常にコンパクトなルートは、1日のうちに、ふたつの異なるステージとなる。そのルートはほとんどの部分で、午前中に一方向に向かい、午後に戻ってくるスタイルをとる。激しい戦いが繰り広げられる3日間、チームは一つのサービス・エリアをベースにそれぞれの戦略を立てていく。
マキネンは1998、99年のサンレモラリーで2連勝。前戦のコルシカではクラッシュに終わったものの、マキネンとしてはコルシカとは異なるイタリアの環境は、有利な部分があると判断している。ロイックスは第10戦のキプロスラリーで最高のパフォーマンスを披露していたにも関らず、コルシカではコースアウトしており、サンレモでその雪辱を果たす。
グループN部門では現在三菱車は、第1戦モンテカルロから11連勝中。注目のチャンピオン争いはマンフレッド・ストール(オーストリア)とグスタボ・トレレス(ウルグアイ)の2人が焦点となる。このイベントには、22人ものグループNドライバーがランサーエボリューションで参戦、地元のジャンルイジ・ガリと元ランチアのワークス・ドライバー、アレックス・フィオリオが最大の脅威となるだろう。ペルー人のローマン・フェレロとアルゼンチンのスター、クラウディオ・メンヅィ、ガブリエル・ポッゾ(ふたりとも今年のWRCグループN優勝を飾っている)らを含む実力のあるドライバー達の争いとなる。
ラリーは10月20〜22日にかけて開催される。総走行距離1103.56km。382.79kmに及ぶ17 カ所SS(競技区間)を含み、すべて、サンレモからスタートし、フィニッシュする3つのレグに分けられる。第1レグはサンレモの北へ向かう144.12kmの8つのステージ。ヤマ場となる第2レグは、197.93kmの7つのステージ。そのうちの4つは37kmを越えるロングステージで、このSSが勝負の分かれどころになると予想される。最終レグは40.74kmの僅か2つのステージとなる。
■ TOUR DE CORSE RALLY 情報(00.10.4 7:45 AM)
Result Event timetable Entry list
2000WRC Rd11TourDeCorseRally
2000年10月1日
2000WRC Rd11 44thツール・ド・コルスラリー
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2000年10月1日 フランス 13-18 128,87km
コースコンディション 気温 天候 LEG3総走行距離
ドライ 18−27℃ 晴れ 307.70km
この日最初のSS13でT・マキネン(Mitsubishi)がスタートして1.5キロのところでコースオフ、リタイアとなってしまうが、沿道にいたフランス人カメラマンが巻き沿いになり救急車で病院に運ばれることとなってしまった。幸い命に別状はなくけがで済んだ。このアクシデントによりT・マキネン以降のドライバーが1時間遅れてのスタートとなった。
R・バーンズはSS13こそ9番手タイムだったが、後半タイヤのセッティングも合いステージトップタイムを連発し総合3位のC・サインツ(Ford)との差を15秒まで詰めたが、前日までのタイム差が大きくR・バーンズの速さをもってしても追いつくことが出来ずに総合4位でフィニッシュした。ドライバーズポイント3ポイント獲得。
S・ジャン・ジョセフは今ラリー、J・カンクネンにかわってワークスエントリーと重責を担っての走行となったが、昨日のメカニカルトラブル以外は問題なく走りきり総合7位。マニファクチャラーズポイントを2ポイント獲得してチームに貢献した。
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2000WRC Rd11 TourDeCorse
2000年9月30日
2000WRC Rd11 44thツール・ド・コルス
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2000年9月30日 フランス 7−12 131.67km
コースコンディション 気温 天候 LEG2総走行距離
ウエット→ドライ 22−28℃ 曇りのち晴れ 510.81km
R・バーンズが柔らかめ、S・ジャン・ジョセフは少し硬めのタイヤを選択してスタートした。
R・バーンズは昨日、タイムが伸びないことに多少の苛立ちを見せていた。最初のSS7では9位、SS8では各所でコースサイドに大勢の観客が溢れだし例によってキャンセル。その後もR・バーンズ、タイムが伸びず、最後までタイヤ選択に苦労した。上位の脱落もあり総合順位では4位としたが、あす最終日までこの問題は付きまといそうだ。
S・ジャン・ジョセフはR・バーンズより硬めのタイヤ選択が成功し、2ステージでR・バーンズを上回るタイムを出し総合5位まで順位を上げた。しかしSS11でオイルクーラーの冷却パイプが外れてオイルに火がついてしまいタイムロス。SS12はそのまま走りきり、結果昨日と同じ総合7位で終えた。走りを重ねるごとにスピードが増してきてる。
また、C・マクレ−(Ford)がSS10のスタートから5キロ地点でコースオフ。12メートル下の谷に転落。レスキュー隊に救助されヘリコプターで病院に搬送されたが命に別状はなかった。上位6台が走行したところでSS10は閉鎖され、ステージ6位のR・バーンズのタイムが未走行の全ドライバーに与えられる処置がとられた。
初日トップのG・パニッツィ(Peugeot)は、SS11まで総合1位を守っていたが最終SS12でエンジンが止まってしまいタイムロス。それまで総合2位のF・デルクール(Peugeot)が逆転して2日目を総合1位で終え、順位こそ入れ替わったものの初日同様プジョー勢が独占。また、T・マキネン(Mitsubishi)はSS9で岩に足回りを損傷してしまい大きく後退、総合9位で2日目を終えた。
S.ジャン.ジョセフ 「最終でメカニカルトラブルが出てしまい残念だ。スバルの車でウエットを走るのは初めてだが、大体の感じが分かったので、明日は今日よりいい結果を出せるだろう。期待して欲しい」
STI山田剛正 「R・バーンズは高低のあるステージでは登りのスプリットタイムではG・パニッツィより速いタイムを出しているが下りのタイムが伸びずに後半タイヤを硬めに替えたが今一つタイムが伸びなかった。ジョセフは頑張っていたが後半、トラブルでスピードダウンし順位を落とした。明日は4位をなんとしても死守してもらいたい」
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2000WRC Rd11 TourDeCorse
2000年9月29日
2000WRC Rd11 44thツール・ド・コルス
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2000年9月29日 フランス 1-6 128,87km
コースコンディション 気温 天候 LEG1総走行距離
ドライ、ウェット 20−28℃ 晴れ一時雨 307.70km
スバルワールドラリーチームはここのところ不運続きで、マニファクチャラーズポイントでフォードに15ポイント差をつけられ2位。ドライバーズポイントでもR・バーンズは3ポイント差の3位と苦戦を強いられているが、今ラリーはJ・カンクネンにかわりターマックのスペシャリスト、S・ジャン・ジョセフをワークスエントリーしてR・バーンズと共に優勝を狙う。尚、先日移籍を発表したP・ソルバーグが3台目のWRカーでエントリーされた。
スタート前に小雨が降りだし、路面は所々ウェット状態でのスタートとなった。
R・バーンズはSS1でこそステージトップタイムを出したが、SS3でタイヤのエミューが破裂してしまいタイムロスをしたが、それ以外大きなトラブルはなかった。しかし、僅差ではあるが徐々に差が広がり最終SS6終了時には総合首位のG・パニッツィ(Peugeot)に24秒5差の5位。車には問題はなく明日以降の追い上げを誓って初日を終えた。
S・ジャン・ジョセフはJ・カンクネンに代わっての出場と、期待が大きいことは本人も十分承知でスタートした。ターマックスペシャリストらしい走りで上位のレギュラー陣について行き総合順位7位で初日を終え2日目にかける。
スタート時は時折雨が降り所々ウェット、その後雨もあがり気温も上昇し路面はドライとタイヤ選択が非常に難しいラリーとなった。
今回3台目のワークスカーでの出場となったP・ソルバーグは、スタートしてすぐにトランスミッションにトラブルが発生してしまいSS1で大きくタイムロス。そしてSS2でも同様のトラブルが続きSS2ゴール手前500メートルの所でまさかのリタイアとなってしまった。
初日はターマックを得意とするG・パニッツィ(Peugeot)が1位。2位にはこのラリー優勝経験のあるF・デルクール(Peugeot)とプジョー勢が独占。3位にC・サインツ(Ford)、4位にC・マクレ−(Ford)とフォード勢も上位にいる。F・ロイクス(Mitsubishi)がSS1スタートして僅か100メートルくらいの地点で崖下30メートルに転落してリタイアとなった。
S・ジャン・ジョセフ「今日は満足な走りだった。このコースは知ってるので、明日は少し期待して欲しい。そして3日目は多いに期待して欲しい」
STI山田剛正「R・バーンズはSS3でパンクするなど多少のトラブルはあったものの大きなトラブルもなく初日を終えることが出来た。後半は予想以上に気温が上がりタイヤがきつくなってしまったが、明日は気温も下がるとの事なのでより最適なタイヤ選択をし、上位を狙う」
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2000WRC Rd11TourDeCorseRally
事前情報
2000年9月26日
2000WRC Rd11 44thツール・ド・コルス
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「1万のコーナー」があるといわれる「ツール・ド・コルス」は山岳地帯を縫うように走るターマックイベント。ストレートがなくアップダウンが激しいこのラリーでは毎年、フランス人ドライバーが必ず優勝争いに顔を出す。
四国の半分ほどの面積のコルシカ島。しかし、2000メートル級の山があるため天候が変わりやすい。そのため、その天候を想定したタイヤ選択が勝敗を大きく左右することになる。
また、牛の放牧が盛んなためコース上に牛が現れることもしばしば。
1997年にはT.マキネン(Mitsubishi)がコーナーで牛に激突し80メートル下の谷底に転落した事故が記憶に残る。
[ スケジュール ]
日付 LEG SS 時間 総走行距離
9/27 Shakedown 14:00-18:00 km
9/29 LEG1 1-6 8:00Start 307.70km
9/30 LEG2 7-12 7:00Start 510.81km
10/1 LEG3 13-18 6:30Start 307.70km(日本との時差は-7時間)
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■ CYPRUS RALLY 情報(00.9.11 8:08 AM)
Result Event timetable Entry list
2000WRC Rd10 Cyprus Rally
2000年9月10日
Round10 第28回 キプロスラリー
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2000年9月10日 キプロス 18−23 88.75km
コースコンディション 気温 天候 LEG3総走行距離
ドライ 30−42℃ 快晴 313.86km
このラリー最短の6ステージ、約88.75Kmで最後まで熾烈な熱戦が繰り広げられた。
R・バーンズ(Subaru)は昨日の遅れを取り戻そうとスタート前から気合が入っていた。しかしSS18でいきなりイグニッショントラブルに見舞われるが、それ以降大きなトラブルもなく、4ステージでトップタイムを叩き出し上位とのタイム差を詰めたが、R・バーンズの力を持ってしてもLeg2までのタイム差はあまりにも大きかった。結果4位に入り3ポイントを獲得した。
J・カンクネンはLeg1、2共にタイム的には着実に上位のタイムを出していたが、トラブルが続きなかなか順位を上げることが出来ずに苦しんだラリーだったが、この日は最後まで大きなトラブルもなくベテランらしい粘りの走りで7位に入り「マニファクチャラーズ」1ポイントを獲得した。WRC出場150戦目を優勝で飾ることは出来なかった。
新井敏弘は昨日、オーバーヒートに悩まされタイムがのびずに苦しんでいたが、メカニックの努力で解消し、この日は気持ちを切り替え一つでも上の順位を目指しスタートした。各ステージ上位陣にくらいつき総合順位9位で終えた。
「WRCイベントのなかで1番苛酷だった」と各ドライバー、ラリー終了後にコメントした。
ドライバーズポイントは2位には入ったC・マクレ−(Ford)が6ポイントを獲得して、R・バーンズを抜き2位。1位はリタイアしたがM・グロンホルム(Peugeot)が辛うじて首位。タイトル争いは混沌としてきた。マニファクチャラーズポイントはフォードが16ポイントを獲得して2位スバルとの差を15ポイントと広げた。順位の変更は今回はない。
J・スピラー監督/R・バーンズ 終了後の無線 「苦しいラリーだったが良くがんばってくれた。本当に有難う」 「ドライバーだけでなくこのラリーはチームのみんなも苦しかった。チームの皆に感謝している」
STI山田剛正「今回は本当に苦しかったが色々勉強させられたラリーだった。トラブルが出るなか、ドライバーもチームの皆のも本当に良くがんばってくれた。15ポイント差をつけられてしまったが、まだ4戦あるので逆転はじゅうぶん可能だと思う」
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2000年9月9日
Round10 第28回 キプロスラリー
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2000年9月9日 キプロス 10-17 114,50km
コースコンディション 気温 天候 LEG2総走行距離
ドライ 23-36℃ 快晴 471.22km
Leg1ではすでに4台のワークスがリタイア、その他の車も少なからずトラブルに見舞われた。この日のコースは殆どがLeg1の再走のため苛酷な1日になる事は間違いない。
R・バーンズは昨日、前半メカニカルトラブル、後半は「ドライバーズポイント」トップを争うM・グロンホルム(Peugeot)がメカニカルトラブルでリタイアしたために、先頭を走り「砂利かき」という「不運」に見回れたが初日を総合3位で終え、この日は3番目と好位置でのスタートとなった。各ステージで上位のタイムを出し総合2位をキープして、チームの作戦はこの日最長のSS14で大逆転を狙いSS13ではタイヤの負担を考えペースを落としSS14で勝負に出た。20Km地点ではC・サインツ(Ford)よりスピリットタイムで1分以上速く作戦通りに行くかと思われたが、25Km地点で右前輪のストラットを損傷して大きくタイムロス(+57.1秒)してしまい、SS17ではプロペラシャフトの損傷でトップから1分41秒もの差をつけられてしまった。結果、総合順位4位に順位を落としてしまった。
J・カンクネンは昨日、タイムコントロールのミスで5分のペナルティを科せられたが、ラリー終了後ペナルティは3分に訂正され初日の総合順位を8位で終えた。今日は最初から飛ばしSS12ではこのラリー初めてのステージトップタイムを出すなど常に各ステージで上位のタイムを出し続けたが、SS15でキャリパ−に問題が発生してSS16のスタートに間に合わずに1分40秒のペナルティが科せられてしまった。総合順位は7位で終えた。
新井敏弘は「10位以内」の目標通りに初日を9位で終え、この日はポイント獲得圏内を目指しスタートしたが、SS10の6キロ位のところでドライブシャフトが損傷してしまい、右コーナーではアクセルが踏むことが出来ない状態だったが、3ステージをなんとかこなしサービスでドライブシャフト、ミッションを交換して後半にかけたが、終始オーバーヒートに悩まされ続けタイムをのばせず順位を上げることが出来ずに総合順位9位で終えた。
2日目が終わって総合1位はC・サインツ(Ford)。「砂利かき」が影響してか、この日はステージトップタイムを出すことは無かったが、初日のリードが大きく総合首位の座を渡すことはなかった。ワークス勢ではT・ガルデマイスター(SEAT)がSS14でコースオフ、リタイアとなり、これでワークス勢は7台となった。
STI山田剛正「SS14での作戦はうまく行っていたので非常に残念だった。初めてのラリーという事も有るが色々な意味ですごく勉強になったラリーだ。まだチャンスは有るので諦めずに頑張ります」
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T・ガルデマイスター(SEAT) セアト・コルドバ コースオフ
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2000WRC Rd10 Cyprus Rally
2000年9月8日
Round10 第28回 キプロスラリー
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開催日 開催国 SS総数 SS総走行距離
2000年9月8日 キプロス 1-9 145.16km
コースコンディション 気温 天候 LEG1総走行距離
ドライ 28-36℃ 快晴 442,74km
このラリーは、アクロポリスに匹敵する埃と鋭い岩と、暑さとの戦いになる。ラリー期間中の予報は「快晴」で気温は30−38℃とまさに「酷暑」である。熱対策、タイヤ選択が勝敗を大きく左右することは間違いない。ワークス勢でこのラリーを経験した事があるのはA・シュワルツ(Skoda)だけでほとんどのドライバーは未知との戦いである。ただしスバル勢は97年から3連勝をしており相性の良いラリーである。
R・バーンズは前回フィンランドで逆転された「ドライバーズポイント」の座を奪回すべくss1から果敢に「攻め」のラリーに徹したがSS4ではスロットルが全開にならないというにトラブルが発生して、トップのC・サインツ(Ford)から18.1秒差をつけられ、総合順位を3位と下げたが、SS4終了後のサービスで修理を終えSS5ではこの日2つ目のステージトップタイムを出し総合順位を2位に上げた。その後M.グロンホルム(Peugeot)のリタイヤにより、1番手スタートの「砂利かき」を強いられたが、初日を総合3位で終えた。
J・カンクネンはこのラリーが彼にとって記念すべきWRC150戦目のラリーだ。ベテランらしい慎重な走りでSS5を終えて総合で8位。SS7では4番手のタイムで走り終えたが、タイムコントロールでの申告ミスがあり5分のペナルティを科せられてしまいここで大きく順位を落としてしまうが、その後堅実な走りで初日を総合9位で終えた。
新井敏弘は「今日は総合10位以内」と言う目標をたてスタートした。SS2を終え総合順位は10位だったが、SS3でジャンクションでミスコースをしてしまい、約20秒のタイムロス。SS9では2本パンクをしたが、ルール上スペアタイヤは1本のため右後輪パンクのままのSS9走行を強いられた。しかし健闘し総合順位を目標通以上の総合8位で初日を終えた。
2連勝中のM・グロンホルム(Peugeot)はSS6で電気系のトラブルで姿を消した。この日トップはSS1から1度もトップの座を譲ることなくC・サインツ(Ford)が終始ラリーをリードした。
STI山田剛正「初めてのラリーにしてはまあまあの結果だと思う。多少タイム差はつけられたが、スタート順を考えれば満足だ。明日のスタート順を考えれば問題ないだろう。J・カンクネンのペナルティは2つ目のタイムコントロールが観客の為見えにくく、それについては正式に抗議中です」
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2000WRC Rd10 Cyprus Rally
2000年9月6日
Round10 第28回 キプロスラリー
WRCシリーズ初開催となる第28回キプロスラリーは9月8日から10日まで3日間、地中海東端のリゾートアイランド、キプロス島で行われる。当初、第10戦は中国で行われるはずであったが、4月にキャンセルが発表。キプロスラリーの初開催は1970年。しかし1974年、75年はギリシャ系住民とトルコ系住民の紛争でラリーは中止となってしまうが、1976年にラリーは再開されヨーロッパチャンピオンシップの一戦として昨年まで行われて来た。
気候はギリシャと同じ地中海性気候、この時期の最高気温は35度を超えるためエンジン、トランスミッションの熱対策が不可欠となる。コースはグラベルロード。岩が多く土埃もひどい。ストレートは短く滑りやすい路面のため、タイヤ選択、サスペンションのセッティングが勝敗を大きく左右するだろう。
ヨーロッパ選手権を戦うインプレッサが1997年からこのキプロスラリーで3連勝を飾っている。冷却効果がさらに高まった「インプレッサWRC2000」は今回こそ優勝争いを展開してくれるだろう。スバル・ワールドラリーチームはマニュファクチャラーズポイント、トップの座を奪回すべくR・バーンズ、J ・カンクネンの2台体制で挑む。また、「スパイク・スバルチーム」から新井敏弘も出場、彼自身初となる表彰台を目指す。
スバルワールドラリーチームは来シーズン新たに、ピーター・ソルバーグ(ノルウェー生れ、25歳)、マルコ・マーチン(エストニア生れ24歳)2人のチーム入りを発表した。彼らの参戦により2001年のスバルワールドラリーチームは戦闘能力が格段に向上するであろう。もちろんR.バーンズは残留。
今回は、ヒュンダイを除く6ワークス、12名のワークスドライバーがエントリー。この中で、キプロスラリー経験者はスコダのA・シュワルツだけ。スコダはこのキプロスで「オクタビアWRカー」のエボリューションを投入する。
日付 LEG SS 時間 総走行距離
9月6日 Shakedown 12:00 km
9月7日 車検 km
9月8日 LEG1 1−9 8:00Start 442,74km
9月9日 LEG2 10−17 8:00Start 471,22km
9月10日 LEG3 18−23 8:00Start 313,86km(日本との時差は−6時間)
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WRC1-3 WRC4-6 WRC7-9 WRC10-14 | |
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